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茹で一分、蒸らし三十秒がおススメ。

 昨日の夕方に家でゴロゴロとしていると玄関のチャイムが鳴った。

 はて?日曜日に誰だろうと思ってモニター付きのインターフォンを覗くご近所さんの姿があった。
 
 何が御用でしょうか?と尋ねると今年分の自治会費の集金に来ましたとのことだった。
 
 ああ、そういえば今年もそんな時期だなと思っていくらですかと聞いてみると二千四百円ですと答えが返ってきた。

 あいにく手元に細かいお金がなかったので一万円でおつりきますかと尋ねたら、あ~ちょっと難しいわねぇと言われた。

 三千円からならおつりは何とかなるそうだったので妻にお金を借りて支払った。

 自治会費は毎年集金されるがごみステーションの管理維持意外に何に使われているのかよく知らない。

 年に何度か行われている児童公園の草刈りも公園自体がずっと工事中なので参加したことが無い。

 後は自治会館で定期的に開かれる役員会議があるみたいだがこれはお隣さんから一度でも参加すると永遠に役員を押し付けられるわよというアドバイス?を受けてからはおっかなくて近づけない。

 なので自治会を意識するときは自分の住んでいる地区の班長をする時であろう。

 仕事としてはお祭りの集金と回覧板と広報を配ることである。

 私の住んでいる家を含めて七軒の家で構成されているので担当が回ってくるのは七年に一度である。

 このままいくと再来年には担当が回ってくる。

 ご近所さんとは日ごろはあいさつ程度のお付き合いしかないので気楽と言えば気楽である。

 自治会長さんは広大な庭と畑を持っている豪奢な人でバカでかい高級外車を乗り回している。

 たまに会長さんが庭でゴルフの練習をしている時に出会う事があるが何でもない世間話をするくらいだ。

 いつ見ても見事な福耳でお金に困っているようには微塵も見えない。

 やっぱり会長さんって儲かるんでしょうか?という下衆な質問をしたくなるが聞いたことはまだない。

 まあご近所トラブルもないので自治会長さんの出番もない。

 とりあえず暮らしやすい環境なのでこのまま波風が立たないと良いなぁと思っている。

 そんな事を考えながら昨日の晩御飯を振り返ってみる。

 昨日はお出かけをしたので食材も買って帰った。

 帰宅して手洗いとうがいをして早速料理開始。

 まずは高野豆腐を煮る。

 作り方はとても簡単、醤油、麺つゆ、酒、みりんで煮汁を作る。

 それを深めの耐熱容器に注ぐ。

 後は高野豆腐を一口サイズに切ってそこに入れていく。
  
 600Wのレンジで加熱する事十分。

 煮汁が高野豆腐に吸われて汁気が無くなったら完成。

 軽く押してみて煮汁が染み出てくるくらいがちょうどいい。

 次は冷凍ご飯をチンしておにぎりを握る。

 昨日の具はゆかりふりかけとおかか。

 ご飯を半分に分けてゆかりを振ってよく混ぜる。

 おかかは鰹節に醤油と砂糖、みりんを合わせてフライパンで軽く炒ったら出来上がりである。

 手に水をつけて塩をまぶしてゆかりご飯を握っていく。

 三角に握りたいのだが私が作ると俵型になる。

 うーん、上手くいかないなぁと思いつつとりあえず握る。

 海苔を張り付けてゆかりおにぎりの完成。

 同じ手順でおかかおにぎりも作る。

 手についているお米を丁寧に食べてメインを作る。

 昨日のメインは今年初のそうめん。

 実家からの到来物があったのでそれを食べる。

 まずは麺つゆ作りから。

 玉ねぎを薄切りにする。

 鍋に玉ねぎを入れて麺つゆを注いでそこに乾燥の小エビを一パックドサッと加える。
 
 火を点けて沸騰するまでは強火、湧いたら弱火にしてコトコト煮込んでいく。

 アクが大量に出るので丁寧にすくってしばらく煮る。

 玉ねぎが透き通って煮汁を吸い込んだら火を止めて鍋を氷水につけて冷ます。
 
 その間にそうめんを茹でる。

 茹で時間は一分で火を止めて三十秒蒸らすのが我が家の流儀。

 流水でジャブジャブ洗ってぬめりを取ったら一口ずつにクルクルと巻いてお皿に盛る。
 
 よし、こんなものかなと思って妻にご飯できたよーと声をかける。

 食卓を見た妻がわぁ今年初そうめんだねと嬉しそうだった。

 昨日のお酒はビールで乾杯。

 キシュッとプルタブを起こしてトックトクッとグラスに注ぐ。

 ではではと言いながらグラスを合わせる。

 キューキュキュのキューと一気飲み。

 ん、プハーッ美味しゅうございますと声が漏れる。

 ではまずは高野豆腐をつまみに飲む。

 レンジで作ったお手軽煮物だが味がしっかりしゅんでおり食べ応えがある。

 何とも優しい味の仕上がりに箸が進む。

 ビールのアテにちょうどいいなと思いつつ二杯目をキュビッ。

 ではメインのそうめんを伸びないうちに。

 玉ねぎとエビのつゆをたっぷりよそって、そこにそうめんを入れる。

 ツッと啜ると爽やかなのど越しでつゆの風味がいい。

 玉ねぎから出た甘さとエビの旨味がじんわりと美味しい。

 このつゆは母直伝の味だがやっぱり癖になるなぁと思いつつツルツル。

 妻もこの味が好きなのでやっぱりこれだねと言ってそうめんを食べていた。

 二人で二百グラム茹でたのだがちょっと少なかった。

 しかし締めにおにぎりが控えているので気分は豊かだった。

 ゆかりおにぎりを口にするとほのかな酸味と塩気のバランスが丁度良くてモリモリ食べてしまった。

 お次はおかかおにぎり、これも鰹節の香ばしさと甘辛醤油味がいい塩梅だった。

 小ぶりなおにぎりを六個握ったが全部きれいに平らげた。

 さすがにお腹いっぱいになったので少し横になって休んだ。

 二人で後片付けをしてお風呂に入って早めに床に就いた。

 食卓から季節を感じるのは愉快である。

 春真っ盛りは食べたいものが沢山あって嬉しくなってしまう。

 さぁて今日は何を食べるかな。
 
 少し豪華に行きましょうか。

 何が出るかな何が出るかな~♪

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