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恋愛がうまくいかない星の人たちへ

『私は恋愛がうまくいかない星のもとに生まれてきている』

10代〜20代のほとんどを、その悩みに費やした。いつも彼氏が欲しかったし、素敵な恋愛がしたいと憧れていた。でも、面白いほど叶わなかった。

私は友達から「男を見る目がなさすぎる」と言われていて、好きになる人はいつもすこぶる評判が悪かった。

周りからなんと言われても恋は盲目。好きという気持ちが止められない私は、毎回お勧めされない恋にのめり込み、うまくいかなければ大騒ぎし、傷ついて終わるパターンを繰り返した。そんな私に見切りをつけ、離れていった友達もいた。

その類での最後の恋は、今まで以上に相手が悪く大変な別れ方になり、数年トラウマに苦しむ事態になった。相手は最近ポピュラーのモラハラ男というやつだった。

不思議なのは、それでも「好きな人と付き合って、いずれは結婚したい」という気持ちが消えなかったことだ。あんなに打ちのめされたのに、私は懲りることなく婚活を繰り返した。

そこで待っていたのは、女性的価値を査定される苦しみと、好きになれない虚しさだった。

友達と街コンやパーティーに行けば、男性が好むのは『顔が可愛い女の子』であることを痛感した。それをあからさまに態度に出してしまう男性も多くいて、つど傷ついた。

また、私を選んでくれるのは決まって『恋愛経験がなく気の弱い男性』だった。彼らは女性にリードしてもらう恋愛を望み、決めることを全てを丸投げする節があった。

ネットで調べると「好きになってくれる男性ととりあえず付き合う」「顔など第一印象で相手を選ばない」「めげずに婚活を続けないと市場価値が下がる」・・・とにかく今のまま頑張れ!みたいなアドバイスばかりだった。

私は「もう頑張るしかない!」と果敢に出会いを求め続けた。しかし、不思議なことに事態はさらに悪化していった。

既婚の友達が許可なく私の写真を知り合いの男性に送って「この子彼氏いないと思うからお勧め!」と紹介し、相手の男性に粘着されたこと。マッチングアプリで2人連続同じ宗教の勧誘を受けたこと。

周囲から「そんなことある?」と心配されるほど変な事件(これだけで何記事か書けそう)が立て続けに起こり、心が折れた。29歳・婚活5年目の春、婚活を完全にやめた。

私はここまで傷つかないと、気が付けなかった。

好きになるのはいつも「リードしてくれて、優しい言葉をかけてくれるモテそうな男性」だが、付き合っても結果は「自分勝手でプライドが高く、心が弱すぎて相手を攻撃せずにはいられない男性」であることが発覚するだけ。

それを分かっているのに認めず、「優しくて頼りない男性」に好かれると気持ち悪がる意味のわからなさ。

本当は穏やかな恋愛がしたいし、好きな人からは大切にされたい。私のことを好きでいてほしい。

それなのに真逆の相手ばかり選ぶのは「どうせ男は自分勝手で飽き性、すぐ裏切る」とか「私には価値がないから大切にされない」という不安から、自分を守ろうとしてしまうから。

自分を守ろうとして素直になれず、男性を拒否していたから。散々恋愛がうまくいかなくて傷ついて、ボロボロになって、やっとそれに気がついた。

私のように恋愛や婚活がうまくいかないとか、変な彼氏ばかり作ってしまうタイプの女性は意外と多くいる。婚活しても誰も好きになれない、好きな人には好かれないなどもそう。

まずは本音に素直になろう。穏やかで平和な恋愛がしたい、信頼しあえる相手と付き合いたい、なんならイケメンじゃないとイヤ!とかでもいいと思う。

私の場合、いいかげん「好き!」という気持ちから恋愛したい…と思っていた(婚活に疲れすぎるとこうなる)。

恋愛がうまくいかない星のもとに生まれてきた人なんていない。実は自分が「そこから出るのが怖いだけ」。

一歩踏み出してしまえば、結構、するするっとうまくいくから。

ちなみに私はその星から旅立って半年くらいで、好きな人がやってきた。明らかに今までとは違うタイプで、同じ言語を話しているのに何も伝わらないという奇妙なことが起こったりもするが、なんだか楽しい。

恋愛がうまくいかない星は自分が望んでそこにいるわけだから、去るのも自由だ。いつまでもそこにいると、脱出できなくなる。

肝心な脱出方法は、ただ一つ。「素直になってやりたくないことをやめる」。やりたくないことが婚活だったら、やめてもよいということだ。

やりたくないことは、しない。さて、あなたは何をやめるだろうか。

ちなみに、その星に居続けると「実は目の前に素敵な男性が来ていても目に入らない」という悲しい事件が頻発するので、早々と脱出したほうがいい。マジで。

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