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耳鳴り潰し33

 夜中の三時に起きて眠れずそのまま起きていた。
 ちんちん小説が一ヵ月続いたので、いろいろデータを見て分析してみた。

 コンセプトこそちんちん縛りであるが、大真面目に書いているので成果がたくさんある。その一つに「アイデアに対する可否のスピード大幅アップ」である。思いついたアイデアに対して、それはどの程度の水準に達しているのか、書くべきなのか、といった判断が早くなった。

 今週のシロクマ文芸部に参加した「靴になった骨」にもそれは活かされている。「白い靴」という書き出しのお題を見た瞬間に「歩きすぎて足の骨が靴の形になった人」のアイデアが浮かび、即座にゴーサインを出した後、寝た。骨子以外は書きながら考えて一気呵成に書き上げた。

 お題に対して浮かぶ無数のアイデアのうちから、思い浮かんでも切り捨てるしかない系の案を、あらかじめ意識に昇らせる前に削ぎ落しているイメージ。

 朝のルーティンの後、眠り込む。病院のベッドのように柔らかなスプリングのあるベッドではないから、布団の上で長く寝ていると腰をやられる。やられた。

 息子の帰宅後公園へ。「カナちゃんいないかあ」息子の落胆の直後、カナちゃんが登場。「迎えに行ってあげな」と息子の背中を押すと、走っていき、大きく手を振る。そこには恥じらいなんてない。全身で会えた喜びを表現していた。

 小学校4、5年生くらいの男子グループ、女子グループが遊ぶのを見かけた。喧嘩というほどではないが、お互い微妙に交わることなく、少しばかりの対立の気配があった。男女一組(カナちゃんの弟君はいるが)で遊ぶ子どもたちは、息子とカナちゃん以外見ない。男女の違い、嗜好の違いは当然あり、二人は一緒に遊んでいるとはいっても、常に同じ遊び方をしているわけではない。巨大滑り台を滑る息子と、石を葉で包んで「お守り」を作っていたカナちゃんと。似たもの同士よりも凸凹コンビの方が相性がいいと私は思っている。


石を葉で包んだお守り。置いておくとその周辺は安全地帯になるという。

 地面がマグマになったり海になったりしていた。遊具から地面に降りた後は泳ぐ真似をしながら走る子どもたちを見ながら、私は腰をかばいながら、地面でもぞもぞと動く蜂を見ていた。

 昼寝をしていなかったという弟君がママさんにだっこされながらうとうとしていた。しかしすぐに「寝てないよ!」と言い張る。そう言いながらも、彼のまぶたはどんどん閉じていった。


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