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簿記の世界は美しい

解きほぐし編みなおす人
いちりつです。

毎年この時期になると増えるお仕事として
記帳代行と記帳サポート
があります。

スモールビジネスをされている事業主さんの
1年分の取引収支を複式簿記で会計ソフトに入力したり
ご自身で入力された仕訳帳のチェックをして
入力間違いや矛盾がないか確認したり、
提携データや入力済みデータの中で
エビデンスがないものやご自身も内容を忘れてしまっているもの
をピックアップして、エビデンスを探すお手伝いをしたり、
何の取引だったか記憶を手繰り寄せるための
謎解きヒアリングをしたり。
お悩みや引っ掛かりは、十人十色。
とことん寄り添い、仕訳帳を完成させます。

イメージは解きほぐし編みなおす


ご依頼いただくクライアントさんから受け取った
レシートや電子データなどさまざま形で
保存されている経理上のエビデンスの集まりを
解きほぐし、複式簿記のルールに則って
会計ソフト上に編みなおすイメージです。

確定申告シーズンになると
スマホで簡単確定申告!
という謳い文句よく目にすると思います。
もちろん、会計ソフトを使えば、
簡単に申告できるというのは
決してウソではないのですけど、
あくまでも、そのベースとなる仕訳帳が完成していたら
という条件つきです。

取引を「借方・貸方」に分けて簿記のルールに則って
記録した仕訳帳は、
総勘定元帳や売掛帳などさまざまな帳簿や
決算書類などの元となる基礎データ。
これがなければ、会計ソフトの機能がどんなに
すばらしくても自動でその他の帳簿や
決算書類を作成してはくれません。

しかも、いまどき、
売上金を受けとるのも、
経費の支払いをするのも、
銀行振込、クレジットカード・電子マネー決済、
PayPalやStripeといった決済システムと多種多様。
手数料もいろいろ発生することがあるし、
会計ソフトの簡単入力機能だけじゃ
どう入力していいか
わからない!ってケースも多々あります。

一般的には、経理が苦手、
めんどくさいと思う人がほとんどで、
借方と貸方どっちがどっち?
複式簿記なんて複雑すぎてお手上げ!
って方が大半です。

それに、65万円控除が必要ない規模の事業なら
簡易帳簿で、白色申告でもこと足りるので
わざわざ複式簿記で帳簿づけしたくない!って方も
多いでしょう。それはそれで、全然OK!

でもね、複式簿記って、実は
とっても完成度の高い美しいシステムなのです!
少なくとも、私には簿記の世界は
そう見えてるし、
おそらく簿記に美しさを感じる人は
けっこういます。

「簿記の世界は美しい」
それが言いたかった!

バランスの美学

複式簿記は、美しく論理的なシステムであり、
会計情報の正確性、透明性、比較可能性を保証する
ための重要なツール。

単なる数字の羅列に見えるかもしれませんが、
ある期間中の事業活動を表現するものであり、
数字の背後にはさまざまなストーリーや
意味を見出せます。

複式簿記の世界では、
どのような事柄でも「仕訳」という形で表現でき、
どれだけ儲かっているかという損益、
手持ちの資産はどれだけあるかという財政状態、
そして、それらを相互につながりを持たせて
表現することもできます。

B/S(財政状態を表す表)とP/L(損益を表す表)が
つながって、しかも貸方と借方が完全に一致します。

話は逸れますが、
月星座てんびん座のわたしは、バランスしていると
とても落ち着くのです。SFで規律性も高めですし。

複式簿記の起源

複式簿記の起源については複数の説がありますが、
一般的には15世紀にイタリアの商人ルーカ・パチョーリが
考案したとされています。

しかも、
『ヴィルヘルム・マイスターの修行時代』(J.W.フォン・ゲーテ著)
『グレート・ギャッツビー』(F.スコット・フィッツジェラルド著)
『デイヴィッド・コパフィールド』(チャールズ・ディケンズ著)
『緋文字(The Scarlet Letter)』(ナサニエル・ホーソーン著)
『羅生門』」(芥川龍之介著)
『蜜柑』(三島由紀夫著)
『狂人日記』(太宰治著)
など、さまざまな文学作品内で、
簿記が引用されたり、簿記を仕事とする登場人物が
描かれていたりします。

って、やばいやばい、
簿記好きがちょっと暴走してきたので
これくらいにしときましょう。

会計をビジュアライズする1冊

いくら言葉で美しい、美しいって書き連ねても
やっぱりよくわからない、というのが本音でしょうか。

そこで、本を1冊ご紹介します。
こちらの本、
会計の図解によるビジュアライズが秀逸で、
noteで全文公開もされているの
ご存じの方も多いとは思いますが
おすすめです。
https://note.com/tck/n/na0f87af89407

まとめ

嫌われがちな簿記の世界ですが、
こんな風に美しさを見ている変人も、ここにいます。

簿記の世界は美しい。
そんな風に見方をかえれば、
経理がちょっと好きになるかもしれません。

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