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映画感想『ベネデッタ』

原題「BENEDETTA」

◆あらすじ◆
17世紀、ペシアの町。聖母マリアと対話し奇蹟を起こすとされる少女ベネデッタは、6歳で出家してテアティノ修道院に入る。純粋無垢なまま成人した彼女は、修道院に逃げ込んできた若い女性バルトロメアを助け、秘密の関係を深めていく。そんな中、ベネデッタは聖痕を受けてイエスの花嫁になったとみなされ、新たな修道院長に就任。民衆から聖女と崇められ強大な権力を手にするが……。


※鬼才ポール・ヴァーホーヴェン監督が、17世紀に女性同志の同性愛で告発された実在の修道女ベネデッタ・カルリーニの数奇な人生と彼女に翻弄される人々を描いた伝記映画。




シネコンで観たけど客層が往年の【銀座シネパトス】みたいだった(笑)


もうとにかくヴァーホーヴェン節が炸裂です!!

エロと残酷描写は相変わらずで昔嵌ったイタリアン・エロス映画観てるみたいだった、85歳の作品じゃないっしょ、これ!(笑)


修道院が舞台だが"信仰・権力・性・疫病"と言う現代にも通ずる4つのテーマを斬新に絡ませる切り口が良い。

ベネデッタの聖女か否か?の行動の真意を追うサスペンス性も楽しめた。

突然、キリストと同じ傷が体に出来てキリストが見えたとか言い出すんだけどその見えたキリストさんの余りにも俗っぽい感じが如何にもVHV監督ぽくて「そのキリストぜってー嘘だもん!」てツッコンだよ。

ベネデッタの胡散臭さと相俟って【野心強めな根性女の神様お願い(人・_・)♡】と言うタイトルに脳内変更完了した。


そして、久しぶりに目にした拷問器具の数々。
昔行った『拷問博物館展』の記憶が蘇ってもっと器具だけ見せて欲しかったな。
今回は【苦悩の梨】が活躍。梨にきれいな装飾があしらわれてて拷問器具じゃなかったら手元に欲しいくらいだけどね~ww (持ってるだけならいいか)

そう言えば「つい最近会ったぞ」な『ミセス・ハリス、パリへ行く』でハンサムな紳士役だったランベール・ウィルソンが見るからに欲まみれな教皇大使を演じてるんだが"ハンサムの裏に映るもう一つの顔"的なのがお見事だった。

確かに「ミセスハリス」の時もお金持ちでイイ人っぽかったけど実は・・・みたいな感じで嵌ってた。「マトリックスシリーズ」のメロビンジアンでもあるな。この人結構観るのよね。でも観る度役柄がいい人じゃない・・・記憶・・・(笑)


そんなこんなで何と言っても修道院長役のシャーロット・ランプリングが相変わらず素晴らしかった。

ベネデッタに院長を引き摺り下ろされてからがまたイイ!
「この映画に出演しない理由が見当たらない」って言ったらしい。かっちょええ〜٩(♡ε♡ )۶
でも、確かにこの作品はシャーロット様が締めてたと思うわ。


色んな意味で【18R+】は否定できない。

しかし、お手製マリア像ディルドはOKっすかね?バチ当たるだろ!ww


余談だが、VHV監督作品は『4番目の男』が大大大好きなんだが【穴から覗く】っつーシチュエイションが重なってすんごく思い出しちゃった。

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