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オリンピック糞を食らえ
オリンピックの話題をマスコミは煽っているが、スポーツ音痴のスポーツ嫌いの身とあって、全く興味がない。
元来スポーツのニュースなど、世界のより深刻な事態から見るならば、マイナーの分野のはずと思うのだが……マスメディアはこれをやたら前面に押し立てる。
本来国民が知るべき枢要なニュースをひた隠す方便、と言わざるを得ない。
いずれにしても、僕はいかなるスポーツに於いても、歯を食いしばって、汗を流して、ハーハーと息を切らせている様を見ているだけで、こちらまでマイってしまうのだ。
もとより。スポーツの心身に及ぼす意義を述べ立てる向きもあるし、それを好んで、いっそ進んで励むのは別に構わないが、少なくともオリンピックに爪あかほどの高尚な意義があるとは思えない。クーベルタンの言葉などとっくに死語だろうし、完全に商業化していることは誰も否定できないだろう。
なに、オリンピックだけではなく……例えば夏の甲子園など、この酷暑に10代の少年達を古代の闘技士なみに闘わせて、食い物にしているのだから呆れるしかない。
せめて、人死にが出ないことを祈るばかりである。
当然、個人の意思は認めたいが……スポーツを「体育」と称して学校の授業に取り込んで強制するとは何事か。僕は、選択制でいいと思っている。
僕なら、炎天下にマラソンするよりは、俄然美術全集でもめくっていたい。
僕の思い込みかも知れないが、過激なスポーツを続けてきた人間はどうも寿命が短いようだ。相撲などいい例で(大相撲をスポーツと見るかは保留しておくが)……力士達はかなり短命だろう。
実は、僕の個人的な考えで、科学的にはなんの根拠もないが……つい思うことに、人間の寿命とは鼓動の回数で制限されているのでは、ということである。
スポーツに励み、ハーハーと息を切らせば……確実に鼓動は早まる。つまり、健康のためと必死に走れば走るほど、寿命を縮めているのではないのか?
はっきり言って、スポーツの結果として胸がドキドキすることに快楽を感じたことは一度も無い。まあ、脳内麻薬でハイになるほど一線を超えていないせいだろうが……
だからと言って……僕は別に胸のドキドキを否定はしない。
人間生きていれば、スポーツ以外でも胸がドキドキすることはあるだろう。
受験当日とか、就職の面接試験とか……
しかし、僕が一番愛するドキドキは、美しいモノや曲に触れた時、ファーストキスの瞬間……かかるドキドキで寿命が縮むのなら、望むところである。
実は、日常にあっても、僕は結構ドキドキしてしまうのだ。
noteがいい例である。美しい絵、面白い作品……小膝を打ちたくなる意見……その度に僕はドキドキしてしまう。
皮肉って言うならば、僕は胡坐にくわえ煙草でパソコンの前……立派にスポーツしているのかも知れない……
貧乏人です。創作費用に充てたいので……よろしくお願いいたします。