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昼間っからジュウジュウ。

 冷蔵庫の野菜のストックが切れたので実家の父に収穫できたものを分けてもらえないかと連絡した。
 
 すぐに返事が返ってきて、キュウリ、トマト、ピーマン、じゃがいも、玉ねぎ、大根がなっているぞという事だった。

 今から貰いに行っていい?と聞くと、ええぞというので早速実家に向かった。

 お昼前について仏間で線香をあげて居間に行くと甥っ子がいた。

 おじさん、久しぶりと冗談っぽく言ってきたが先月も二回会っているので久しぶりという感じはなかった。

 甥っ子は小さい頃に両親が共働きでウチの父と母が面倒を見ていたという経緯があるのでいまだに爺ちゃん、婆ちゃんと言ってよく懐いている。
 
 その光景はまるで年の離れた親子のようで見ていて微笑ましい。

 昨日も食材をあれこれと買ってもらったみたいで袋詰めをしている所だった。

 おっ、ええのうとちょっかいを出すと、これで食費が助かるんよとほくほく顔で笑っていた。

 思えばウチの親は面倒見が良くて私が東京で一人暮らしをしていた学生時代にも月に一度は小包を送ってきた。

 中身はお肉や野菜、冷凍食品、お米などで貧乏学生には何よりもありがたかった。

 ああ、そういえば自分も良くしてもらったなぁと懐かしい気持ちになった。

 そうこうしているうちにお昼になったのでどこかに食べに行こうかという話になった。

 何がいい?と甥っ子に聞くとお肉!と元気よく答えた。

 そこで駅前の焼肉屋さんのランチに。

 両親と私と弟と甥っ子の五人で出かけた。

 お店について中に入ると結構混んでいた。

 アルバイトらしい女の子がパタパタと忙しそうにやってきて、今からだと少しお待ちいただくことになりますがと言ってきた。

 まぁ急ぐ用事もなかったので良いですよと言って入店。

 席について早速メニューを見る。

 ランチメニューが千円からあるのでその中から選んだ。

 弟がニヤニヤしながらビール飲む?と聞いてきたがいや俺車だしと答えるとふ~んじゃあ代わりに飲んでやるよと言って瓶ビールを頼んでいた。

 ムムムと思ったがとりあえずお肉が食べられたらいいかと思いなおして上カルビ定食を注文。

 後は料理が届くまで待つだけである。

 すぐにビールだけ届いたので弟はグラスにコッコッコと注いでいただきま~すと言ってウグウグとのどを鳴らしていた。

 いいなぁ美味そうと思ったが私もアル中ではないので我慢我慢。

 日曜の焼肉屋さんは混雑しておりかなり待った。

 三十分くらい経ってようやく料理が揃った。

 厚めに切ったカルビ肉が六枚並んでいて後はカクテキと韓国のり、ワカメスープとご飯が乗ったプレートが千円だったので安い方だと思う。

 早速熱した網に乗せてジュウジュウと焼いてタレにつけてパクリ。

 お肉の香ばしい味とうま味のある脂が口の中に溢れる。

 実家でホルモンを食べる事はあるが、お店で食べるカルビ肉は一味違う。

 甥っ子もウマウマと言いながらバクバク食べていた。

 弟はお酒をレモンサワーに切り替えてキムチをつまんでいた。

 食欲大魔神の父は猛烈な勢いで食べてあっと言う間に完食していた。

 私もマイペースにチビチビ食べていたが最後の一枚を焼いてタレに漬けようとしたらお肉が油で滑ってタレの中にポチャンと落下した。

 昨日おろしたばかりのTシャツにお肉のタレが跳ねてしまった。
 
 やべっ!妻になじられると思ってあわててお絞りでポンポンと叩いたがあまり脂は取れなかった。

 これは帰ってすぐに洗濯だなと思って気を取り直して続きを食べた。

 全部食べ終えたらちょうどいいボリュームだった。

 支払いをしようと思って伝票を掴んでレジに行くと弟が俺にも払わせてというので割り勘にした。

 ランチだったのでそんなに高くなくて助かった。

 それからみんなと別れて買い物を少しして自宅に戻った。

 朝寝坊をしていた妻にお土産に買った焼き肉弁当を渡すとうわぁ嬉しいと笑顔になった。

 なかなか楽しい時間だったと思って軽く昼寝をしたのであった。

 さぁて今日もそろそろ晩御飯の支度の時間。

 やっぱり野菜メインかな。

 父の野菜は美味いんだ。
 
 いざ進めやキッチン。

  

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