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シーナさんの作品を読もう①『砂の海』

どうも、草村です

先日、母に勧められて「本の雑誌」というシロモノを買った。

本日二月号がもう出てるのかと書店へ行ったら売り切れていてショックを受けた

この雑誌はまあまあ昔からあって有名なようだが、私は初めて聞いたもんで、「本の雑誌?なんて捻りのないネーミングセンスなのだ」などと些か驚いた。
だが、パラパラと読んでみるとなかなかに興味をそそられる内容である。そんな中にあったのが、シーナさんのエッセイのページだ。私の母はその昔、シーナさんの追っかけをしていた程の大ファンで、私も中坊ぐらいの頃勧められるままに『岳物語』を読んだことがあるが、久々にシーナさんの文章を読んでみると、なかなかにこれが面白い。そこで私はすぐさまBOOK・OFFへゆき、面白そうだなと思ったタイトルのこの本を買ってきたのであった。

さて、この本はタイトルにある通り、中国の秘境、楼蘭を目指してタクラマカン砂漠などシルクロードを旅する紀行文である。私は自分自身は出不精な割にはそういった紀行文というものが大好きなもんで「秘境」や「砂漠」なんて聞くだけでワクワクしてしまった。
だが、特に印象に残ったところと言えば、オアシスのトイレが少なすぎて長蛇の列になった話や、シーナさんが隠し持ってきた醤油を仲間に分けてあげる代わりにビールを貰った話、トイレットペーパーのようなものだと思って買ったものが生理用品だったというようなしょうもない話ばかりである。
でもエッセイなんてしょうもない話が結局一番面白いんだよな〜なんて私は思っている。この旅はかなり過酷なものだったようだが、途中途中にしょうもない話を挿し込むことによって脱力感が生まれる。そのバランスが丁度良くてとても読みやすかった。

ところで、先程言っていたトイレが少なすぎて大変だったという話で、それでも上には上がいて蔵前仁一さんの『ホテルアジアの眠れない夜』に出てきたトイレ事情の話をしていたが、これがまたなかなかにキョーレツであった。こちらの本も今度読んでみよ〜っとなんて思わずメモをしてしまった次第である。こうしてドンドン読みたい本は増えてゆくのだ。

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