シェア
ジマーマン
2023年9月7日 19:42
曇天の空の下、赤いショベルカーが群れをなしていた。灰色の瓦礫の上で。全て同じ方向を向いている。灰十字軍の行進のワンシーン。僕はその横を流れるように通り過ぎる。朝の電車の中。ドアが開く。吐き出される人たち。灰色の足音がどこまでも続いていく。熱くもなく寒くもないことは、砂に埋まってしまった。空を見たら、小雨が降っていた。もしも虹が現れるなら、