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身の丈で葬儀覚書

1、介護の様々

 母が福祉系の施設に入所した。約3か月かけて準備した。今日、荷物を運びました。明日、介護用ベッドが搬入されます。残るは、ベッド・メイキングだけです。 令和5年8月

 父のこと

 凡そ10年前、父はパーキンソン病を患いました。日曜日の朝、ぱたっと倒れたまま歩けなくなりました。せん妄・嚥下障害・歩行困難がどんどん進みました。病院に病気で入院するには、あまり高額ではない。ただ、リネン系の費用は意外に高かった。また、症状が落ち着いたら退院をさせられるのはいうまでもない。
ソーシャル・ワーカーのいる公立病院だったので、初めてのボクらは助かった。しかし、入院するや否や3ヶ月後の居場所を決めなければならない。知識のないボクらは、特養や老健が安価と聞き何箇所か出向いた。とても親切な施設ばかりだった。ただ、どこも3年待ちぐらいが相場だと聞いた。そこで、みなさんはどうしているかも聞いてみた。余裕のある方は有料老人ホーム(30〜)。その他の方は、安い(20〜)が3ヶ月で出ることが条件の施設を回りながら特養や老健を待つ。ただし、老健は少しでも改善が見られたら一年で出ることが条件。
 大好きなお父さんのこと、入浴はヘルパーに頼みボクが概ね介助することにした。すでに立派な褥瘡を患っていた。2ヶ月ぐらいの間、ユーパスタで治療で完治した。朝起きてバケツにお湯を汲み部屋に行った。オムツを替えて全身を拭いた。同じことを帰宅後と寝る前にやった。文盲だった父がボクが読み書きができるようにと、大学まで出してくれた苦労を考えれば微塵のこととしか思わなかった。
 2回目の入院をした時に訳あって胃瘻となった。しかし、ボクには胃瘻の対応ができなかった。運良く、介護度と胃瘻という条件で特養に入ることができた。家内のひらめきと行動に、今でも感謝している。今度は半年に一度、胃瘻のチューブ交換通院介助とオムツとミルトンの供給が役割となった。やっと落ち着いたと思ったころ、家内と北海道旅行中に急逝した。

 母のこと

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