泥辺五郎

ドロベ・ゴロウ。二児の父。脳脊髄液減少症。何かしら書いてます。旧名「名無しさ」「村野」…

泥辺五郎

ドロベ・ゴロウ。二児の父。脳脊髄液減少症。何かしら書いてます。旧名「名無しさ」「村野」「楢山孝介」「新都社モラトリアム新書」など。

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  • 耳鳴り潰し

    消えることのない耳鳴りを打ち消すために紡いでいく文章。前日振り返り日記がメイン。500文字程度を目安に。

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    note内企画「シロクマ文芸部」参加記事のまとめです。

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    様々な人の評伝「千人伝」シリーズのまとめマガジン

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    書いた小説などのまとめ。

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入院記録(脳脊髄液減少症による入院)※全文読めます

脳脊髄液減少症(脳が浮かんでいる液が減る病気)により入院中。入院費の足しにするため投げ銭設定。本文は全部読めます。 ② ③ ④ ⑤ ⑥ 2月7(水)入院初日  ひどい頭痛の鎮痛薬を前日ロキソニンに変える。効果あったかに見えたが、夕方頭痛がひどくなった際に飲むも効果得られず。  帰宅後、近くにある脳神経外科医を調べ、向かうことにする。ルート案内では自転車で14分だが、20分ほどかけてたどり着く。院内は暖かく、頭痛がよりひどくなる。MRI検査を受けた後、「クモ膜下出血で緊急

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    • 耳鳴り潰し33

       夜中の三時に起きて眠れずそのまま起きていた。  ちんちん小説が一ヵ月続いたので、いろいろデータを見て分析してみた。  コンセプトこそちんちん縛りであるが、大真面目に書いているので成果がたくさんある。その一つに「アイデアに対する可否のスピード大幅アップ」である。思いついたアイデアに対して、それはどの程度の水準に達しているのか、書くべきなのか、といった判断が早くなった。  今週のシロクマ文芸部に参加した「靴になった骨」にもそれは活かされている。「白い靴」という書き出しのお題

      • 「靴になった骨」#シロクマ文芸部

         白い靴のような骨が残った。祖父は日々歩き続けているうちに足が靴のようになった人だった。死因は「歩きすぎ」と診断された。骨が靴の形になるまで歩き続けたものの、足に身体がついていけなかったのだ。上半身と精神は足からどんどん離れていき、下半身は歩き続けながらも、上半身は寿命を迎えてしまった。お通夜は騒がしかった。バタバタ暴れる下半身を無理やり棺桶に納めるのに苦労したからだ。  祖父の死以来、飛び回るような忙しさで夫の死の後始末をしている祖母には羽根が生えてきた。あちこち移動する

        • 耳鳴り潰し32

           この日も具合が悪い。昼食後少し休むつもりが二時間ほど眠っていた。起きてからも平行感覚が怪しい。脳脊髄液が偏っているような感覚。  今日も放課後活動から帰ってきた息子。学校でやってきた宿題を確認すると、算数の宿題が一問間違っていた。指摘すると自分ですぐに間違いに気付き、正解も答えていた。  短いながらも公園へ。特に約束をしていたわけでもないらしいが、先に到着していたカナちゃんが、息子に気付き笑顔で駆け寄ってくる。遊んでいる最中に「次あっち行こう」「うん」で二人並んで歩く姿

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          耳鳴り潰し31

           朝一から頭が重い。  昨日用事を重ね過ぎた? 意識して水分を多めに取るのを怠っていた? 目が覚めた時間に起きたのを二日続けたが寝不足だった? いくつか原因は考えられるものの、よくなっていると思っていたところに揺り戻しが来ると落ち込む。子どもたちを送り出した後三時間ほど横になる。  新型AIが話題になってたので、これまであまりAIに触れていなかったがちょっと触ってみる。 * 泥辺五郎(どろべ ごろう)は、日本の小説家で、独特の視点と作風で知られています。彼の作品は、日常

          耳鳴り潰し31

          耳鳴り潰し30

           30回目となる。30日目となる。書き始めた当初と比べて耳鳴りがマシになっているなんてことはない。相変わらず気を抜けば爆音で響いていることに気付かされてしまう。ふと新種の耳鳴り音が響くことがある。これが新たに一生加わるのか、という恐怖に襲われるが、幸い一時的なものである。  所用があって妻とともに京橋を訪ねる。大阪の街のあちこちは、かつて訪ねた記憶があるものだが、京橋はたまたま抜け落ちているらしく、懐かしさは感じない。  大阪駅にあった看板「関西空港」の下に「関西機場」とあ

          耳鳴り潰し30

          耳鳴り潰し29

           履歴書や職務経歴書を持参して就労支援員さんと会う。いくつかの修正指摘の後、ハローワークへ紹介状をもらいに行く。しかしハローワークから問い合わせしたところによると、既に決まった後だった。在宅ワーク可能な早朝の業務。職員さんの口ぶりでは、会社は女性を採りたがっているような感じだった。  待ち時間に就労支援員さんと話をする。三年前に脳梗塞になったが、現在は特に後遺症もないという。私はThe HUというモンゴルのフォーク・メタルバンドの話をする。  いや、してない。  Xで一

          耳鳴り潰し29

          架空書籍紹介(1冊目~7冊目)

           最近どこかで「架空書籍紹介シリーズとかやってみたいな」と書いたので、Xで一日一冊ポストしてみてるシリーズ。架空書籍として紹介してみて、本当に読みたくなったら自分で書いてみればいいじゃないかと。一週間分のまとめ。 1冊目「書くことはやめられなかった」 かつて流行作家であったが、度重なるスキャンダル、借金、犯罪、服役などを経て、今では病床にいる老人を追ったノンフィクション。彼は半生を振り返った自伝で再び出版界に返り咲こうとしているが、文意の読み取れない支離滅裂な文章しか書け

          架空書籍紹介(1冊目~7冊目)

          耳鳴り潰し28

           雨が降ったりやんだりの日なので公園はなし。  朝から娘は友だちと買い物。母の日のプレゼントを買いにいくのだという。  息子とUNO及び室内でのまりつき(ゴムボールを手でひたすらつく)遊び。100均のカチカチカウンターでまりつきの累計回数を数える。息子の運動になり、こちらはカチカチするだけの楽な仕事(遊び)。「1234回」「3333回」「4321回」などが近づくと、手を止めて調整する。累計5000回オーバーで疲れたので終わる。一回あたりの回数も平均で雄に50回は超えていた

          耳鳴り潰し28

          千人伝(二百六十一人目~二百六十五人目)

          二百六十一人目 石弦 いしづる、とも、せきげん、とも呼ばれる、弦楽器に張る弦のようになるまで、石を削って作る楽器がある。その演者であった。いしづる、と、せきげん、という二人組であったが、混同して一人と思われることが多かった。 その特殊な製法により、一個の石弦を完成させるためには数十年の月日を要した。弦が一本切れてもその修復に数年かかってしまう。繊細な演奏力を必要とするため、石弦と石弦の二人は何も壊さないように、常に何かに触れるか触れないかの距離で過ごした。愛情の交歓もその

          千人伝(二百六十一人目~二百六十五人目)

          耳鳴り潰し27

           昨日の続きのノリで、朝家事をしながら友成空「鬼ノ宴」をリピートして歌う。子どもらも好きな曲のためか苦情なし。続いて踊ってばかりの国「光の中に」に移行。  この日は朝一で頭が痛かった。天気が悪い日なら低気圧の影響で、と分かるのだが、この日は晴天である。起床直後に痛み止めを服用。昼前に公園に行く前にも念のため。  紐でこめかみのあたりを縛られているイメージの、締め付け頭痛の場合はあまり痛み止めは効果がない。こちらは常態となっているのでむしろ痛みという認識もない。 「昼前か

          耳鳴り潰し27

          耳鳴り潰し26

           薬をいくら変えても喉の調子が変わらないのは、これは病変ではなく、喉をあまりに使っていないからではないか、家族との会話以外で話をほとんどしていないからではないか、という結論に勝手に辿り着く。発声練習をしようということで、家中の窓を閉め切って、友成空「鬼ノ宴」を繰り返し歌う。途中からリハビリ用の2kgのトレーニングボール的なのをパーカッション替わりにしながら。それを見ていた妻は何も言わず。  市役所で就労支援員の方と三度目の面談。在宅ワーク可能そうな案件をたくさん持ってこられ

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          耳鳴り潰し25

           ちんちん小説の反応がどんどん良くなっている。漫画中心の投稿サイトである新都社でありながら、月間コメント数ランキングで10位に入っている。  伊坂幸太郎「死神の精度」を読み終えたあたりで、急に疲れを感じ、昼間に三時間ほど倒れるように眠る。息子の帰宅直前に目が覚める。  宿題はプリント一枚だが、ひらがなの練習の裏に算数問題が印刷されていた。ついにきた。  宿題とおやつの後やっぱり公園へ。数日前に蚊が多かったこともあってか、人影はまばら。やがてカナちゃんと合流。「黄金時代、

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          耳鳴り潰し24

          「たまには図書館にでも行ってきたら? 子どもがいるとゆっくり読めないでしょう」 と妻に言われる。 「今電子書籍でしか本を読んでないからいいよ。それに図書館は静か過ぎるから、耳鳴りの圧がすごいことになる。音楽を流して紛らわせる、みたいな防衛手段も取れない」 と私は答えた。  新しいトースターは上下の幅が狭いためか、食パンがすぐに焼ける。先代の感覚でいると焦げるので注意。  新都社でちんちん小説の新作をあげ、noteでこの「耳鳴り潰し」の記事をあげ、Xで架空書籍紹介をする。日

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          千人伝(二百五十六人目~二百六十人目)

          二百五十六人目 トースター トースターは毎日焼いたパンを食べ続けた末に、トースターを名乗り始めた。周囲には唐揚げやらフライパンやら名乗る奴らもいた。トースターは電気代を節約するために、自らの熱で食パンを焼くことを覚えた。かなりの高熱を発することで、キツネ色に食パンを焦がすことができるようになっていた。 しかしその熱量は日常生活には不便をもたらした。手を繋ぐことができなくなったので恋人には逃げられた。書類はすぐに焼けた。キーボードのアルファベット表示が焼けて見えなくなってし

          千人伝(二百五十六人目~二百六十人目)

          耳鳴り潰し23

           家族みんながトーストを食べるようになってから大活躍だったトースターの天板から、錆びた欠片のようなものがボロボロ落ちてくるようになった。近所のリサイクルショップで新品同様なのを購入。どれも十年選手の家電たちから脱落者が出始めた。  この日まで家庭訪問期間の短縮授業。娘は帰宅後すぐに友だちの家へ。息子は宿題後おやつを食べて、やはり公園。雨上がりでの滑り台の乾き具合が気になるものの、とにかく公園という場に居たいという感じか。先客は少ないが、少し年上の男女と何となく遊び始める息子

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