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学童クラブ選びの盲点

最近、学童クラブの種類がものすごく増えている。
民間学童と言われるものだ。
英語で過ごすこと、習い事ができること、夕飯が出ること、送り迎えがあること等それぞれが、セールスポイントをもっている。
ただ、急激に増えたから、この仕事を長く続けているところは少ない。
学校側から見ていると、スタッフの質を含めかなり差がある。

また、数年前と明らかに変わったのは、2〜3カ所をミックスして利用する家庭が多いということだった。入学早々、曜日によって行くところが違うというのは、送る側からしたらかなり大変だったし、子どもは大丈夫なのかなとも思った。しかし、子供自身に関しては、意外と順応していったように見えた。また、合わないところがあっても、毎日ではないというのは、むしろいいのかもとも感じた。(ただ、限られた枠で、公立に毎日来ない子を入れると、入れる子を減らしていることにもなるとは思う。)

1年生を久しぶりに見てきて、気づいたことをまとめておく。

民間学童に関する気づき

もちろん悪い人がいるわけではない。しかし、集団の子ども達をしっかり見られていないと感じることは多い。

例えば、お迎えにくる学童。一人で複数を迎えるから、早い子は遅い子をずーっと待つことになる。小さな1年生がランドセルを背負ったまま、時には30分近く。肩が痛いと言ってきたが、それが原因だろうと考え、お迎えの方に、長く待たせるなら、ランドセルを持ってあげてほしいとお願いした。
車で迎えにくる学童。一度に車に乗り切れずに待つ子ども達がいる。指導員は一人ついているのだが、ランドセルを置いて暴れていても何も言わない方もいる。その場合は、まず、指導員の方にお願いするが、学校の教員が注意せざるを得ないこともある。通行人の迷惑になったり、怪我をしたりするからだ。保護者は、その時間に我が子がそんなことになっているとは知りもしないだろう。

そういった学童では、物のいたずらや子ども同士の意地悪などが解決されずに、学校に持ち越してくることが結構ある。子どもによる話ではあるが、ヒステリックに怒る人もいるようだ。嫌なことが続くと、子供は行きたがらなくなり、結果として行かない日が増え、放課後の1年生が放任になってしまうということも起きている。

最近は、進学塾が開いている学童もあり、近くにあるわけではないから、学校から迎えて、電車で連れて行くというのをお願いする。学校で疲れていようと、電車に乗って遠くまで行かなくてはいけないというのは、1年生には酷だなと感じる日もある。実際にきついと、子どもだから当然甘えも出るわけで、送りの方へ失礼な態度をとっている姿も見受けられる。他人に対して、失礼な態度をとることがその子の標準になってしまうことは弊害だなと思って見ている。

公立学童

*公立と言っても、今は施設のみで運営は委託のところも多いので、一概には言えない部分もある。

区立児童館にある学童クラブは、送り迎えや遅い時間の預かり(それでも以前よりは延長された。)や、食事サービスなどはない。
しかし、長い歴史と文化があると私は感じた。
施設的にも、体育館があり、体を使って遊びたい子は満足出来る。
先生たちも、もちろん色々な人がいるものの、子供の扱いが上手な人が多い。
また、児童館にある学童クラブの場合、児童館に来た学童以外の友達とも遊べる利点がある。その結果、1年生から嫌がる子は少ない。

学校併設の放課後事業も今は各区にある。(中には、児童館の学童をやめてしまった区もある。)区によって扱いが違うが、始まった頃に比べて、ずっと質が上がった。校庭や体育館を使えることや、学校の教員と子どもについての情報を共有できるのも大きなメリットと言える。

放課後の子供に必要なもの

学童クラブでは、大体どこも「ただいま」と言って入って行くところが多いのではないか。学校で頑張ってきて、ホッとする家庭の代わりという位置づけが一つ目の役割である。
二つ目は、自由があるということではないか。その点で、小さな施設や、学校併設でも校庭や体育館を使う時間が決められているところは、動くことが好きな子には辛いだろうなと思う。部屋遊びばかりでは、ストレス発散できない子もいる。
三つ目は、先生達との相性である。こればかりは、職員の異動もあるから、入ってみないとわからないところもあるが、見学に行くだけでも、雰囲気が分かるところはある。実際には、バイトのお兄さんと一番仲良くなって、支えてもらうという偶然の出会いもあるのだが。
四つ目は、友達である。長期休業など、1日過ごす場所である。こじんまりしたところがいいのか、たくさんいて友達を選べるところがいいのか、などは重要なポイントであると思う。

我が子のタイプに合わせて選ぶことが大事だ。

意外な盲点 集まる子供のタイプ

学校で、少々扱いの難しい子が何故か同じ学童に固まる傾向について、気づいたことがあった。
それは、親の負担が少ない学童だ。お迎えもしてくれる。夕食も出してくれる。家まで送ってきてくれる。お金で解決できるところには、子どもを自分でなんとかしようと思う保護者が少ない傾向があった。放任という表現がはまる家庭(我が子が意地悪や乱暴をしても、自分ごとにならないような)もあれば、父母もいっぱいいっぱいなのだな(精神的に安定しないなど)という家庭もある。

小学校での問題行動(授業妨害や、もの隠し、乱暴など)には、愛情不足(本人が足りていると感じていないという意味で)によるものが、確かにある。子どもが、親に求める愛情やその表現は、個々によって違うので、親の側の与えているものと一致しないのだが。
小学校でも遅刻する児童はいるのだが、それも同じ学童に多い。夕食を出してくれて、家に帰るのが遅い。当然、寝るのも遅い。結果として、起きられない。(多分、保護者も寝坊しがち)朝食も抜いてきたりするから、午前を頑張れない。遅くまで預かる学童ということ自体が、子どもの生活リズムからすると矛盾した存在なのかも。

だから、便利というだけで選ぶのはどうかなと思う。友達に落ち着かない子が多い可能性は高い。もちろん、落ち着かない子は周りとのトラブルは多いが、面白い子でもあるし、それも含めて楽しむというのも悪くない。
ただ、分かっていて選ぶのと、知らずに選ぶのは違うのかなと思っている。

学童は、小学校生活の重要な要素

ちなみに、私は、3人とも児童館の学童を選んだ。コマけん玉メンコなどの遊びを十分にしたし、ドッジボールやバスケなど運動も思う存分していた。娘は一輪車にもハマっていた。お祭りのスタッフなどもやらせてもらったし、おやつも毎日楽しんだ。大量の漫画や雑誌も読んでいたし、学童に行かない土曜日も児童館に行くくらい、楽しんでいた。初めは怖がっていた他校の暴れん坊との付き合いがそれなりにできたり、年上の友達ができたり、養護学校に通う障害のある子と仲良くなったり、3人がそれぞれ色々な経験をさせてもらった。

学童は、小学校生活の大切な要素です!













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