図&ストーリーでわかる会計||社長が決算書を読むための超基礎知識||「借入れと返済」
難解な決算書をシンプルに理解するための記事です。 決算書は様々な会計取引が統合されたものです。そのため、ひとつひとつの取引を理解しないといけません。 このシリーズでは、シンプルに少ない取引の動きだけをとりあげ、決算書の動きを理解できるようにしました。
①M君は脱サラをして事業をはじめようと考えています。
②1,000円を元手(資本金)として事業を始めました。
③事業用の車を買うために銀行から300円の借入れをしました。
④その後、一部借入れの返済期限(借入金100円、利息100円)がきました。
①M君には夢があり、いつかサラリーマンをやめて何か事業をはじめたいと思っています。今は、事業にお金入れていません。
そのため、貸借対照表と損益計算書に動きはない状態です。
②その後、M君は夢を叶えるために事業を始めました。事業用に現金1,000円を用意して会社を設立しました。
事業用に現金1,000円を入れたことにより、貸借対照表には現金1,000円と資本金1,000円が計上されました。
ここで、損益計算書に動きはありません。
③会社の設立が終わり、いよいよ商売を開始します。事業をはじめるには車が必要でした。ここで車の購入に現金を使ってしまうと現金が足りなくなってしまうので銀行から借入れをすることにしました。
貸借対照表では、銀行からの借入れにより現金が300円増えました。そして借入金300円も増えました。
ここで、損益計算書に動きはありません。
④車はどれがいいのか迷っているうちに、一部の借入金の返済期限がきてしまい、借入金の元本部分100円と利息100円を現金で銀行に支払いました。
貸借対照表では、借入金の元本部分100円と利息100円の合計200円が支払われたことにより、現金が1,100円になりました。また、借入金の元本部分100円を返済したことにより借入金は200円になりました。
損益計算書では、銀行に支払った利息があるため、支払利息という経費が100円計上されました。売上高はまだないため、この支払利息の分だけ当期純利益がマイナスとなりました(△100円)。
そして、この損益計算書の当期純利益のマイナスは貸借対照表の利益剰余金のマイナスとして計上されます。
サポートをお願いします。 これからも、みなさまに有益な行動をお届けします。