就活ルール撤廃しても別に良いと思う理由

1年生でも会社にとって必要だと思えば採用すればいいでしょうし、さすがに若すぎて育成投資に見合わないと判断すれば採用しないのだから、問題ないと思います。

https://www.asahi.com/articles/ASL9366RRL93UTIL030.html?ref=newspicks

通年採用で、いつでもどんな人でも取れる、となれば企業も本当に必要な人材とは誰かをより真剣に考えるでしょう。多くの人が指摘しているように、真の問題は、毎年春に一括で”素材としての新人”を大量仕入れ、という企業の採用方法が時代にそぐわなくなっていることにあります。

学生の側も常に働くことを意識しながら学生生活を送れる、という近畿大の方のコメントに同意です。”素材”としてしか見られないのをわかってるから学生も専門能力を開発しないわけで、企業の態度が変われば学生も勉強します。

ルールがないと不安

そもそも、この問題で私がルールを壊していいと思う最大の理由は、ルールのない世界を作るということそれ自体にあります。

いま企業が必要としているのは既存の常識が通じなくなった時代に、自ら考えて答えを見つけ出せる人ではないでしょうか。ならば採用プロセスからそういう状況にするのは一つの手です。

ルールに身を委ねて思考停止、は楽なので、それに慣れるとルールがないことを不安に感じます。そうするとつい記事中のコメントのような「混乱する」という意見が口をついて出ます。しかし、リアルな社会とはだいたい常に混乱しているものではないでしょうか。

もちろん混乱のコストがメリットを上回る事態というのはありえるので、その場合は激変緩和が要ります。一定の移行期間を作り、計画を作って段階的に進めれば良いでしょうが、そもそも本件はそれほどの話でもないと思います。

あるいは、学生と企業が互いに効用を最大化しようと行動する中で、何らか市場の失敗が起きる可能性はあります。その時こそ新しいルールを作ればよいのだと思います。