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お酒は1日1合までだって?

お酒は1日1合までが望ましい。
ある時不意打ちで聞いた自分は混乱した。

何を隠そう、その話を聞く直前の数日間「酒に弱くなったな〜!1合で程よく酔ってしまう!」と嘆いていたからだ。

……と、ここまでの文章を、数日前に馴染みの居酒屋にて2,3合ほど飲みながら書き置いていた。
本当は2合分くらい飲んだ計算でいたのだが、終盤になって最初に飲んだ自家製梅酒が「ブランデーで漬けてあるで45度くらいあるぞ」と種明かしされたのであった。1合で酔う人間になっていたがゆえに、梅酒で酔いが回ったのには気づいていても、梅酒のアルコール度数が高いとは逆に思い至れなかった。
という大笑いが止まらなかったエピソードは余談である。え、冒頭から余談……?

3月末だったか、自力でまっすぐ自宅に帰れたのを武勇伝にされてしまうほどに酔い潰れた日があった。以降、体がお酒をあまり受け付けなくなっていた。だからその後は、お酒を嗜む度に「今まで2,3合ほど飲めでいたのに1合で程よく酔ってしまう」と、日頃ほど様々なお酒を一度に楽しめないことを残念がっていた。(ただし上のエピソードから察せるように、ごく最近ようやく回復の兆しも見えている。)

けれども、そうして残念がっている最中に偶然、飲酒について学ぶ機会があり、不意打ちで「1日1合が望ましい」と聞いてしまったわけである。アルコール依存症になった人達が立ち直るための支援をしている団体の人が解説するビデオで知った。信頼のおける情報だろう。
しかも「1日1合」の情報だけでは終わらず、女性や体の弱い人は「1日0.5合」が望ましいと続くではないか。自分は身体的には「1日1合」どころか「1日0.5合」に留めるべきらしい。もちろん個人差は大きいとの注釈付きではあった。

「1合だけで酔ってしまう」という思考のところに「体の負担を考えたら1日0.5合まで」なんて情報が入ってきたら、それはもう雷に打たれたような衝撃を受けた。1合でも十分に酒を飲んでいると言えるではないかと。1合“しか”なんて贅沢すぎた、1合“も”飲んでいるのだよと。
肝臓にわりといらない負荷をかけてしまっているような気がして、自分の体ごめんと思った。

とはいえ、ここで出てきた1日の飲酒量というのは、おそらく「毎晩のように飲んでも依存症になりにくい量」という意味ではないかと想像している。
その点では、飲む頻度が月に数回あるかないかで、アルコール摂取よりも味を楽しむことを目的として飲んでいる面が大きい自分なら、そう大きな問題ではないかもしれない。

酒を飲む量の結論は結局「酒は飲まれないようにほどほどに飲もうね」なんてありきたりなところにしか行き着かないのだろう。体に負荷のかからない頻度と程度を、自分の体で知っていくしかない。なんせ個人差が大きすぎるから。

けれども「1日1合」の話を聞いてからは、機会を見つけたらすかさず酒を飲むという行動がなんとなく過去のものとなりつつある。
ひとりで外食する機会があってもあえて食事に徹してみる日を作ってみたり、1杯程度で済ませてみたり。もちろん飲む日は相変わらず楽しくそこそこ飲む。必ずや1回2,3合ほど飲もうという了見ではなくなったという話だ。

何だかんだ三十路も随分と近づいてきた。体に気を遣うためのターニングポイントになったと捉えればちょうど良い、ということにしておこうか。


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