見出し画像

シュマグと風呂敷

 
 

 「シュマグ」を愛用している。一般には、「アフガンストール」と呼ばれているやつだ。


 と言っても、昨今首に巻いたりするとやたらダサいので、もっぱら頭に……そう、イスラムゲリラみたいに、頭に巻いている。サバゲーの連中を思い浮かべればいいだろう。

 やっぱり、「オタク」っぽくてダサい……と言われそうだが、気に入っているのだから仕方がない。まあ、ワッチキャップと代わる代わるという所だろうか。

 とにかくこのアイテム、春夏秋冬いつでもごされで……汎用性がある。冬季は防寒になるし、暑い季節は日差しを遮ると同時に、汗拭きにも使える。薄いので洗って干しておけば、すぐに乾く。
 頭に巻いた端っこで口を覆えばマスク代わりにもなるし、これを首元に落とせばマフラーとしても使える。

 ちょっと厚めの奴と薄手のを、計四枚ほど持っているので……季節によっても使い分けている。色は、黒と白の千鳥格子みたいな奴一択である。

 いずれにししても、僕はシュマグのようにに汎用性のあるアイテムを愛する。

 あれ用、これ用と……細かく分類して使い分けるのではなく、あれにも、これにも使えるという利便性が好きなのだ。

 箱の類いなどは、日本人の場合……色々と汎用性を意識していたようだし……現代でも、「茶箱」などは衣類収納としても使っているだろう。さすが昨今では廃れたかも知れないが、祖母などは「茶箱」を多いに活用していた記憶がある。

 「汎用性」といってすぐに連想するのが、「風呂敷」である。一部ではすでに、過去の使用実例を参考に、ショッピングバッグあたりの代用として……いっそ、オシャレのアイテムとして活用する向きもあるらしいが、まだ一般的ではないだろう。

 かく言う僕も、「風呂敷」に関しては、古くさいというイメージが付き纏っていて……そう、明治から昭和初期にかけての、唐草模様の風呂敷包みを担いだ丁稚どんのふぜいが彷彿としてしまうのだ。

 しかし、シュマグを愛する身としては……いずれこの「風呂敷」を、カッコよく活用したいとも思っている。

 そう言えば、「風呂敷」からは離れるが、インドの民族衣裳に「サリー」というものがある。
 実は、僕は衣裳としては日本の「きもの」が好きなのだが……優れているという点では、やはり「サリー」に軍配が上がると考える。
 そう。「サリー」というのは、たった一枚の布にすぎないのだ。それでいて、多種多様の着こなしに対応しているのだから……裁って縫う手間のかかる「きもの」よりも、やはり総合的には優れていると認めないわけにはゆかないのだ。

 確かに「きもの」では「サリー」の負けるが……どっこい「風呂敷」はあんがい、世界に誇れるのかも知れない。

 僕の空想ではあるがいずれ、フッションショーに於て、有名ブランドのバッグではなく、風呂敷を肩に掛けたモデル達が、スポットライトを浴びる日が来ることを願っている。
 

貧乏人です。創作費用に充てたいので……よろしくお願いいたします。