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【プロセスエコノミー】
「プロセスエコノミー」という言葉があります。
「プロセスエコノミー」とは、商品や制作物といった完成品だけではなく、それらを生み出す「過程」(プロセス)自体が収益をもたらすという考え方。
実業家の古川健介氏(けんすう氏)の生み出した造語です。
時代が進むにつれ、情報の共有が昔よりも容易になってことで、商品や制作物といった完成品はすぐにコピーができるようになりました。
美味しいご飯の作り方は調べるとすぐに出てきます。
お洒落なコーディネートも調べるとすぐに出てきます。
上手な絵の書き方も、速く走るコツも調べるとすぐに出てきます。
そうなると、完成したものの品質の差はつきにくくなるでしょう。
私の奥さんは、週末パンをつくることがありますが、信じられないくらい美味しい塩パンを作ります。笑 信じられないくらい美味しいメロンパンを作ります。笑
しかし、もちろんですがパン屋さんではありません。笑
調べると出てくるのです。情報が。
パン屋さんと変わらないレベルの美味しいパンを、お家で食べることができるので、「そういえば、パン屋さんに行くことがなくなったなあ。」と思うところです。
そこで、注目されたのが商品ができるまでの「プロセス」。
品質に差がつきにくくなったからこそ、出来上がるまでの過程に需要が向いてくる。その過程自体に収益をもたらす流れができたわけです。
スタジオジブリの宮崎駿監督を皆さんご存知かと思います。
おそらく、宮崎駿さんが絵コンテや原作を描いている手元を定点カメラで写し、新しいキャラクターや物語が生み出される瞬間をおさえた映像の方が、完成した映画を見る1800円よりも高い値がついて売れるでしょう。
完成品は何度も見返せまずが、「プロセス」はそのときしか見ることができません。
それだけ「プロセス」の価値は高いということです。
私は、学級に似ている点があると思っています。
3月24日には4年生を終えた子どもたちがいます。
淡々と過ごしていても、修了式は訪れます。
でもそれまでの1年間。そこまでの1日1日。そのプロセスをどう歩んできたのかは、今しか見ることができません。
当たり前のことですが、子どもたちの成長の過程は、何にも変えられないほどの価値をもっています。
そんな一人一人の成長物語の過程を、できる限りお家の方と共有できたらという思いで学級通信を書いています。
例えば今は自然生活体験学習に向けて動いていますが、それにおいても、「行ってきて楽しかったー!」では少しもったいないと思っていて、それまでに子どもたちはどんな準備をして、どんな話し合いを重ね、思い出を作り上げてきたのかというプロセスを学級通信を通して共有したいところ。
ちなみに、5月15日現在。様々な役割分担をスタートしました!
部屋の班、活動班、カレーづくりの班でのそれぞれの役割。出発式、入所式、退所式、帰校式の運営担当。基地づくり、ナイトハイク、川遊び、フォトフレーム作り、キャンプファイヤー、カレーづくりのそれぞれの企画委員。
その場面場面で、関わるメンバーはぐるぐる変化しますが、サクッと折り合いをつけて役割を決める子どもたちに、成長を感じます。
ゆずってもらう喜びを感じ、ゆずる心が生まれ、ゆずる喜びを感じる。
今後もこういったプロセスを届けることができるように、こつこつ学級通信を書いていきたいと思います。
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