薄明

誰にも見られなくていいのだ。

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誰にも見られなくていいのだ。

最近の記事

一瞬の救いと長い苦痛。

6/4、大腸内視鏡検査を受けた。 今まで軽く覗き見るくらいはやっていたけど、奥の奥まで診るのは初めてだった。 鎮静剤無し。グイグイ進むカメラ。入る空気。 全部がしんどかった。時々痛む時はあったけど、それよりひたすらに辛かった。空気が入ることで圧迫され、浅くなる呼吸に痛みと辛さが入り混じってぐちゃぐちゃになった脳が呻き声を勝手に洩らす。深く吸うことで多少楽にはなったけど、また深く吸うことを忘れて呻く。その繰り返しだった。 鎮静剤無しがここまで辛いとは思わなかったし、入れられた空

    • 夜はカーテンを開けて眠る。

      なんとなく、月を眺めながら床に着いた。 柔らかい明かりが型板ガラスの模様をなぞる。静けさが地表を覆っている夜だ。初夏だというのに、カエルの声も聞こえない。少し欠けた丸い月が前を通る雲に遮られて闇が戻って来た。退屈な猫が鈴を鳴らして廊下を走っている。雲が退いて月明かりが部屋に差し込んだ。 明るくて暗い夜は水底に住んでいるようで心地がいい。生まれ変わったら、渓流で泳ぐ魚になりたい。人で生きるのにはまだ修行が足りなかったようだから。

      • 朝目が覚めた時、雨上がりの温度と匂いがした。夏がほんのひとつまみ入っているような温度だった。 春がそろそろ移り変わる。

        • 潰瘍性大腸炎が少し悪化した話。

          腸内に出来る白い斑点が増えていた。 確かにトイレに行くと、血が水を赤く染めていることが何回かあった。定期検診で内視鏡検査をやった結果、これ以上の悪化を抑えるために夜だけだった薬が朝と夜、そして坐薬と増やされてしまった。 それに健康診断の結果が返ってきたのだが、要約すると腸内環境が良くないらしい。なんか関係がありそうな気もする。病院に行けとも書いてあったし、肉類と卵などの動物性脂肪の摂取を減らせとも書いてあった。そこまで過度に食べていたわけでもないのに健康とは難しい。自分の体質

        一瞬の救いと長い苦痛。

        • 夜はカーテンを開けて眠る。

        • 朝目が覚めた時、雨上がりの温度と匂いがした。夏がほんのひとつまみ入っているような温度だった。 春がそろそろ移り変わる。

        • 潰瘍性大腸炎が少し悪化した話。

          生活と変化

          右わき腹、ヘソの隣辺りがズキズキと痛む要因になっているであろう出来事を思い出しながら祖父が亡くなって100日目の墓参りに行った。 生えたスギナを引っこ抜き、花を活けてあった腐った水を捨てた時、あまりの臭さに騒ぎながら掃除をした。 線香をあげて、庭木が伸び放題だから切りにおいでと冗談を言い、毎年この時期に庭を満足そうに見る横顔を思い出した。咲き乱れる花と青々と茂る葉を見ずに逝ってしまった事を勝手に心残りじゃないかと感じているのはもしかしたら自分だけかもしれない。毎年嬉しそうに言

          生活と変化

          空の波間に

          19時頃。 面倒だな、という感情に覆い被さられるより早くお風呂に入った。 そして、今夜は早く寝ようと思った。 ずいぶん見ていない白む空に思いを馳せながら、明日は朝早く起きて、気持ちよくなってやろうと意気込んで。 それが今の感情だ。 そういう瞬間がある人には何度かあるだろう。 ざあ、と降っていたはずが今ではぽつぽつと屋根から雫が落ちる程度に収まった雨音を聞きながら、空気が雨に流されてカエルの声が良く響くようになった夜に。 荒々しい雲を見た。 積乱雲が発達していく様子はい

          空の波間に

          今日は早く寝て、明日は 太陽が昇るより早く起きてやろう。 そんな気分だった。 そんな気分になるほどの土砂降りだった。

          今日は早く寝て、明日は 太陽が昇るより早く起きてやろう。 そんな気分だった。 そんな気分になるほどの土砂降りだった。

          花屋に勤めて分かったのは、自分はアートアクアの方が好きだということだった。 水の中のキラキラした世界と、ピンセットなどを使った細やかな作業。小さな水音。とても好きだなと、今日家にある水槽を弄っていて感じた。 お金が入ったら家の水槽を少しずつ弄ろう。

          花屋に勤めて分かったのは、自分はアートアクアの方が好きだということだった。 水の中のキラキラした世界と、ピンセットなどを使った細やかな作業。小さな水音。とても好きだなと、今日家にある水槽を弄っていて感じた。 お金が入ったら家の水槽を少しずつ弄ろう。

          1.潰瘍性大腸炎になってから

          前回、潰瘍性大腸炎になった話を書いた。 なので、今回は潰瘍性大腸炎になって起こった身体の変化的なことを 自分のメモとして書き残す。 お腹が張る 大腸の結果も出て正式に言われた後、医者に「基本なんでも食べていいけど、乳酸菌はあまり取りすぎないでね」と言われた。 食べられる食べ物には結構個人差があり、合う合わないはその人によるという。悲しいが、酒は飲みすぎないようにしないといけない。 辛い物は幸いそんなに得意じゃなかったが、とにかくもう今までの健康な腸じゃないんだから過度に負

          1.潰瘍性大腸炎になってから

          潰瘍性大腸炎になった。

          職がやっと決まって、次の日だった。 下血の量が増えた。次の日も量は変わらず、そして地味な下痢系の腹痛が その日朝からずっと続いていた。 流石にこれはおかしいと思って、病院に行くものの 1つ目の病院は機材がないと断られ 2つ目の病院は出血が認められる場合診れないと断られ 3つ目の病院でやっと診てもらえた。既に16時近くだった。 切れ痔だねと言われたあとに、奥の、大腸の方を診てもらったとき 白い粘着性のものがあると言われ、採血されたあと 明日朝8時半には来てくれと言われた。

          潰瘍性大腸炎になった。

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          写真まとめ

          写真まとめ

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          乙女椿

          乙女椿

          悩んで悩んで、生き悩んでる。

          さて、エージェントに登録して面談やら希望やらを伝え、職を紹介された。 いくつか受けたり調べたりするうちに、鈍い正論がゆっくりと顔を上げ始めているのをその頃感じ始めている。 『お前、向いてないよ。それ』 自分の脳内で結論が声をかけてきた。 ごもっともです。ええ、その通り。 向いていない。驚くほどに…… 多少は出来るが仕事まで、社会に生かせるまでに達するには程遠い。趣味でやれと言われてもおかしくない。 今まで動物の世話や写真を撮ったりだとかに尽力していた身が一切関係ない(事業

          悩んで悩んで、生き悩んでる。

          嫌すぎて何もかも手につかない気がしたけど、アルバイトとか働いてる人のnoteを読んで嘘だろうがなんだろうがほんの少しの勇気をもらっている。みんな、生きてるんだな。

          嫌すぎて何もかも手につかない気がしたけど、アルバイトとか働いてる人のnoteを読んで嘘だろうがなんだろうがほんの少しの勇気をもらっている。みんな、生きてるんだな。

          暇と現実の拒絶には必ず憂鬱が出てくる。

          前職では畜産業界に居た。 そして今は将来的に何か手に職を、とWEBに飛び込む姿勢をとっていたりする。 結論から言うと、IT系の勉強をしながらもうやりたくなくなっている。 元々魚が好きで、そこら辺の系統樹の方が頭に入りやすい。 大体見ただけで何科なのかが分かるくらいにはそっちの方が好きだ。 いやでも、なんとなく魚と変わらんと思ったら見方と気の持ちようが楽になった。単純だ。 興味ないのになんでこんな……ITなんて……… 確かに一人でも仕事が出来るようにはなるし、価値が一応つく

          暇と現実の拒絶には必ず憂鬱が出てくる。

          押し寄せる赤

          押し寄せる赤