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文学フリマ東京37に行ってきました!

※ブースの写真撮ろうとすると背景が写り込みまくっちゃう問題


今回のZUMA文庫

こんにちはこんばんは初めましての方は初めまして。
いや日中見てる人には「こんにちは」が適切だし夜見てる人には「こんばんは」だし初めましての方には「初めまして」って言うのが礼儀だろ。別におかしくもなんともないわ。
え、じゃあ「夕方の人はどうするんですかー?」ってか?そんな話は今してません。相手が「こんにちは」だと思ったらこんにちはだし「こんばんは」だと思ったらこんばんはです。それでいいだろ。初めましてだと思ってたけどでもよく考えたら二度目ましてだったら「あ、お久しぶりですね~」で済むだろうが、それでいいだろが。
は?それともあれか、おはようございますが無いのがおかしいってのか。はいはいそうですか分かりましたよ。

おはようございますこんにちはこんばんは初めての方は初めまして初めましてだと思ってたけどでもよく考えたら二度目ましての方はお久しぶりですね~、ZUMA文庫の東蒼司です。

去る11/11(土)に文学フリマ東京37に行ってきました。
37ですよ37。素数なんですよ。かっけえ。かっけえですね。

例に漏れず大衆文芸カテゴリで出店した私は第二展示場へ飛ばされました。最早文学フリマは第一と第二に分けねばならぬ規模感なんですね。いやあでかい。これひょっとしたらバチカン市国よりもデカいんじゃないんですか?

バチカン市国:後の文学フリマである

今回は2年前に頒布した「短編小説集 北を向いて右側」の新装版を頒布。新刊といっていいのかあやふやだったので「準新刊」的な感じで配りました。が、最終的には「新刊」って言い張ってた気がします。
でも実際収録作を大幅に見直して各作品にも多かれ少なかれ改訂を加えてるんですよね。既刊と呼ぶにはあまりに違い過ぎるんだけど新刊て言うのもなんだかなあ……って感じです。
旧装版との違いを楽しめるくらいには変わってます。でも収録作も変わってるからまあ、うん。ハハ。

あとは文学フリマ東京36と文学フリマ大阪11で頒布した『&YELLOW』も健在です。まだまだ残ってるので文学フリマ広島6でも配りますよ。

気になる頒布数ですが集計してないので分かりません。ごめんチャイナドレス。

あ、あと今回もステッカーを無料配布しました。150部だったかな?
なんと全部捌けました。チラシよりもステッカーの方が、少なくとも配るという意味では効果的なのかもしれません。
問題は広告塔としてどれだけ実用的なのか……まだ未知数です。

再会

今回の個人的なトピックですよ、再会。

まずは本多篤史さん!
お馴染み『まけるな、マリー』の方です。

感涙

私生活が多忙でしばらく文学フリマには来られてなかったそうですが、なんとお久しぶりにZUMA文庫へ来てくださいました!
執筆活動自体は継続してらっしゃるそうで、今回も別サークルのアンソロジーに参加していたそうです。

余談ですがそのサークルは第一展示場だったのでうっかり買いそびれました。orz←古のネットスラング藁

後はとある繋がりで短歌と俳句のブースにも行って熱い友情を交わすことも。

リブラ
新しい球技

短歌はど素人もいいところですし、俳句はおーいお茶新俳句大賞に出す程度の私です。
それはそれとした天秤リブラと新しい球技の”本気”感ね。かねがね文学フリマ最大の魅力は「本気」にあると思っているんですけど、彼らの本気に当てられると私の胸に宿し本気の松明がメラメラと燃えますね。ファイヤー!

全然余談ですけど、文芸を素直に「文章芸術」だと解釈したときの韻文ってすごくフィットする感覚があるんですよね。
散文は小説だろうがレポートだろうが社内書類だろうが、全部が散文に類されるわけで。どちらかというと伝達手段としての「国語」的な要素が強くなっていると思うんです(当然の成り行き、というかそうじゃないと社会が死ぬので)。
もちろん文芸的な小説もあるに決まってるんですけど、そこには物語的なエンターテインメントの作為が入るように思われます。早い話が「なろうでヒットするためには!」「物語作劇の極意!」みたいなやつね、セーブザキャットとか。
文章や言葉を芸術として捉えた場合、やはり素直にアート的な受容ができるのは、私の肌感では韻文の方だなあと思います。

そして私は文章のアート的な受容を求めて文学フリマへ行っているので、その意味で自分自身について再確認するいい刺激になりました。

なんか真面目な話しちゃってねえか?俺そういうの嫌なんだけど。
なんか癪なので関係ない話をします。

【フライング企画】2026年北中米ワールドカップ優勝予想!
本命:イングランド
対抗:フランス
単穴:ノルウェー
連下:ブラジル
大穴:メキシコ

なんか次のW杯は群雄割拠な予感があるんだよなあ。北中米の地の利を活かしてアメリカ・カナダ辺りも来る気がするけど、でもそこらより日本のが強いしなあ。って考えると大穴にはメキシコが来る気がする。
割とヨーロッパ・南米以外の国が優勝する絶好の機会な気はします。

戦利品たち

この一連のツリー参照。
その中で読了したのはまだ2冊だけです。

無月彩葉様

まずはこちら『テレパス少女の逆推理』

超能力によって犯人自体は分かるんだけど、「はい超能力の結果こいつが犯人でした!」じゃ司法は納得しないから証拠を揃えないとね。っていう感じのお話です。
能力ものの醍醐味って、その能力をどうやって応用するか?だと思うんですよね。その辺りの読みどころも抑えつつ、推理の過程も丁寧に描かれている作品でした。
キャラクターに個性があって掛け合いを楽しめるのもポイント。私はキャラクター小説であっても中々人物の名前を覚えられないのですが、本作の登場人物は印象的な輝きを放っていました。

武内颯人様

もうひとつは『神のオルガン』
次回頒布の短編集に収録される一作だそうです。

表紙にもあるインスタントカメラを軸に交わる2人の少女の物語です。これはどこまで話せばネタバレ回避できるんだろう……というファクターの複雑な交わり方は流石と言ったところ。
武内さんは過去作もそれなりに読んでいて作家性について多少なりとも知っている(はず)なのですが、当作は比較的エンターテインメント的な構成が強く印象に残っています。その中で人物の生活と心情や関係性が繊細に描かれていて、物語の”中身”と”構成”の水準が高いなあと改めて感じました。
作品の真実が紐解かれるなかで何度も読み直したくなって、物語としての引力が強かったです。

打ち上げのみかい

お馴染みしろくまストア飲み会に今回もお呼ばれしました。

名物のプリンを今回も食べられませんでした。どうなっとんねん!
東京流通センター開催の内に私はプリンを食すことができるのでしょうか……

次回へ続く

文学フリマよ永遠に

入場無料の文学フリマは今回が最後でした。
次回からは入場料1000円となり、さらに次々回は東京ビッグサイトでの開催となります。
なんか文学フリマ発足当初は「文学でビッグサイトを埋めるのは無理」的な感じだったらしいですが、年月が経てば埋まるもんですな。

イベントがデカくなるのは素直に喜ばしいと思う反面、例えば「なんかやってるっぽいからフラっと行ってみるか~」って人が減る気がします。と思ったけどそもそもがモノレールでしか行けない大田区の端っこなんだから、流浪の民が迷い込む数ってあまり多くないのかもしれませんね。
何にせよ一般来場の有料化は入場数を絞ることが目的だと思うので、逆説的に文学フリマの価値がそれだけ上昇したのだと素直に考えたいと思います。


後は「ビッグサイト」という環境が「文学フリマ」というイベントとどう融合していくのかが気になるところ。
「ビッグサイトで開催する同人イベント」という字面が持つオタクカルチャーの雰囲気を、「文学フリマ」という字面がどれだけ打ち消せるか……が、個人的にはポイントだと思っています。
文章限定のイベント自体は事実上他にないという側面はあるにせよ、より文芸的な方面へ流れるのか、よりエンタメ的(=ライトノベル的)な方面へ流れるのか。案外「ビッグサイト」という場所が与える影響は大きい気がします。

よりシンプルな補足を加えると……
・文芸的→人を選ぶ、イベントとして唯一無二のカラーが出る
・エンタメ的→従来の文学フリマとは雰囲気が違ってくる、より多くの人が来る
みたいな感覚でしょうか。ま、私の勝手な憶測なんですけどね。

ひとまず私は人々の「本気」を味わえる内は文学フリマに出続けようと思います。

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