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エッセイ:大ちゃんは○○である35

旅立ちの日は見事なまでの快晴だった。
何かイベントごとがある時は、必ずといっていいほど雨の祝福を受けていた僕だったが、
そんな雨男の僕が『嘘でしょ!?』とびっくりしてしまうぐらいの快晴。
これはなかなか幸先がいいじゃないかと、空に目をやり微笑んだのも当然だった。
東京行きの新幹線では、窓側の席に陣取った。
その時MDウォークマンで繰り返し聴いていた曲は今でも忘れもしない。
GLAYの『BEAUTIFUL DREAMER』だ。
タイムリーな曲で、勝手に『あっ、これは自分への応援歌なんだ!!』と思い込んでいた。
少しだけ引用をさせていただくと
『目覚めた朝に誓いをたてろ
自分らしくあるがままに そう
その為に何が出来るだろう?
感じた夜に胸を詰まらせ
憤るこの心の闇 確かに今灯がともる』
刺さらないわけがない。刺さらないわけがないんだよ。2回言っちゃったけど。。
曲もまた奮い立たせてくれるようなしびれるサウンドで
新幹線の中の僕はアドレナリンの一人大放出祭りだった。
聴いたことのない方は是非一度聴いていただきたいと思う。
まあそんなわけで、高揚感途切れることなく移動時間を楽しんでいた僕なのだが、
品川を過ぎ、車窓の外に広がる東京のビル群を目の当たりにすると、
更なるアドレナリンの打ち上げ花火が打ち上がる音が自分の心の中から聴こえてきた。
『絶対にここで一旗上げてやるからな!』
車内には到着を知らせるアナウンスが流れ始めていた。
「え~、次は~、東京ぉ~東京ぉ~。」

つづく

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