小さな恋の物語。
今日もフォロワーさんがくれたリクエストで記事を書きます。今日のリクエストをくれたのは、
麻衣です!さんです!
MP全開で書いていきます!!
(MPの意味なんて分かる人に分かればいい)
「手紙を贈りたくて」
その物語は彼のこのひと言から始まった。
僕が働く救護施設という施設は、生活保護を利用している方の入所する施設なんですが、生活保護を利用していようがなかろうが、人は愛し合う生き物な訳で、恋愛話が好きな利用者も少なくないんです。
その日も僕は、そんな恋愛話や恋愛相談だと思っていたんだ。
(以下、利用者を利、職員を職で書いてます)
利「あの、女性に手紙を贈りたいと思ってるんです」
職「いいね、誰に出すの?」
利「ミズキちゃんに出そうと思って」
職「そっか、(誰かは知らないけど)手紙って貰うと嬉しいもんね、郵便局の場所は分かる?」
利「あ、分かりますよ、でも手で持って行こうと思ってるんですよ」
職「え、待ち合わせとかしてるの?」
利「いや、待ち合わせはしていなくて、でも〇〇病院にいると思うんですよ、だからそこに持っていこうと思うんです」
職「病院?なにか病気されてるの?」
利「違います違います、ミズキちゃんがそこで働いてるんですよ」
利「僕、前に入院してたんですけど、その時に仲良くなったんです」
職「へー、そんな出会い本当にあるんだ」
利「あるんですよー、へへッ(春日じゃないよ)」
(ここまでの様子で、利用者がその子に好意的なんだろうなーと、なんとなく感じ取れた)
職「でもさ、仕事中に行くのは迷惑かもしれないし、居ないかもしれないよ?連絡して待ち合わせした方がいいんじゃない?」
利「そうですねー、でも僕、電話番号知らないんですよ」
職「ん?」
職「ごめんなさい、失礼なことを聞くんだけど、ミズキちゃんとは友達なの?」
利「友達ですよ、だって入院してる時によく話もしましたし、退院する時に『また遊びに来ていいからね』って言ってくれましたもん」
職「•••」
利「ちょっと待ってくださいね、、、これ!この人がミズキちゃんです」
差し出した雑誌の切り抜きに、ショートカットの女性が印刷されていて、街中のオシャレさんという、よくある特集記事に掲載されていた彼女の職業欄には確かに看護師と書かれている。
職「あの、、これ、名前がミズキじゃないけど、この子が働いてたの?」
利「本当だ、名前が違いますね」
利「んーでも、やっぱりこの人ですよ、だから手紙持って行ってきますね」
職「んーわかった、じゃあこうしましょう」
職「まずは病院までの交通費を貯めましょう。煙草も吸うし、まだお金に余裕はないでしょ?」
利「そこが1番の問題ですね、、、」
数年後
その後の彼がどうなったかと言うと、立派に一人暮らしをされています。今でも生活保護を利用してますが、仕事もされて頑張っています。
そしてそして、気になる例の女性には、あの後に本当に会いに行っていて、問題なく楽しくお喋りもしてきたとか(もちろん雑誌の女性とは別人だったというオチが付きますが)
あれ、
これ、恋の話のはずだったのにな、、
おしまい。
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またねー^ ^
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