ぞんびのリミテッド大考察『カルロフ邸殺人事件』黒編
こんにちは、ぞんびです。
カルロフ邸の環境は正直まだまだわかりませんが、書き進めるごとにイメージはどんどん固まってきました。その勢いで今回は黒ですね。探偵も少なく、変装に偏ってもいない色はどうなるのでしょうか。
前提となる序文はこちら
カード個別評価白編はこちら
カード個別評価青編はこちら
カード個別評価赤編はこちら
カード個別評価緑編はこちら
カード個別評価多色+その他編はこちら
カード個別評価ザリスト編はこちら
カード個別評価アルケミー編はこちら
雑感
今回の黒は「浮いている」という印象を受けました。カード1枚1枚で見てコモンやアンコモンに強いと感じるカードは用意されているものの、デッキとしてまとめる際に自ら軸になれる要素は少なく、一方で他の色を支えれる要素も少ないと感じました。
黒のメイン要素と思われるうちの一つの証拠収集ですが、実は黒自体には証拠収集を行うカードはほぼないです。広く「カードを墓地から離れること」だとしてみても誘発条件に持つカードは2枚程度増えるだけな上に墓地から離すカードも多くないのでそれを軸にするのは無理があるように感じます。
容疑もコモンで自発的に容疑がかかるカードは1枚しかなくしかも使いづらいです。そのくせ容疑を要求するカードはあるちぐはぐさです。
そのため黒の要素でデッキを組む!ということはやはり難しい気がします。
白黒としてみた場合のパワー2以下での誘発もアンプレが1枚普通が1枚、手掛かり路線もろくにないです。そのため「アーキタイプの薄さ」の影響を最も受けてしまった色であり、アーキタイプ目線でカードを探すとかなり弱い色に見えてしまうと思います。
しかし、まず着目するべきは除去ですね。少々使いづらいものの布告除去と打ち消されない除去がコモンにあり、変装に対しては多少強く立ち回れます。それらの重さ/使いづらさを補うように殺害が今回渡されており、除去の強さとしては赤には劣るものの他の色には明確に勝っています。特にオーラなどで着飾ったり後半のファッティに対処する必要がある環境だと思っているので殺害にはいつも以上に信頼感を持っています。
クリーチャー面でも2マナ以下は頼りないものの3/3/3と4/3/4をコモンに抱えています。両方とも実は能力を気にせず使うべきカードだと思っているほどこの環境ではサイズ感そのものが能力といっていいんじゃないでしょうか。おまけにフライヤーも白より強いですね、タフネス面で。
そのためアーキタイプに拘らず「変装よりも強いクリーチャーで盤面を抑えながら、除去で突破していく」という古き良きボードコントロール風の戦いをするべきで、その目線で見るとそこまで弱い色には見えませんでした。
シンプルに強いと思われる赤や白と組む時も軽量成分をそちらに任せることでちゃんとサポートにも回れますね。そういう目線で評価していきたいです。
個別評価
今回も個別評価は以下の5段階で行っています。カードの直接的な強さの上下というよりは、ピックするタイミングや条件が影響している評価となります。特に1パック目での評価が軸です。
見送り
そこまで厳しくしなくてもいいかと思いましたが、この環境は「変装より弱い行動」でカードを使いたくないというテーマがあります。このカードは威迫こそ持っているもののサイズが1/1でほぼ意味がないので弱い行動だという判断です。1,2回諜報しただけじゃ回収できないでしょう。
オーラの強化先としても、いっそ変装につけるほうがいいことが多く(強化してもタフネスが心もとなく除去範囲のため)そこまで根本的にダメなカードではないものの使うきっかけが発生しないカードだと判断しました。
見送り
切削+サイズ修正と書いてあることは悪くないんですが、自身の元々のサイズが変装以下のせいで「パンプできる」ではなく「パンプしなくてはいけない」となり、相手じゃなくて自分のテンポに食いつくクリーチャーになっちゃいますね。
切削を繰り返しできる数少ないカードではあるんですが、それにかかる労力が多すぎに感じます。よほどのことが無い限り使いたくないです。
優先
見た目がかなりきもめのクリーチャーです。目かと思ったら巨大な口ですね。どのみちきもい。
4/2/4は変装を止めるには十分なサイズです。その点で4マナとしてはもう十分だと判断しました。
更に能力もかなり有用ですね。例によって容疑との相性が非常にいいです。
パワー2以下シナジー、というよりはトークンや自身につけてるだけで十分な気もしますね。接死による圧+パワー上昇両方を得れるのは効果が高く、これ1枚でアーキタイプになれるんじゃないでしょうか。
キモさ以外文句がなく、このクラスのカードなら黒をやっていいかなと思えます。相当キモイヒルですね。
優先
事件の中で最軽量であり、除去としてもそうですね。戦場に出たときに「事件」が行われ、更に犠牲者が3人になると犯人が姿を現すという事件のフレイバーを最もシンプルに表したカードかもしれません。
登場時の除去は条件があり、今回は「1点」を簡単に飛ばすカードなどもなくやや使いづらいように一見見えます。しかし「タフネスの方が大きい変装持ち」が殴ってから変装解除したり、トークンなどを出すことも難しくないためどこかで条件は簡単に満たせるように見えますね。変装を出した4T目に表返し+これで動くのはテンポ悪くないと思います。どこかで1マナ利用できるという特性自体の評価が高いです。
解明すると非常に強力なゴルゴンになります。しかし、条件がやや難しいですね。クリーチャーカードに限定されているのでトークンではだめです。ただしどこからでもいいので切削でも条件は満たせますし、このカードによる除去で1枚は稼げます。相打ちを狙ったり切削で積極的に狙う価値はあると思います。
容疑持ちとはかなり相性がよく、クリーチャー同士が多く触れ合うので必然墓地に多く落ちます。1:2ブロックされて相打ちになった後、残ったクリーチャーをこれで除去しながら出す動きが出来たら完璧ですね。狙ってみていいと思います。
抑え
5マナのドローに加えてじっくり相手のリソースを削る能力を持っています。
まず登場時に4マナのソーサリー相当のドローが行えますね。これの効果で使う証拠収集のタネも仕込めるので完結してはいます。でも5マナ払ってドローするだけ、しかもライフまで失う行動が令和のリミテッドでは基本許されないと思っています。5マナは互いに変装が表がえったり5/5とか普通に出てくる時間帯ですからね。
証拠収集による起動型能力もかなり遅いです。トークンとかで凌がれたりもしますしね。証拠収集自体はこのカードのドロー込みでゲームが続く限り供給できるとは思うんですが。
弱いカードだと思いますが黒の「墓地が離れるたび」シナジーを活用する長期戦デッキになるのであれば必要なんじゃないかなと思って見送りにはしませんでした。いつ取るべきかはわかりません。
ノータイム
前回のカード化のときよりセクシーな立ち姿になりました。そして味方を巻き込まなくなりましたね、えらい。
4/4/4威迫、強い。相手のクリーチャー死亡時のドロー、強い。委縮の付与、強いって感じです。
委縮は「ダメージ-1/1カウンターの形で与える」というものですね。ダメージを軽減して代わりに、とかではないので絆魂がちゃんと反応したりします。逆にダメージを受けないクリーチャーが(もしいたら)それにも引っかかっちゃう。
相手のクリーチャーのタフネスが0の状態で死亡したらドローができます。アリーナだと表示の関係で紛らわしいのですが「普通のダメージ」ではクリーチャーのタフネスは下がるわけではありません。しかし、このカードは委縮を付与することによって「相手のクリーチャーのタフネスを下げて」殺すことができますね。他にマイナス修正を与えるカードもコモンやアンコモンにちゃんと存在し、戦闘でも除去でもゴリゴリカードが引けると思います。
また、そうでなくてもこちらのトークンなどでのチャンプブロックで相手のクリーチャーが弱体化するようになります。こちらのカードが増えやすくなることもあって、漫然と時間が流れるだけで勝手に有利になりますね。
取りましょう。黒やります。
次点
生け贄が必要とはいえ除去能力を備えたクリーチャーはありがたいですね。
クリーチャーの形をしていることで今回黒にある墓地回収などと組むことができて、繰り返しの除去も狙えます。
サイズもちょっと小さいもののちょうどこれで除去しづらい変装を止める程度はあり、隙が少ないと評することもできますね。
ただ、黒だけだと手掛かりもトークンもあんまりでないのが気になって優先にできませんでした。実用上は赤でも青でも白でも生け贄コストは揃えられると思いますが、それらを準備できない場合は5マナと言う重さもあり都合いい時に使えないことも出てくるんじゃないかと思います。気になっての次点です。
黒がまずまず強い色っていう話になったら優先で取って黒のきっかけになるくらいには全然なれますね。
抑え
ちょっと厳しくつけてみました。厳しすぎるかも。
黒のデメリットフライヤーで、変装も持っています。変装→表という動きをすればデメリットを無視して、かつ1T速く4/2飛行が殴れることになり攻撃性能は高いですね。
でも、まず表で出すときのリスクが気になりがちです。変装を受け止めれないうえにライフまで失うので、飛行で殴ってもダメージレース結果負けそうなんじゃないかって思っちゃいますね。さらにショックがとにかく怖いです。「変装に打てないからショックが4Tに手札に残りがち理論」に従うとちょうど的になってしまうこういうクリーチャーにかなりリスクを感じます。
裏で出したときも自分から表にならないといけないタイミングが多そうなので変装の良さがちょっと出しづらいようにも思います。弱くないんですが見た目以上に使いづらくリスクのあるカードであり、序盤に取らないほうがいいんじゃないか(もっと安定して強いカードがありそう)ということで評価をがっつり下げてみました。さすがにぎりぎり次点になっていいくらいのポテンシャルはあると思います。思ったより赤が弱いなら運用もしやすくなりそう。
モロイは脆いんですよね。おもろいことではないです。
抑え
自分に容疑をかけ、更にインスタントでサイズアップできると一見は強いカードです。でも肝心の起動コストが重すぎて期待通りの仕事がしづらいカードに感じますね。
長期戦になったとしても、今度はサイズアップ効率があまりよくなく(元が小さいため)マナフラ受けって感じのカードでもないと思いますね。
2マナがデッキに存在しないことだけは避けたいんで、穴埋め的にはまだ使えると思って抑えにはしました。でも見送りでも正直いいかも。どうせこれも含めて何かとれそうなので。筆者の思う黒がゆっくり側のデッキなのも影響してますね。
優先
黒のクリーチャーのなかでは飛び切り強い2マナ域ですね。
相手のアタックを受けてよし、こちらから殴り始めても良し。
着飾っても良し、除去られてトークンになってもよしと使いべりしないカードです。
強化系デッキでも、墓地を離れたときデッキでも、パワー2以下デッキでも幅広く越境でき本人も強いとほんとに文句がないですね。
このくらい強いカードからなら全然黒はいりますし切削などのこともちょっと考えてよさそう。普通に強いカードなんで拘らなくていいんですけど。
トークン出す能力はインスタント起動ができますが、タップ状態なのでブロッカーとしては即座に使えないことは気を付けてください。各種パワー2以下が登場したとき能力や腐敗農場の死足虫をインスタントで構えれる圧はありますね。
プロフトさん、凄惨な事件専門なんですかね可哀そう?あとこれ普通にプロフトファンw?ちょっとかわいい
抑え
ギリギリ見送りにしなかった、くらいのカードです。
黒らしくクリーチャーを生贄にドローする能力を持っています。容疑がかかっていると更に検視が進むんですが、容疑がかかっているクリーチャーはチャンプ→生け贄の動きができないんでどうなんだ?って感じですね。
このカードは5/3/6というサイズで評価しています。相手の5マナクラスの変装ならしっかり止めれるので、ゲームを長引かせたい黒としては実は役目があるのかな?と思った次第です。
でも結局強化などで簡単に突破されますし群衆操りの管理人みたいな化け物もいます。そこを踏まえると消極的すぎるクリーチャーはゲームを長引かせる目線でも結局だめかもしれません。起動がいかんせん重すぎますね。
一応使い道があるので抑えにしましたが実情としては見送りと変わらない気がします。
抑え
こういうカードは基本抑えと決めてます。2マナなんで次点になることはあり得ないですね。
ただ、今回はちょっとだけいつもより強みがあります。変装という「戦場に戻ってきて嬉しい」ことが多いカードが多いことですね。本来解除に6マナかかるような変装クリーチャーの相打ち、あるいは相手の表返りを処したタイミングで使って5/5以上のクリーチャーが容疑がかかった状態で手に入ればかなりのコンボだといえます。
黒にそういうクリーチャーがいないのが残念ですが、赤黒や黒緑では狙えるコンボかもしれません。
優先
特殊なドローソースとして給仕してくれるカードです。
相手に戦闘ダメージを与えたときに1ルーズ1ドローを行ってくれます。
容疑を持っているのでブロックされづらく、いざブロックすると「ダメージ反射」でシャレにならないダメージが飛んできますね。
2体分になってしまうのでブロックできることはほぼないでしょう。パワー0を2体揃えれることはなかなかないでしょうし。そのためほぼ確実に毎ターンドローできると思ってよさそうです。
これがブロックできないため出したターンは無防備になりがち&ライフも失う為リスクはあると思いますが、黒の方向性にはある程度合致してるのかな?と思いました。
赤と組んで最後これに直接火力を打ち込んだりするのも面白いですね。
また、これに容疑がかかるのは登場時の能力です。そのため、偽装して表にすると破壊不能で反射を持つブロッカーとして君臨できますね。これを偽装できるカードはレアに3枚、しかも1枚は相手から盗むやつなので実現性は低いと思いますが、是非使われたらまたこの記事見返しに来てください。
致命的な紛糾やスキのないアリバイで容疑を晴らす、特に後者はかなりいいコンボですね。相手が黒緑ならこっちは警戒したいです。
ちなみに有刺と給仕で韻踏んでるの面白いですねちょっと。
ノータイム
かなり悩んだんですが、黒という色の方向性は「レイトゲームが本領」とした手前義理もあってノータイムにしておきました。
相手のライブラリーからカードX枚引くかのようなカードです。ターン制限などもなくずっと唱えれるので事実上のドローですね。
土地もプレイできるので、Xがあまり大きくなくても土地の枚数が大事になるであろう長期戦では一定の働きは見込めます。
また、いざ長期戦になった後ならX5くらいで打つだけで物量かライブラリーの枚数のどちらかで勝てる感じがありますね。十分フィニッシャーになってくれないかなという期待があります。
一応注意としては変装ですね。変装はちゃんとできるんですが、表になるためのマナはちゃんと払わなくてはいけません。たまに忘れて計算違いしないよう気を付けましょう。
抑え
かなり頭抱えてるカードです。
今回の黒の戦略的には恐らく必要なカードなんですよね。長期戦でのアドバンテージを回収しながら戦う色になると思っているので。
でも4マナがめちゃくちゃ気になります。
条件付きで2マナ軽くなりますが、これがソーサリーである以上自分ターン中にクリーチャーが墓地に落ちてくれないといけないんですよね。受ける側になる予定の黒としては積極的に攻撃して相打ちするの微妙に感じたので正直使いづらいかも。
容疑系の赤黒などでは結構問題なく使えるカードに思いますね。2+2のアクションになりやすいのも好印象ではあります。でも必須カードというわけではないから抑えでやっぱりいいのかな?
トークンが墓地に落ちても軽くならないのは注意してね。今回このパターン多いです。
優先
これもラスゴ枠ですね。こっちはメリット付きです。
黒であればこれでゲーム後半をリセットして仕切り直す動きは許容されると思います。これを打つことで証拠収集のタネもたまるといえますし。ブロックしやすいクリーチャーで固めてこれまで耐えるデッキはちゃんと存在するんじゃないでしょうか。
証拠収集時に相手墓地からカードを1枚選び、同名カードを追放することができます。リミテッドだと無意味かと思いきやとりあえず相手の手札とライブラリー全部見れることに意味があるんでちゃんと証拠収集して確認しましょう。強いコモンやアンコモンは2枚ある可能性もありますしね。
優先
イニストラード:真夜中の狩りにいたよねきみ???って感じのカードです。自身が2/2/2というサイズを得たことと引き換えに結構条件厳しくなりましたね。アンコより弱くなったレアか?
自分のクリーチャーの、しかもトークン出ないものの死亡で調査トークンを作ります。すぐにドローはできず、トークンや相手のクリーチャーでもダメなので法外にカードを増やすことはできません。
それでも長期的には0:1交換をずっと続けることができるといえますし、2/2/2というテンポで出しやすいスタッツが、早期に場にいてほしいこのカードの能力とかみ合ってます。
探偵であるため帽子をかぶれますし調査トークンも出してくれると、他の色と組み合わせやすい性質を備えています。これを取った後はデッキを黒くすることに拘らず、相性のいい相棒や色を取りに行きたいですね。
優先
安心と信頼の確定除去、殺害ですね。
変装には弱いものの表返った後に打てばいいですし、オーラビートに対する強さは除去の中では随一ですね。このカードがあることが黒の強みに直接つながっていると思います。
このカードでしっかりテンポを取るためにも、例えば4/3/4などのような同マナ域での突破にひと手間かかるカードを用意するなどして、相手に攻めさせて打つという形を作っていきたいです。
もちろん攻めに使っても問題ないですね。ダブルシンボルなので早期に打ちたい場合はそこだけ注意ですが。
抑え
黒の接死付与シリーズです。相場より素は1マナ軽いものの、ドローするには1マナ余分にかかる、でもついでに絆魂があるという感じですね。
ドローにマナがかかるのは残念ですが、そもそもカードの性質的に隙を見て打ちたいので素が1マナであることは非常に使いやすくなってるといえます。
黒は容疑持ちだったり、ちょっとサイズがいいクリーチャーが3~4マナにおり、それらで複数ブロックを誘ったりソフトブロックの際に常にちらつかせて圧になるカードですね。
調査は赤白青で越境しているといえ、他の色との組み合わせもしやすいと思います。受け攻めどちらでもデッキに入っていていいカードなんですが、こういうカード普段おおむね安いんで急いで取る必要性は感じないですね。
取るものがない時にしれっと取っておけばいいくらいだと思います。
ノータイム
ちょっとわかりづらいカードですが、変則的なリアニメイト能力、あるいは後続の補充能力をクリーチャーに与えるエンチャントです。
これが出たときにまず偽造カウンターを自分のクリーチャーに付与します。そして、偽造カウンター持ちが死亡したら、それを追放する代わりに別のクリーチャーを蘇生する能力ですね。
これによって蘇生されたクリーチャーは特に何も制限などがつくわけでもないので、再び死亡した場合に別の偽造カウンターを使って何度も場に戻すことができます。トークンにも乗るので、戦力が単純に2倍になるといえますね。
今回は軽量の生贄がないので狙いにくいシチュエーションですが、戦闘なんで偽造カウンター持ちが同時に落ちたら、その片方を戦場に戻すこともできます。既に墓地にいるクリーチャーと、同時に死亡したうちの片方、みたいな蘇生の仕方ですね。変装持ちを死亡させて戻したり、墓地に送っておいたものを蘇生もできますね。
瞬速があるため相手としても警戒しづらく、相手の大規模な攻撃に合わせておくだけでも一方的な盤面を作ることが可能だと思います。
タッチで使うことも簡単なのでノータイムとしました。テクニカルなカードではありますね。
見送り
いつものネズミ系カードですね。
今回は土地を伸ばす必要があるので何でもいいからカードを奪えるのは意外と強いように見えます。
見えるんですけど結局自分もこれでカード1枚失ってる相当になる場面が多すぎそうなんですよね。だとすると2マナ払ってる分不利、ということで今回のテンポを取ることが大事な環境では使いたくないと判断しました。
黒の装備品がちょっと弱めなのも災いしてますね。
黒は2マナが弱いのでこれでも使わざるを得ない可能性があるんですが、それでも点数は低いままだと思います。できれば使いたくない。
優先
かつてラヴニカに存在した「狩りたてられた」サイクルの復活ですね。骨になっちゃった。
6/2威迫というアンバランスなステータスに、相手に犬を二体差し出す能力がセットとなっています。更に死亡時に相手からライフ3点奪う能力もおまけですね。
普通に運用すると出した後に自身の能力で出した犬で処理されて、3マナで相手がライフ3点失って終わりになってしまいます。さすがに弱いですね。今回はタフネス1を綺麗に処理できるカードもないのでより一層使いづらそう。
変装を経由することで犬をだまくらかしてこっそり出ることができます。3T目に変装で出し、同じようなサイズ感のクリーチャーで迎え撃とうとした相手を表になって威迫ですり抜ける使い方ができますね。そしてこれが強くて優先相当です。その後除去されても合計9点奪えるのはカード1枚で十分な仕事ができていますね。
相手がクリーチャー2体出していたとしても、5マナで都合2枚分の処理を強制することができます。その際に3点奪えるならこれもこれで十分ですね。
そのあたりの使い方に期待して優先にしています。
でもショックで処理されるのがかなり気まずいのでそこだけ気を付けてあげたいですね。
優先
容疑アグロのキーになりうるカードですね。これ自体に容疑をかけれないものの、2T目に出したクリーチャーで容疑で殴り始めて諜報までするのはかなり攻めのテンポがよくなることが期待できます。
問題は黒の2マナクリーチャーが貧弱なことですね・・・アンコモンまで見ても大したやつがいないのはこのクリーチャーを運用する上でかなり由々しき事態です。
黒いカードと思わずに、黒白か黒赤のカードと思うほうがいいかも。
でもそうすると今度、マルチカラーのカードにしてはちょっと弱めで、次点の上の方、くらいまで落としていいかもですね。黒単色で運用しづらいのは冷静に結構デメリットだな。
抑え
実はひっそり、ぎりぎり次点に格上げも狙ってるクリーチャーです。
重いことは重いんですが意外と必要なカードかもと思ってる感じです。
窓外放出の幻霊の逆バージョンみたいなカードですね。そして、タフネスが4である分除去されづらさが増えている方がフライヤーとして優れていると感じます。6マナ払ったカードが2マナで通電されましたは大損だからね。
変装を持っているという点も、タフネスが4なので相手にぶつかりやすいです。
さらに微量とはいえライフゲインと諜報が付随しており、殴り合いの形に強く案外いいフライヤーなんじゃないかと思います。窓外放出と殴りあったら一応互角だしね。
恐らく世間評価低いと思うんで、抑えの遅めで1枚こっそりとってちゃんと働いてほしいくらいのカードですね。でも下馬評通りそもそも窓外放出とまとめて、こういうサイズ感のカードが弱い可能性もある
抑え
代わる代わる亜種が出てきていた黒の代表的なハンデス「精神腐敗」と「強要」がついに歴史的和解をしました。愛用者として感涙しています。
相手の手札が多ければその中から一番強い1枚を、少ないならまとめて2枚持ってくことで長期戦的にはかなり使いやすい1枚になってると思います。
今回はレアが強めのセットであることを予想しているため、見て捨てるモードの存在が嬉しいですね。でも変装と同じマナコストでこれを打つのは正直弱そうで、デッキに入れたくない寄りです。でも好きなので抑えにしちゃいました。誘惑された。
5マナ到達を阻害できるから意外と素直に使いやすいのか?
次点
密かに期待している気持ちを込めて強気の次点評価にしました。とはいえ「黒に進む準備ができているなら」「次点の中では低め」という感じですが。
クリーチャーが墓地を離れることで威迫と絆魂を獲得する上にサイズアップまでします。4/4の威迫は無傷で止めづらく、アタックが通るなら絆魂でどんどんライフ差をつけれるとかなりの攻撃性能を誇ります。
しかしこのカードに感じる魅力はそこではありません。このカードの真の能力は「4/3/4であること」だと筆者は思っています。
実はこのサイズ感はレアくらいじゃないと他になかなか手に入りません。3/3すら少ないことを考えると、4ターン目に出されるこの虫を綺麗に乗り越えるのはなかなか難しいんじゃないでしょうか。これを乗り越えるために動きを強制し、そこを殺害などで介入していくのが黒のスムーズな序中盤になるのかな?と期待しています。
墓地から離れる度の能力はあんまり期待していませんが、それでも誘発すると強いことは間違いないですね。拘り過ぎずに使いたいです。相手から見たら証拠収集があるかもと思うとアタックしづらくもなるわけですし。
筆者が思う通りの速度とサイズのゲームなら、2枚くらいデッキにあっていい使いやすいカードになると思います。
実際のゲーム展開で、これより上のサイズが手に入る5マナにスムーズに伸びるのは失敗することも多く、そういう試合ではなかなか影響が大きいサイズと見なせるからですね。
抑え
定番の布告系除去です。
証拠収集6によってある程度除去先を制御できるようになりますね。
証拠収集していないときは変装持ちを簡単に殺せて一見強く見えるんですが、その変装持ち達がトークン生成するカードもいたり、他にも内通者やひよっこ捜査員という天敵が環境で強いと思われる白にいるなど布告除去という性質そのものに不安があります。ソーサリーの使いづらさもあって、証拠収集なしには見送りにしていた可能性もあります。
証拠収集がメインでしょう。ゲーム中盤以降はクリーチャーサイズでの殴り合いが発生すると予見しており、それを2マナでいなせると大きなテンポ得となります。証拠収集6は軽くないので、これ以外の証拠収集カードはちょっと使いづらくなるかも。これ自体をデッキに複数枚いれて機能するかもちょっと自信がなかったので控えめの抑えって感じです。
ノータイム
トリプルシンボル相当の強さを秘めた大型フライヤーです。
4を超えているタフネス、敵味方問わず死亡を2点ドレインに変換する強烈な能力、そして護法と、黒が耐えた末のフィニッシャーにふさわしいですね。
この環境、5以上のタフネスはそれだけで除去耐性になるので護法と組み合わさって見た目以上に硬いことを期待しています。マナと違ってクリーチャーは、場に残りやすく支払いは結構しやすいんですが確実な損になってくれますね。
説明できることは少ないですね。とりあえず出して適当に殴り合ってればすぐに勝てると思います。
トリプルシンボルなのはかなり気になりますね。どうせ殺害とかで濃い目に黒は要求されますが。
次点
このセット唯一の「毒」を与えるゴルゴンですね。らしいと言えばらしい。
条件は手掛かり5つと、正直かなり遠めだと思います。黒はあんまり手掛かりでないし。
その能力を一回忘れて6/5/6+2マナでドローと考えると、今回のクリーチャー全体でみると結構良スペックだと思いました。
相手をちゃんと受け止めやすいサイズ(その一方こちらからは殴りかかりにくいサイズ)なので、ゲームを長引かせた結果手掛かりが手掛かりを呼んで毒殺してしまうことも青黒や白黒だと十分あり得るかもしれません。
これから黒を始めることはなさそう(先にちゃんと序盤用カードを取った色に入りたいため)ですが、黒の位置が確保出来たら取ってもいいのかな?
優先
2/2/1で容疑の骸骨を生み出し、それが消滅していることを条件に重大な情報をサーチできるカードです。
サーチはかなり強いですね。今回はインパクトのあるレアは多く、他に手に入っていればそれらを積極サーチしたいです。
しかしサーチできるようになるまではかなり遠いですね。骸骨がどうにかして処理されなければまずはいけません。今回の黒は生贄系カードに乏しいので相手にブロックして殺してもらうことになるでしょう。これでサーチされるよりは、と相手が判断してしばらく通されることは想像に難くないですね。
いざブロックされても、ターン終了時にこれが解明され、起動はソーサリーとして次のターンに持ち越しになります。かなりタイムラグありますね。除去などを持ってくるにはちょっと遅い気がするので、やはり他にボム級のカードは欲しいかも。
2/2/1容疑+処理したくないクリーチャー、として使ってサーチはおまけに感じておくのがベストなのかな?強化オーラ類をつけるのもいいですね。
ブロックに参加できないものの他の黒の2マナクリーチャーよりは強く、そこだけで優先に近い評価つけてます。
次点
密かに期待してるコモンクリーチャーPart2です。
これも変装絡みの能力は一回置いておいて3/3/3というサイズがこの環境の需要にマッチしてると感じました。
タップインなので後手の時は少々気になるものの、先手の時の安心感や、後手でも多少のライフを犠牲に最終的には相手をしっかり抑えてくれる(先に相手にマナを使って対処を求める)形になってくれるかなと思いました。
変装解除時の3点ドレインはゲーム終盤だと十分引導になってくれる数字だと思います。
タップインで間に合わないとき、もう3/3が役に立ちづらい時は変装で出すことでデメリットを軽減できるのもうれしいですね。ちゃんと終盤、あるいは自分のデメリットが厳しい時などに別の仕事をすることができ見た目以上に扱いやすいコモンだなと思いました。
次点の中ではまぁ低めではあるけど、抑えの「弱いクリーチャー」達とは明確に差別化したかった。
抑え
黒にたまに出る5マナリアニです。今回はインスタントであり、容疑をかけるおまけがついています。
しかしかなり使いづらい1枚になってしまったと思います。
インスタントである利点は概ね「出してブロックする」ことにあると思うんですが容疑によりそれが台無しになっています。なんでや。一応エンドに打つことで容疑によるブロックしづらさと合わせて相手の計算をずらしやすくはなっていますね。変装持ちを表にするかこれを打つか、相打ちにあえてしてこれで蘇生するかみたいな選択肢が出ること自体は嬉しいですね。
しかし黒には5マナで表になって強いクリーチャーが少なく、その構えがしづらいです。
さらに、手札からルーティングなどで墓地にクリーチャーを用意することも難しく、リアニというアーキタイプも成立しづらいと感じています。クリーチャー全体的にあまり重くて大きくないしね。
そのためこのカードの使いどころはかなり少ないと思います。残念。
見送り
凶器サイクルですが、タフネスが上がらない装備品は個人的に全然好きじゃないです。黒がトークン出しづらいこともあってこういう「つけて相打ち上等」の装備品はかなり使いづらくなっちゃうんじゃないでしょうか。
打点が上がる部分も、これの装備がやはりちょっと重く、除去や展開優先したほうがトータルで優秀な気がしてしまいます。てがかりである部分も活かしづらいと、いろいろとちぐはぐに感じてしまいました。
筆者はめったに使わないと思います。
優先
ハードボイルド私立探偵のフィリップ・マーロウが主人公である推理小説と同じ名前のカードですね。でもイラストはすごい不穏。
変装を2マナできっちり処理できるのは非常に強いですね。自分は変装を表にする2マナ+これなどで動けると非常に強いです。テンポを大きく取りやすいでしょう。
でもあんまり大事に取っておくと変装が表になる時間帯になってしまい使いづらくなる危険性があります。これに対応して相手が表になってマナコストが4以上になると不発になってしまうためですね。2マナで4マナ以上になれるカードは結構多く、相手のフルタップをつかないとあんまり安心して打てなさそうです。打てる時にどんどん打っちゃいましょう。
優先
マイナス修正を与える除去ですが、ほぼすべての場合で払ったマナ以下のクリーチャーしか殺せません。特に大型クリーチャーには手も足も出ないことが多いですね。
普段だったらその時点で低評価にしますが、今回は話が違います。そもそも皆遅めな上に変装相手への効率は他の除去と逆転します。そこを重く見て優先にしてみました。でも優先の中では崖っぷちかなって感じです。ショックとは同等かもしれないけど他のインスタント除去には概ね負けそう。殺害にも。
コンバットトリックとして使う使い方もいけます。除去にこだわるとほんとに重いので、マイナス修正を与えるコンバットトリックでどんどん使いたいですね。クリーチャーのサイズは割と似たり寄ったりなんでX1とかでも結構使えると思います。
次点
おまけ付きの除去です。
クリーチャーカードが墓地を離れることで1点のドレインを行えますね。回収などで凌いだりしているうちにだんだんライフを削れる、ありがたい能力です。
それでも誘発手段は少ないので、このカードの評価は必然除去として蛾メインになると思います。
そしてその場合、殺害より重いのに殺害より範囲が狭いというのがかなり気になります。4マナの除去を使うようなゲーム中盤以降では変装で表になった5/5クラスのクリーチャーの登場も予想できます。ブロックと合わせればそれらも討ち取れるとは言え安定はちょっとしないですね。そこがかなり気になり、除去とはいえ次点にしました。
黒いデッキが証拠収集や墓地利用でこれの誘発が非常に簡単ということになれば話は変わりますが、そもそもそういうことをするコモンがほぼないのでダメだと思います。
証拠収集でまとめてクリーチャーを追放した場合には1回分しか誘発しないことには気を付けましょう。
以上で『カルロフ邸殺人事件』の黒編を終わろうと思います。
いつもの全体的にゲームを速度ダウンして戦うイメージを持っています。レアの平均点はかなり高いんですけどね、全色トップかも。そのあたりから入るケースが増えそうです。
最後になりますが二つ宣伝です。
意見交換やドラフトを一緒に観戦したり交流する場としてDiscordのサーバーを立ち上げました。
もしよければどなたでもお気軽に来ていただいて一緒に活動やご意見いただければMTGAのドラフトを楽しみやすいと思います。この記事を読んでいただいたことをきっかけにドラフトを始めてみたいという方もぜひ!
また、筆者は非公認MTGA大会『まじ☆すと』というものを運営しております。Vtuber/配信者/動画投稿者/記事執筆者/etcと、インターネット上でMTGAの活動をされている方を広く集めた大会になります。ぜひこちらも公式アカウントから気に留めていただけると幸いです。つい先日『まじ☆すと ~じゅうごかいめ~』を開催させていただきました。元MPLの方にも参加頂き、どんどん規模と盛り上がりが大きくなり感謝しきりです。
MtGAstreamer_tournament/まじすと(@mtgastreamer)さん / Twitter
また、今回の記事は無料公開としています。が、もし記事読まれたかたでご厚意でサポートしていただける方がいましたら是非今後のMTGAでの活動や主催しているMTGA大会企画『まじ☆すと』の運営資金とさせていただきます。記事や大会のモチベや質にも大きくかかわりますねw!
是非よろしくお願いします!励みにもなります!
では、次の記事でお会いしましょう。
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