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謹賀新年🎍

新年明けましておめでとうございます。高岡です。今年も新年早々、母校・帝京大学の箱根駅伝をお手伝いするため、ただいま電車で八王子キャンパスに向かっております。

毎年この時期になると、大学4年時の箱根駅伝を思い出します。

12月に入ると急に調子が爆上がりしてきて、箱根駅伝も6区を走る予定でした。

チームのエースたちと同じような練習もできてましたし、ただ出場するだけではなく、区間上位で走るイメージもできていました。

しかし…

大会1週間前の10km走で、まさかのふくらはぎ肉離れ。そこで僕の箱根駅伝は終了しました。

不完全燃焼。この一言に尽きます。あんなに調子が良かったのに。なんというか、成仏できない状態。

ただ、僕の今の原動力は、この体験にあります。

12月に入るまでの僕は、箱根駅伝のメンバーにかすりもしないくらい、低空飛行なパフォーマンスしか出せてませんでした。

それが、12月に入ったころから、人が変わったようにパフォーマンスが上がり始めた。

僕自身、その要因が理解できていませんでしたが、11月とは全く別人の自分にワクワクしながら、はじめての箱根駅伝出場を待ち侘びていました。

ふくらはぎの肉離れによって晴れ舞台を逃してしまったことのショックはやっぱり大きくて、しばらくは凹み続けていたんですけど、チームは箱根駅伝に出場しますし、僕はキャプテンでしたから、自分のことで凹み続けるわけにもいきません。

チームが少しでも上位で走れるように、頭を切り替えました。

そうやって、ふくらはぎの痛みと精神的なショックが少しずつ癒えてくると、僕は「なぜ、12月に入って急に走れるようになったんだろう?」ということに興味を持ち始めました。

僕はそれまでの競技人生の中でも、同じような体験をしています。

1回目は、大学浪人している時。2回目は大学に入ってすぐ。3回目は大学2年で膝の怪我から復帰した時。

1回目、あんだけ厳しい練習をしていたのに全然走れてなかった高校時代。卒業して浪人中、中学生と練習をし始めてすぐに1500mで自己ベストが出ました。

練習量少ないし、練習強度も低いのに、です。

2回目、大学入ってすぐ、慣れない環境にどうにか適応しようと落ち着かない状態だったのに、走るたびに自己ベストを更新。

そして3回目、右膝を痛めて半年走れず、しかも痛みを抱えたまま走り続けて、自己ベスト連発。

なぜ?

同じ人間の身体で、なぜこんな不思議なことが起こるんだろう?

とはいえ、逆に急激にパフォーマンスが低下する体験も、漏れなく体験してます。

大学入って環境に慣れ始めると、それまでの調子が嘘のように低調に。

また、煩わしかった右膝の痛みが治ってきたら、嘘のように低調に。

環境に慣れたら走れるようになりそうなもんですし、膝の痛みがない方が走りやすいでしょうに。

なぜ、思うように走れなくなるんだろう?

僕の今の原動力は、このような「人間の身体の不思議を解明したい」なんです。

そのために僕は、裸足で走り始めました。「人間の身体の不思議」の核心に迫りたくて。

裸足で走ることによって、解明したい「人間の身体の不思議」の輪郭が、ぼんやりとですが、少しずつ掴めてきていることを実感しています。

それをまとめているのが「ゼロベースランニング・メソッド」で、主に「3つの戦略」としてお伝えしています。その3つの戦略とは…

①エネルギー消費を最小化するランニングフォームの習得
②走パフォーマンスを高めるエネルギー供給システムの構築
③3つの自律神経システムを調律しポテンシャルを引き出す

①は主に「腱の弾性エネルギー活用」を目的とした「胴体回旋&落下(TRF)スキル」。

②は脂質代謝を目的とした「ファットアダプテーション」と乳酸活用を目的とした「LTインターバル」。

③は自律神経のバランスを整えることを目的とした「ポリヴェーガル理論」と「呼吸スキル」。

人間の身体の不思議を解明するために、まずはこの3つの戦略がカギになると踏んでいます。

しかもこれらの戦略は、そもそも僕たちの身体に備わっている「仕組み」をベースにしています。外注しているわけではありません。全部そもそも備わっている仕組みです。

「人間の身体の不思議」に、もしかしたらこの「仕組み」を探究することによって迫れるかもしれない。

僕は「人間の身体の仕組み」に魅せられています。

身体に起こる不思議な現象は、きっと仕組みをワークさせただけに過ぎない。

でも僕たちはきっと、僕たちが備えている仕組みのほとんどを引き出せていません。

それだけ、まだまだ伸びしろがあるということです。

僕は今年のキーワードを「仕組み作り」にしています。

ランニングだけでなく、仕事も、家庭でもそう。

パフォーマンスを引き出すための、仕組み作り。僕は今年、ここに注力していきます。

僕たちは、もっとやれる。あなたもきっとそう。まだ、やれることはたくさんあります。

チャレンジを楽しんでいきましょう。応援してます。

今年もよろしくお願い致します。

高岡 尚司(たかおか しょうじ) ゼロベースランニングクラブ・オーガナイザー 熊本国府高校陸上競技部長距離ブロックコーチ 鍼灸マッサージ師 ランニング足袋・開発アドバイザー ALTRA JAPAN アンバサダー 合同会社エフエイト・代表社員