【海外大学受験】イギリス受験を振り返る・①Personal Statement、出願編

おひさしぶりです。
はくまいです。
自分のイギリス大学受験に関して、誰かの助けになれればいいなと思い過程についてシェアします。

UCASは数年中にシステムが改革される予定であること、またこれらの情報は2023年度に出願した時の情報であるため、最新の情報ではないこと、あくまで一個人の体験談であることをご了承ください。

ちなみに:
- IB生(海外インター)
- Predicted Score: 40+
- 塾、エージェント未使用
- 理系
- 生物・化学系
- そもそも受かったらラッキー程度で本命でもなんでもなかった


概要・出願について

イギリスの大学受験は、UCASと呼ばれるプラットフォームを利用し大学に出願します。

UCASのアカウントは、どうやら出願する年に作る必要があるようです。友人の中で、数年前にアカウントを作っていたところ、今年そのアカウントを使えなかった人がいたため、注意してください。
全部で5校(もしくは5つのプログラム)に出願することができます。
また、二つの異なる締め切りがあり、Oxbridge、医学部、歯学部、獣医学部、コンセルヴァトワールなどに出願する人は早い締め切り(10月半ば)までに出願する必要があります。その他の学部は、通常の締め切り(1月末)までに出願する必要があります。具体的な数字については、「UCAS deadline 20xx」と検索すれば出てくるかと思います。
Personal Statementと呼ばれるエッセイ、学校からの推薦書、成績証(直近のもの・予測スコア、10年生(もしくはIGCSE程度の課程)の終わりのもの)、個人情報を提出する必要があります。
恐らく、ギャップイヤー中でないほぼすべての人が予想成績(Prediced Grades)を使用して出願します。この予想成績は、学校の先生に出してもらう必要があるので推薦書と並べて早めにお願いしましょう。
必要書類に関しては、UCASのシステム改革で一番変化がある箇所とのことなので、自分で調べるか、イギリス入試事情に詳しい先生や進学カウンセラーに聞いて確認してみてください。
また、そのように頼れる人がいない場合、以下のサイトを活用することをおすすめします:

わたしはIBのPredicted Gradesを利用して出願しました。
UCASで出願できる5校の枠をフルで使い、計5校、3学部に出願しました。出願料は、一枠のみ出す場合は23ポンド、複数枠出す場合27ポンド(2022/23年)とほぼ変わらないので、他の国の出願料事情と比べた場合かなりお得です。

Personal Statementについて

まず、志望校を絞る前にPersonal Statementに取り掛かりました。
Personal Statementとは、UCASを通じて大学に提出する4000文字の自己推薦書のことを指します。

主な内容としては、

  • なぜその学部・分野を学びたいのか

  • 課外活動を通してどのようなことを学んだのか

  • 課外活動が自分の学びたい分野・大学生活でどのように活かされるか

  • 自分の強み

  • 自分は大学というコミュニティにどのように貢献できるか

  • 大学で学んだあと、それをどのように活かしたいか

などが挙げられます。

書類の提出前に出願予定の大学のAdmission Departmentの方とお話する機会があり、そこでなにが求められているのかを確認したところ、ネット上で言われているように8割が自分の志望理由、2割が課外活動など自分の優れている部分というバランスで、と言われました。

面接や試験がある学部・大学を除き、Personal Statement、推薦書、成績のみが大学が受験者について受け取る情報となります。その中で、自分の情熱や、自分がどれだけ優れているかというアピールができるのはPersonal Statementのみです。(成績に関しては積み重ねなのですぐどうこうできる問題ではない)自分がどのような人物なのかを4000文字という短いスペースで伝えるためには、自分との対話が不可欠です。

私は、5校中4校の大学に受かった理由にPersonal Statementがあったと考えています。自分のやりたい勉強、それを活かして就きたい仕事に対しての情熱を、自分のバックグラウンドや乗り越えてきた苦労、課外活動、読んだ本や影響された人物の言葉(この二つは専攻と関係アリ)を引用しながら書きました。課外活動の内容は、下級生への家庭教師ボランティアや楽器など専攻に直接的に関わるものではありませんでしたが、それらの課外活動を通して成長したこと、学んだことを書き、どう大学生活に活かしていくつもりかを書きました。8割が志望理由!と言われていることからも垣間見えますが、学問に対しての誠実性や情熱を高く評価してくれるイギリスの受験システムだったからこそ、私は志望校からのOfferをいただけたのだと思っています。

そして、忘れてはいけない点はAdmission Officeは何千何万とのPersonal Statementを読んでいる、ということです。どのようにしたら印象に残るのかを意識することも大事です。そういう意味では、hookとしてpersonal storyを少し入れても良いのかなと感じます(私はそうしました)。

異なる学部に出願することも可能ですが(実際私は3つの学部に出願しています)、すべての大学が同じPSを読むことになるため、毛色の違う学部に出願するのはいいアイデアとはあまり言えないでしょう(例:経済学部と環境科学部など)。私の場合、名前は違うけど中身はほぼ同じ、といった学部に出願したため、特に問題ではなかったと感じています。共通性のある学部なら問題ないかと思いますが、もし複数学部の出願をしようと考えている方はカウンセラーの先生と話し合ってみてください。

さらに、5校すべての学校が同じ文を読むことになるということは、特定の学校に愛を叫んでも逆効果になることが予想されます。大学や、留学するという事実に愛を叫ぶのではなく、学部、分野に愛を叫びましょう。

わたしは、10月15日(2023Entry)に締め切りの大学に出願することを目標としていたため、11年生の学年末(5月ごろ)には草稿を書き始めました。たくさんの先生に読んでもらい、合計で8回書き直しました。PSが完成したのは10月8日あたりだったことを覚えています。勉強の合間に自己分析をして、言語化して…という作業は思ったよりも時間とエネルギーを要します。専攻が決まっていれば、できるだけ早く始めることをおすすめします。
早めに書類(エッセイ)を始める利点として、同級生のほとんどが書き始める際には終わっているためちょっとゆっくりできること(ファイナル、Mock、IA、EEに集中できる!)、また、周りに誰もやっている人がいないため多くの先生たちに相談に乗ってもらえること、そして草稿の添削に時間をかけてもらえることがあります。
さらに、早めに志望理由や課外活動で学んだことを整理し、いつでも提出できるコピーを一つ作っておくだけで、急に別の国や大学へ出願することになった場合でも簡単に対応できるという利点があります。

Personal Statementのサンプルを読むのに、以下のサイトを参考にしました。学部別に様々なサンプルがあるため、同じ学部に出願した先輩はどのようなことを書いているのかが分かります。

また、UCASでもPersonal Statementを書くためのページやガイダンスが定期的に開かれているようです。

私はエージェントも受験塾も使用しませんでした。私の学校は創立から日が浅く(たぶんIBディプロマ5期生)、Oxbridge受験者も過去に一人(文系)のみ、最高実績はUCLという状態で手探りでした。なので、完全に記念受験!帰国子女受験の書類作りも考えなきゃ!と出願時には思っていました(笑)
ですが、先生たちは経験のある方が多く、カウンセラーのほかに教科の先生でも昔進学カウンセラーをしていたという方が2人おり、複数の先生に異なる視点からアドバイスをいただけたのはかなり大きいことでした。そして、自分でもかなり自信をもって良いものができた!と思えるPersonal Statementを書けたことは、先生たちの協力あってのことだったと思います。エージェントも受験塾もなかったとはいえ、小規模な新興校であったからこそ(そしてOxbridgeに出したのが私一人だったからこそ)このような手厚いサポートを受けれたのだと思います。

結論として、イギリスの書類づくりにおいて大事なことは「いかに学びたいことについての情熱を見せるか」だと私は思います。
なぜ学びたいのか、それを学ぶために高校生活中に実践していたことはなにか、自分がそれを学ぶことでどのように目指す社会に近づけるのか…
特殊な経験がなくとも、そこから自分が何を学んだのかに重点を置き、学びに対しての姿勢を見せることで良いものが書けるのではないかな?と経験から思います。

私が自信をもって良いPersonal Statementが書けた!と思っているのは先生方のサポートのおかげです。そして、自分の経験を校内・校外含めた後輩に還元していきたいと思っています。IB,UCAS(イギリス入試)についてはご相談にのれるため、御気軽にTwitter (@maihaku8) や以下のマシュマロまでどうぞ。
https://t.co/7c2XNzt37u 


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