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コーポレート·トランスフォーメーションの最終章とサッカー

冨山和彦さんのコーポレート·トランスフォーメーションの最終六章は哲学的な将来予想、会社論、世界論を展開しています。

貨幣制度や資本主義、株式会社、イノベーション自体の考え方が既に耐久年数を越えているかもしれないという疑問から思考過程を述べている。

特に株式会社については一昔前に読んだ岩井克人先生の一連の本のようです。難しいので音読しつつ関連図書片手に読んで行きました。

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世界論をアップグレード

データ社会のフラット化は世界に集中、独占、管理型社会への誘因

というのは、サッカーで欧州や中国にタレントが集中し、お払い箱になってとうがたつと日本に来ること。Championリーグの優勝クラブがわずか数チームに限られて来ていることでもわかります。

冨山和彦さんは次の覇権国というか、もっと端的にアメリカはオワコンかということに対して、企業に新陳代謝があり早く復元するアメリカの方が中国より良いとしています。今年のGDPが前年比4.9%増加という中国に対して、復帰が早いのはどちらか、米中戦争は余談を許さないというのが個人的意見です。

まさに世界は相対化、流動化の時代であり、その世界を私たちは生きていきます。

例えば遂にデジタル革命によるバーチャルな変革が頭打ちというか次のステージになりそうです。つまり、5Gにより、光ファイバーにより人の認識出来るデータ容量の百倍の情報を送信出来るようになるなら、次はリアルと組み合わせに移行します。繋げられる情報量により個別具体的なやり取りも可能となるからです。

iPhone が来たときも3G間近のデバイスだったので、この通信速度は新しいデバイス、プラットホームが産まれるかもしれません。VRメガネやアップルウォッチみたいなウエラブル装置なんかが候補ですがまだ見ぬデバイスかもしれないですね。

バーチャルやARはまだまだリアル世界とは異なるのでL型のライブ感を求めてJ2を観に行く妥当性もあるでしょう。コロナ禍なので観に行く機会は今しばらく無いのがシャクだが、

中国まで行けば結構なメンツがメンバーの試合も昨年までは観れました。

下記に書いたのですが、広州恒大淘宝足球倶楽部は親会社の不動産をしている広州恒大に倒産騒動が有りました。まあアリババ系の淘宝が足球倶楽部を引き継げそうですが。


日本は本社力が弱く、経営者ではなく空気により統治しているため、独裁的に新しい分野·事業には行けそうにありません。

だから日本は弱い、出来の良いリーダーは公共財として徹底的に使い倒す仕組みをこの国は再構築する必要がある。というのが論旨でした。

会計的な未来予測

会計的な話は疎いので基本的なところから復習しながら読み進めます。まずはBSの

デット(debt:負債)緩和金融政策で低金利になり異様に膨張した。デッドキャピタルは社債のような有利子負債など。

エクイティ(equity:株主資本)リスクキャピタルは金余りにしては過少、それゆえの希少性から有利になっている。
投資家の投資、内部留保を含みます。

の対比を勉強しました。

当たり前ですが、今からお金を新たに借りて新規事業という流れにはならないためデットは増えません。借り手とは逆に貸し手もコロナ禍なので業務継続のために資金を借りるのは、リスクが高く銀行は貸し渋りで国の後ろ楯が有っても増えません。

また、エクイティも余剰金を持つ株式投資家の数が増えないようです。

実際先日あったじっちゃまの話を聞く人がライブで4500人前後、アイドルのライブの観客数と見比べると分かりますよね。

次に資産の部

ストックのインフレがより激しくなる一方で、フローのデフレは世界的に深まり、結果的にバブルの膨張と崩壊の振れ幅が大きくなる不安定性を抱えた状態、従前以上にボラティリティの高い不安定な均衡状態に戻る可能性が高いと考えている。

ここでストックは株式や不動産

フローは日常的に使う消費財、日常的に使用するって食材や歯磨き粉など日々使い物です。

このストックとフローの価値の乖離が大きくなると不安定化して時々バブルが弾ける。

バブル崩壊を高血圧の人の血液循環における動脈瘤のようなものだという比喩は上手いですね。どっかで使おう。

アメリカを見習って貸し手は借り手が破産手続きや債務不履行と言ったオプションを持っている前提で金利設定をするべきである

また日本のエクイティに投資する投資家が少ないなら日本のクジラ、GPIFみたいな組織にVC ,PE に投資させたらというのは面白いですね。一歩ずれると中国のような国家資本主義になりそうですが、、

サッカーとファイナンスは遠いと思いますけど

今月のフットブリスタはまさにファイナンスです。中国資本絡みのミランや、FIFAに攻められているマンチェスターシティーの話が載っていました。

チェルシーも昨年アザールを取られたのに引っ掛かり全然補充出来ず、戦力不足になりましたしね。

DAZNが参入して日本でも流れは有ります。

私たちのL型G型進め方

LG型の話はGAFAのメッカ、シリコンバレー周りでは、L型の教師でさえトレーラーハウス、つまりキャンピングカーみたいなところにしか住めない二極化の話をしていました。ごみ処理業者やサービスの従業員なんかは更に賃金が低くなんともならないらしい。本の中では、

幸か不幸か、日本経済はGの世界の負け組になってきたことと、少子高齢化と消極的移民政策のおかげで構造的な人手不足になり雇用情勢が安定していること

や政治的にもL型が強いことなど、今後も続くかは余談を許さないが日本の強さ?をあげている。

また、会社について私的財産と公共性の関係で齟齬が生まれ、滅私奉公して会社に捧げても日本に何の益も与えないのはどうなんでしょうね。

またプラットホームのように公共施設を株主の私的財産が監視するのは矛盾が発生するので株式会社についてバージョンアップが必要です。

さて私たち会社に勤める人間についてもバージョンアップを求めています。方向性は2つ

Gの世界でトップを目指すか、Lの世界でかけがえのない人材になることを目指すのか、の選択が重要だ

ということです。

いわば修羅の道を進むのか、自分の能力を確実に世のため人のために役立たせ、相応の対価を貰える業を身に付けるのか

選択を迫ります。私はL型でしょうね。客観的にみてG型でトップを狙うにはとうがたちすぎています。国内の士業として独り立ち出来るように日々の業務を頑張ってみます。

冨山和彦さん自らをしてキャンが衰えだすとしているのはトップアスリートのようでビックリですが。G型のトップがここまで激務なら比較対象が、ハードルが高過ぎです。


松坂大輔選手が過去の栄光を捨てて中日に入った事を美談だとしていましたがサッカーでは海外からの出戻りは多いです。

ガンバ大阪の宇佐美選手やセレッソ大阪の柿谷選手、清武選手、浦和レッズの槙野選手、阿部選手などなど思い付く現役選手だけでも色々浮かびます。

G型にチャレンジしてみる大事さ、方向転換してL型に戻る勇気、サッカーから学ぶ事は多いですね。

個人的にはキングカズの同僚である中村俊輔選手、松井大輔の輔輔コンビのJ最高齢ゴールに期待してる。


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