いや、確かに困ってるけど、
こんばんは。
救護施設のペーペーです。
今日はあまり書きたくない内容。
みんな困っているから生活保護を受けて、困っているから施設に入所するんだろうけど、困っている内容によっては入所を断ることがある。
今日は、そんな断った話。
では、どーぞ。
「父親との関係を切りたい」
そう話すのは生活保護を受けている当人ではなく、当人の母親だった。
生活保護を受けているのは30代の男性で、以前は一人暮らしをされていたらしい。
知的障がい者ではないが、確実にボーダーラインのその彼は、ある事件を起こしたことから一人暮らしが難しくなり、精神科病院に入院した。
その時にキーパーソンとして名乗り出たのが、冒頭に出できた母親、、、ではなく父親だった。
その父親は、熱心に病院に通っていたし、金銭的な援助は難しくとも、代理で行えることは嫌がることなく行っていた。
その甲斐あってか病状も良くなっていき、ついには主治医から退院の許可が出た。現状なら一人暮らしも可能との判断だった。
その当時から、すでに生活保護を受けていたこともあり、CWから母親にも連絡が入った。
それを聞いた母親は、喜んで一人暮らしの部屋を探し始めた。当たり前だ、自分の子どもが良くなったんだから。
しかし、そう上手くはいかない。
「一人暮らしは危険だから、施設に入所していて欲しい。できるならずっと入所していて欲しい」
キーパーソンである父親がそう言った。
父親は入院するきっかけになった事件が、いつまた起きるか分からないと訴えていて、
それに対応しなかった母親とは既に縁を切っていた。
父親の意向は極端過ぎるようにも思えるが、病院としては、キーパーソンである父親の意向を無視することはできなかった。
そこで何を思ったか、CWはキーパーソンである父親とではなく、母親を連れて施設に訪れ、冒頭の会話が行われた。
「父親との関係を切りたい」
今思えば、凄い重たい言葉だな。
まずその人たちは、うちの施設のことを全く知らない。まずはこちらから施設の紹介をするはずだった。
しかし、施設のことなんて知らなくてもいいと言うかのように、先に母親とCWが話を始めた。
「退院してこの施設に入れば、父親がキーパーソンではなくなるでしょ?そしたら、すぐにでも家を借りて退所します(生活保護は受けたまま)なので、この施設に少しだけ居させて下さい」
ふざけた話だ。うちの施設は縁切寺ではない。
そこからは母親のオンステージ。
最短でいつ出れるのか、もう家を用意しているのでコストがかかる、父親とは連絡さえ取っていないし、今後も取るつもりはないとか、なんとか、
全て私の思い通りにすると言わんばかりに話を続けた。
当人は至っては、何を聞いてもダンマリを決め込んでいて、うなずく程度。
もう、何の話をしにきてるんだろう。
でもね、
母親と当人は全く悪くない。
僕は本当にそう思っている。
本当に困って、頼れるところを探したんだろう。使えるものは使いたいだろう。救護施設のことも詳しく知らないだろう。
だから決して悪くない。
本当に悪いのは、そんな彼らに救護施設入所を勧めて連れてきたCWだろう。
僕たち救護施設は困っている人に分け隔てなく出来る支援するつもりだ。
だけど、だけど、これだけは言わせて欲しい、
話し合いも何も出来ていない家族関係を、力づくでぶった切るために、救護施設を使わないでくれ!
せめて、話し合うための入所として来てくれれば、入所後はいくらでも支援するんだけどな。。。
この事例は、まずは家族間で話し合って下さいと、丁重にお断りしました。
最後まで読んでくれてありがとう。
サークルもよろしくね。
またねー^ ^
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