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2020年 新型コロナウイルス感染者数と売上の推移を比較してみた

2020年、新型コロナウイルスの影響で様々な業種で計画が滅茶苦茶になったことと思う。それは個人経営で自由が利くとは言え、アパレルの端くれである当店も例外ではない。

2020年の新型コロナウイルス感染者数

12/31(木)の厚生労働省ホームページに載っていた新型コロナウイルス陽性者数は以下の通りである。

参照したのはこちらのページ

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御存知の通り3つの波があり、3つ目の波は現在進行形で高くなっていっている。
これを見て「緊急事態宣言を出せ」とか「欧米に比べれば大したことない」とか「この数でも医療崩壊目前だ」等の意見がSNS上には溢れているが、私自身はマスクをするなど一般的な対策をする以外にやることはなく、かなり俯瞰して見ているつもりだ。

売上に占めるEC率がかなり高くなった

一般的にも言われていることだが、外出自粛要請などの影響で店舗に来られる御客様は明らかに減った。と言っても元々そんなに多くはないのだが。
この一年で平均すると売上の80%以上はオンラインストアの売上である。以前は60%程度であった。そして10月にはなんとオープン以来最高額の売上となった。
但し、一年を通して月毎に見るとかなり乱高下している。

以下の図は当店の2020年の月毎の売上を表したものである。
月末時点の月累計売上を表しているので4月なら4月30日の月累計売上となる。儲かっているわけではないから具体的な金額は載せていない。

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感染者数と売上の関係

察しの良い方はなんとなく気付いたかも知れないが2つのグラフを重ねるとこのようになる。

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パッと見て言えるのは「感染者が増えると売上は減り、感染者が減ると売上は増える」ということである。

3つの波にはそれぞれ特徴があるように思える。

第1波

クルーズ船大変だね、なんて言ってたらあれよあれよと上陸して大パニックになった頃である。今見ると随分と小さな波だ。 これを受けて4/7から5/25まで緊急事態宣言が発出され、徐々に感染者数は減っていった。

この時の売上はというと感染者数の増加につれて減少している。未知のウイルスに対する反応がそのまま表れているのだと思う。当店もオンラインは継続していたが店舗は臨時休業とした。
緊急事態宣言が解除された直後の6月は何故か売上が減っている。カレンダーやInstagramを見返してみてもいまいち理由が見えてこない。

当店Instagramアカウント

第2波

なんか増えたけどなんか減っていったという印象である。国や自治体が何かしたという記憶があまりない。連休がある毎、翌々週に感染者が増加したと報道されていたように記憶しているが秋になると減っていった。しかし今見ると減ったと言っても第1波の頂点くらいに留まっている。

そんな宙ぶらりんな状態で店も客もアルコール消毒や検温、換気などをしていればOKというような空気が漂っていたように思う。それが感染者が増えている最中にも関わらず8月の売上が伸びた理由かも知れない。夏の解放感もあるのだろうか?

第3波

正に今の状況である。10月末頃から少しずつ増加して11月後半から連日「○○では最多」というような報道がされている。だが未だに緊急事態宣言のような政府からの強いメッセージは出されておらず、要請やお願いをするに留まっている。さすがに会食や忘年会をやっている政治家たちにお願いされてもねぇ、となるのは仕方ないと言えよう。

売上は第1波の時と同様、感染者数が増えればそれにともなって減っている。第1波をファーストインパクトとすると第3波がセカンドインパクトと言える。つまり今回はガッツリ削られるパターンだ。

新型コロナウイルスは当店にどう影響したか

正直なところ10月に過去最高の売上があったことから「寧ろコロナのおかげでオンライン売上が伸びたのでは?」と考えるようになっていた。

しかしこうやってデータに起こして改めて見つめ直すと、10月度の売上も1年半続けた店として当然の売上だったとも考えられる。例えば新型コロナウイルスが無ければ1, 5, 10月を結んだ直線に近い売上が毎月あったかもしれない。まぁそれは上手く行き過ぎだが、EC売上が伸びてもやはり全体としては売れていないのだ。

終わりに

2019年5月に開業したので消費増税によるち込みは想定内だったが新型コロナウイルスは流石に想定外だった。ただ、コロナ禍中においてこの不要不急な業種であっても少しずつ売上が伸びているのは唯一の救いである。まだまだ伸び代があると信じられる。

また、2020年の消費者行動を分析すれば2021年は効率よく本業と副業を切り換えられる。感染者数が増加傾向にある時は土日祝だけ営業して平日はアポイントメント制にするとか。一人でやってる個人店なのでその場その場で適当に切り替えられるのは強味であろう。

酷い一年だったが店の成長は感じられた。
西東京一(セレクトも経営状態も)ヤバいセレクトショップへの道はまだまだ続く。

良いお年を。

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