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膝の軌道はバナナのように

前回に引き続き、今回も「母趾球への体重の乗り方」についてのお話です。
母趾球への荷重の質は、推進力に大きな影響を与えます。

ランニングってのは前に進む運動ですから、走ってる最中に「横方向の移動している」という自覚があるランナーはほとんどいないでしょう。

もちろん、実際に横歩きや横走りで前方向に進んでいるランナーはいませんから、「横方向に移動している」わけではないんですが、とはいえ、横方向に移動する身体捌きを、前方向に移動するランニング動作にブレンドすることによって、母趾球への荷重の質が変わります。

そこで前回は横歩き、横走りをすることによる「股関節外転運動」が、母趾球への荷重を自覚させてくれますよ、というお話をしました。

股関節外転運動。大腿部がこのように横に移動するような股関節運動のことです。

この股関節外転運動によって「自然な流れ」で母趾球に荷重することができるんですけど、脚を痛めてしまう多くのランナーは、股関節の外転運動が不足した状態で母趾球に荷重していることが多いんです。

股関節の外転運動が不足した状態とは、こういう状態です。

最大荷重のタイミングで股関節外転運動が発揮できていないと、このように骨盤が外に移動してしまいます。

このような状態にもかかわらず母趾球に荷重してしまうと、脚には不要な負担が発生します。ランナーの故障は大抵、このような形で発生するんですね。

母趾球に荷重するタイミングは「下肢が鉛直に揃うタイミング」である必要があります。

このタイミングが一致することによって、故障の予防や改善、そして推進力を高めることができます。

と、前置きが長くなりましたが…

そこで今日は「前進運動に股関節外転運動をブレンドさせるための膝の軌道」ということで、あなたに「バナナ」をイメージしていただきたく。といいますのも…

こちらの動画をご覧ください。

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高岡 尚司(たかおか しょうじ) ゼロベースランニングクラブ・オーガナイザー 熊本国府高校陸上競技部長距離ブロックコーチ 鍼灸マッサージ師 ランニング足袋・開発アドバイザー ALTRA JAPAN アンバサダー 合同会社エフエイト・代表社員