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2019年夏。キューバ一人旅【3】

もう自宅を出てから、かれこれ20時間くらい経過している。

飛行機の中でも寝たのか、寝てないのかよくわからない。

身体と頭はヘンなテンションでアドレナリンが出っぱなし。


1時間遅れの21:40頃、カナダ・トロントから、最終目的地である

キューバの首都ハバナへ向かうエアカナダに乗り込んだ。


3列×3列の小さめの飛行機で、

日本人乗客は自分を入れて3、4人。

早々に乗り込み座席へ。


隣には白人の女性が一人。

幸いにもエコノミーの一番前のシートで

降りるときもスムーズに動けそうで良かった。

離陸を待つ間、軽く目を閉じていたら、

「エクスキューズミー」

男性から声を掛けられる。

どうやら、隣に座る白人女性のパートナーの男性で、

その男性はビジネスシートを予約できたんだけど、

女性(奥さん?)の分が取れなかったらしく、

その男性の座るビジネスクラスのシートと、

僕の座るエコノミーのシートを交換してくれないか?

という申し出。もちろん無料で。


「もちろんオッケーやでーー!!!!
そんなん、遠慮なく言うてーやー!」

もう、人生最大級の「二つ返事」ってやつで返した。


と、ビジネスクラスへ移動。
しかもビジネスの最前列。

離陸準備中のコックピットの中も丸見え席。

シートにはiPad。

エアカナダのCAさんからは

「あら、チェンジしてもらったの?

めっちゃラッキーやん♪」と。


約3時間30分くらいのフライトとは言え、

これは嬉しいサプライズ。シャンパンとか飲めるのか!?

と期待していたら、Zzzzz~。
気がついたら爆睡ZZZzzzz~。。。。

座り心地のいいシートのおかげか。

ハバナへの着陸態勢に入った頃、ようやく目覚め、

税関申告書など記入。


隣の席のオバはんが、「そろそろ到着ね。あなたはCUBAは初めて?」

と話かけてくる。

そのオバはんも一人旅で、コロンビアに住んでいるんだそうで

短い休みを作っては、こうやってCUBAへ一人で遊びにきているんだそう。

コロンビアから直行便が無いのか知らんけど、

なんでカナダ経由で来てんだ!?

メキシコシティから行けるやんな。

ま、もうすぐ着陸するしで、これ以上深い話はやめておこう。


無事深夜のハバナの空港へ到着。

周りの景色暗い。

街明かりも最小限。

降り立った空港内も薄暗い。

空港内は真っ赤かっ。

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THE社会主義 って感じ。

意気揚々と、速攻で入国審査ゲートへ到着。


しかし入国審査ゲートに着くものの、

誰も審査官いない。

?????

いやいや、いっくら深夜25時過ぎとはいえ、

そろそろカナダからの最終便到着ってわかってるやん。

審査待ちの列がそれなりに溜まり始めて、ようやく審査開始。


事前情報では海外保険の証明書も必要って書かれてたけど

提出は求められず、ツーリストカードだけでOK。

あっという間に審査も終わり、

預け入れ荷物もないので、一気に到着ロビーへGO!

深夜だから閑散としているものの、TAXIの客引きが大勢。

「タクシー?」「タクシー?」

日本出発前に旅行の準備をしているときは

・できるだけ優しそうなドライバーを探して乗ろう

・同じような一人旅行者いたら、折半して一緒に乗ろう

とかいろいろ考えていたんだけど、

到着したらもうそんな余裕もなく、

気がついたらめっちゃ背が高くて、グイグイくる感じの運ちゃんに

「タクシー乗るから、その前に両替所連れてってや」

とお願い。


事前下調べでは「両替に1時間並ぶ」とか書かれてたけど

もう深夜過ぎて、どこが両替所かわからないレベルで閑散としてて。

タクシーの運ちゃんに連れてってもらわなかったら、

「ほんとにここが両替所?」レベルだった。

疲れと眠気で、空港の写真を撮ることも忘れ

とにかく、5万円を両替し、外に出ると

さっきの運ちゃんが待ち構えてる。

んで、旧市街のホテルの地図見せて、

「ここまでいくらで行ってくれるん?」
(キューバのタクシーは事前交渉制)

相場は、25CUC(約2,500円)~30CUC(約3,000円)

らしく、

運ちゃんも最初っから、「30CUCでどうや?」言ってきたら、

値切ることもしないで「レッツラゴーだぜ!」とタクシーに乗車。

軽快に走り出したタクシー

BGMはカリビアンな陽気なやつ。

でも、あたりは真っ暗。

バイパス的な道なんだけど

最低限の街頭しかなく、時折へんな道に逸れたり。

ドライバーも無口。陽気なのイメージしてたけど、深夜だしな。

どんどん薄暗いどころか真っ暗。

若干不安。

ようやく高速道路的な直線の一本道を爆走。

あまりのスピードにシートベルト着用したよ。

時々閉店後のお店や、家?っぽいものもあるんだけど

こんな深夜なのに、外でたむろしている若者が多い。

中には子供のような体格の子も。

うーん。こんなとこに放り出されたら困るので、
車内でいい子にしておく。

そうこう30分くらい走った頃に、

かの有名な「革命広場」の脇を通過。

チェ・ゲバラとカミーロのモニュメントを左に見る。

一気に胸がアツく高鳴った。

なんか目頭がアツくなった。

憧れのキューバに来た。その実感がそうさせたんだろうな。

その感動に浸っていると、新市街を抜けて、旧市街へ。

ガイドブックで見たことのある景色。

そして、今回前半戦で宿泊予定のホテル

「ホテルテレグラフォ」に無事到着。


よっこらせっと荷物をおろし30CUCを渡して

初スペイン語を発する

「グラシア~ス」

おー、深夜で車も少ないけど、

生ぬるい空気、アナログ感のある匂いに包まれながら

しばらく荷物を抱えたまま、ホテルの外で感慨に浸ってる。

そしたら、速攻若いカップルが近寄ってきて

カップル「何処から来たの?」

俺「日本だよ」

カップル「おー、遠いところウエルカム!
     俺たち英語話せるから安心してね」

噂通り陽気で誰にも話しかけてくるんだなー。

カップル「ところで、これからビールでも呑みにいかない?」

俺「行かねーよ。見たとおりJust arrivedだぞ!」

あぶねー、これ奢らされたりするやつじゃんか。

速攻で断ってチェックイン。

無事に予約も取れてて、バタンキュー。

続く。


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