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「嫌われたくない」を超えるには

かつて…いや、今も私は彼氏に「嫌われたくない」と思っている。

誰でも好きな人に対して、大なり小なり、そう思うことはあるだろう。比べたことはないが、私はおそらく過剰な方だ。

先ほど、少し前の日記を読み返した。彼氏と付き合いだした頃の内容は、まさに「嫌われたくないモード全開」。

「もっと連絡してほしいけど、しつこいと思われないだろうか」「もっとスキンシップがほしいけど、鬱陶しくないだろうか」「本当は遅刻しないでほしいけど、あんまり言うと嫌われるだろうか」
「彼に甘えすぎていないだろうか。重い女って思われてないだろうか」

”恋愛あるある”の悩みが目白押し。日記は手書きなので、文字からも何やら重々しいものが伝わってくる。

しかし、読み返して驚いた。

あんなに「嫌われたくない!」と必死だったのに、今の私にその感情はあまりない。彼氏のことに限らず、今までの恋愛全般、ずっと付きまとっていた感情がこんなにも薄くなっている。

あんなに「嫌われたくない星人」だったのに…。

もしかしたらこの記事を、同じ星の人が読んでいるかも知れないので、どう変化したかを書いてみようと思う。参考になったらうれしい。

思ったことを素直に言う

彼とのお付き合いで、私が一番心がけていること。それは、自分の気持ちを素直に言うこと。

例えば、連絡が少なくて寂しいなら「もっと話がしたいな。今のペースだと寂しい」と”素直にそのまま”伝える。

こんなことを言うと、嫌われたくない星人は「それで彼に面倒とか言われたら…!」と不安になるだろう。

大切なのは、言葉の遣い方。

どんな人間でも、相手の言葉の中に「コントロール」を感じると嫌になる。「なんで連絡してくれないの!」とか「普通、付き合ってたらもっと連絡とるでしょ」など、「コイツは俺を操作しようとしている!」と感じると、逃げたくなるのだ。

だから、彼を変えようと動くのではなく「私は〇〇したい」と素直に伝えることが重要である。

そうすれば、彼にとっても「毎日は難しいけど3日に1回なら」「文字打つのが苦手だから電話がいい」など、自分の気持ちを言うキッカケになる。

どんな人間関係でも、相手が自分の気持ちを伝えてくれると、自分の気持ちを伝えやすい。

ちなみに、私と彼は「会えない週は、週末に1回電話」で安定している。付き合ってまもなく、LINEは連絡事項のみの掲示板と化した。

彼を待たない

多くの恋愛マニュアルは、告白は男に言わせろとか、結婚を急かすなとか、基本姿勢が「男性からのアクション待ち」のように感じる。

私はこれを鵜呑みにし、来ない連絡をいつまでも待ったり、いつ告白してくれるんだとヤキモキしたりしていた。

先ほども言ったように、人間はコントロールを感じると逃げる。しかし、それを意識しすぎるがあまり「彼が行動してくれるのを待つ姿勢」が長いのも問題だ。

女性だって、待っていられない事情がある。迫る年齢、結婚、出産。

嫌われたくない星人は、このようにのっぴきならない事情すら「彼に嫌われたら…」と不安で言えない。

とはいえ、心の中は「本当に結婚してくれるのか?」という”ガチの不安”でいっぱい。いずれ、その不安に勝てなくなってコントロールに走るか、いきなり爆発するのである。それはお互い、あまりにも悲惨。

だから、不安なことや譲れないことほど、はっきり言った方がいい。

「何回かデートしたけど、私のことどう思ってるの?」「私は1年以内に結婚するつもりで付き合ってるけど、あなたはどんな感じ?」

もちろん、相手が必ずしも良い反応をしてくれるかは分からない。でも、大切なことが一致していない相手は、そのまま先へ進んでも同じ壁にぶつかってしまう。

「自分はここだけは譲れない、こういう理由で不安」。勇気がいるが、彼の意見を聞くためにもはっきり伝えることが大切である。

ちなみに、先程の例はすべて、私が彼に言った言葉である。

まずは自分から

何だか偉そうに書いてしまったが、私自身、嫌われたくない星人歴がとても長い。

嫌われたくないあまりに、自分の気持ちを伝えられない。相手の気持ちを勝手に推測して不安になり、ことあるごとに大騒ぎしていた。

結局、不安というのは自分の中に溜め込んでいると、風船のように膨らんでいく。ある日突然、限界が来て爆発するので、相手もパニック。いいことがない。

今でも、言いたいことが言えないときはある。先日も「嫌われたくない!」が発動して「ところで、いつ結婚してくれんねん」と言えなかった(これはアウト)。

また、彼の愛情を試すようなことを言わなくなった。

相手が「好き」と口にしてくれなくても、私は好きだから「好き」と言う。連絡がなくて寂しかったら、私から連絡する。スキンシップが足りなかったら、私から図る。必要以上に彼を待たない。

たまに好きと言いすぎて「やめなさい」と注意されるが、「だって好きなんだもん」と年甲斐もなく言う。言ってほしいときは「愛の言葉をください」と自分から言う(おすすめはしない)。

たぶん、思うままに過ごしていたから、嫌われたくない不安が薄くなっていったのだと思う。不安があれば自分から伝える。相手の話を聞いて、お互いが心地よい方法を探す。

そうしているうちに、相手に対して、何かを必要以上に求めなくなった。

もちろんそれは、話し合いに応じてくれる「彼の誠実さ」も大きな要素。だが、こういう積み重ねが「信頼」や「愛」になっていくのだと思う。

嫌われたくない星人は、とりあえず「好き」とか「会いたい」とか、素直な一言から始めよう。片想いでも、付き合っていても。

恋愛って複雑そうにみえて、もっとシンプルで楽なものなのかもしれない。

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