悠闲自在ーーボーッとする。日常空間、隙間時間の旅

（623字・この記事を読む所要時間：約2分 ※1分あたり400字で計算）

【悠闲自在】

ピンイン：yōu xián zì zài
意味：悩み無く、のんびりとしている様。

『ボーッとする。日常空間、隙間時間の旅』

　ボーッとする。

　青空見える、公園のベンチで。
　コーヒーの香りがいっぱいの、街角のカフェで。
　優しさに包まれた、静かな図書館の窓辺で。

　流れゆく雲、通り過ぎていく人々を眺め、
　混ざり合う町の音を耳元に、
　この場所、この時間を「生活している」、それだけに集中する。

　陽だまりがほんのり違う色になり、
　空気の温度が徐々に変わっていく。

　隣に座っている少女がいつの間にか本を手にしている。
　ページが静かにめくられ、物語がその指先で流れて行く。

　5分。
　10分。
　30分。
……

　その流れに、含まれていく。

　ずーっと。
　ただただ、このままでいる。

　ふとした何かに思いを馳せる。

　それは、自分の中から出てくる、目的の無い純粋な「考える」行為。

　ストレスに刺激されて出る悩みでもなく、誰かに合わせる為の思慮でもない。

　意識だけが切り離され、遥か遠くを泳いでいく。

　ああ、まるで旅をしているようだ。

　思えば、旅路につく時の私はいつもこんな感じだ。
　バスの、飛行機の、様々な乗り物の窓からひたすら外を景色見つめている。

　知らない場所、新しい体験の前でごちゃごちゃ考える人がいるだろうか。
　ただその全てを、五感でたっぷり吸収するだけではないか。

　それが旅というもの。

　自分を取り囲む全てに対する、等身大の受け入れ。

　ボーッとするというのは、日常空間に繰り広げられる、隙間時間の旅。

　心はいつだって自由だ。
　どこにでも行ける。

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街角には物語が・・・・・