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エッセイ:大ちゃんは○○である67

期間は三ヶ月間。
座学と実習のカリキュラムを修了すれば、
ヘルパー2級の資格をもらえる。
ヘルパー2級の資格があれば、今までと違って随分と就職活動がスムーズになるはずだ。
資格社会といっても過言ではない介護業界。
その扉を叩く準備の一つとして、この受講は僕にとって何が何でも必要だった。
もう門前払いは懲り懲りだった。
ただし、受講するにはそこそこに高いハードルがあり、小村の説明によると
定員が30名なのに対し、100名以上の応募があるということだった。
つまり応募をしたところで、3割前後の人数しかヘルパー2級の職業訓練コースを受講できないわけだ。
選抜方法について聞いてみると、小村から返ってきた答えはとても簡潔だった。
「情熱ですね。情熱というか熱意というか、
介護をやりたいんだという熱意を応募用紙にしっかりと書いてみて下さい。
大門さんの熱意が伝われば、きっと選ばれると思いますよ。」
僕にはとっては願ってもない選抜方法だと思った。
熱意を語らせたら、相手が100人だろうが200人だろうが負ける気はない。
『はっは~ん。そういうことね。そういうことなのね。
よーし、やってやろうじゃないの。
枠に入りきらないぐらいの熱意を伝えまくってやろうじゃないの。』
丁寧に対応してくれた小村に丁重なお礼を伝え、
必要書類を持ち帰った僕は早速応募用紙に記入を始めた。

つづく

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