「経営者の役に立ちたいという思いから経営者同士が参謀になるというコミュニティを創り出す」(株)経営参謀 代表取締役 新谷健司さん
本記事は2017年に対談したものです。情報はその当時のものですので、ご了承ください。
●ご挨拶と出演者紹介
三木:第147回マイクロモノづくりストリーミング本日も始まりました。本日は経営参謀の新谷さんがこの会社を立ち上げることになった経緯ですとか、今やってらっしゃる新たなサービスとかについて色々とお話を伺っていきたいと思います。よろしくお願いします。
新谷:お願いします。
●これまで経験したお仕事について
三木:これまでどんな感じのお仕事を経験されてきたのかお話を伺いたいんですが。
新谷:実は私は元々社会人になった時はシステムエンジニアで携帯のソフトウエアの開発をしてて、本当ガリガリのエンジニアですね。C言語とかアセンブラとか。
三木:それは何歳ぐらいから?
新谷:それは22、3から26、7ぐらいですかね。
宇都宮:参謀になる前はそんな感じだったんですね。
三木:元々そういうのが得意だったんですか?
新谷:大好きです。プログラミングやITが好きで興味があって、ソフトウエアの会社に入って携帯のメーカーさんの現場に常駐をして、勝手に好き放題現場でやれたのですごい楽しかったです。
三木:学生の時はそういうのを勉強されてたんですか?
新谷:大学に入って途中で辞めてました。ちょっと変なことをやってまして。
一同:(笑)
新谷:その後に専門学校に入ってそこでソフトウエアの勉強を2年間やりました。
三木:子供の頃からそういうソフトとか数学が好きとか、そういうロジックが好きな学生?
新谷:そうですね。算数とか数学とか成績も良かったので、そっちは自分が得意だっていう自己暗示がかかってました。それでソフトウエア合うんじゃないかと思い込んで3年半ぐらいやった後に、ちょっとちっちゃなソフトハウスに入って、どこに仕事に行くか分かんないっていう状態が色々…
三木:色んなところを転々とするみたいな?
新谷:その時に、そもそも自分でプロダクトを持ってる会社さんとか自分で作ってみたいなという思いが湧いて出てきて、その時に他の会社を初めて見始めたんです。
三木:他の会社どんな会社なのかと?
新谷:そうです。そのタイミングの時にたまたまトーマツにいる昔からの知り合いが「ITに強い人を探してるからちょっとうちに来ない?」と。
三木:トーマツって会計事務所でしたっけ?
新谷:そうですね。トーマツの子会社にトーマツ環境品質研究所っていうISOのコンサルをやってた会社があって、そこの方に声をかけてもらって、「いやいや、別に全然コンサルタント興味ないし。何それ?」みたいな感じで、「いいから。うちのボスが会いたいって言ってるからとりあえず飲みに行こう」と言われて飲みに行ったんですよ。その時会ったのが白潟さんっていう方なんですけどめちゃくちゃおもしろくて、「何だ!?この大人は。こんな熱い大人に初めて会った」と思ってちょっと感化されてしまって、一回取りあえず入ってみようということで入ったというのが…
三木:転職したのは何年ぐらい?3年目?
新谷:3年半ですね。3年半エンジニアやってその後に転職をした。
三木:でも全然違う業界じゃないですか。しかもエンジニアからコンサルティング、その辺の不安とかはなかったですか?
新谷:当時あんまり記憶がないので、不安はなかったかもしれないですね。
三木:そうですか(笑)あんまり考えずに取りあえず飛び込んでみて。
宇都宮:勘ですか?
新谷:そうですね。取りあえず飛び込んでみました。その人がおもしろかったので、この人と一緒に仕事してみたいなと。
三木:飛び込んだらどんな感じでした?
新谷:飛び込んで最初にやったのが社内のシステムの開発で、どちらかというと作るんじゃなく発注する側になって。
三木:仕様を決めたりとか?
新谷:そうです。そこでプロジェクトが大ゴケして発注先が潰れちゃったんですよ。
三木:それは新谷さんのせいじゃなくて?
新谷:私のせいで潰れたわけじゃないですよ?潰れたのはその先なんですけど、そのプロジェクトがちょっと炎上してしまって、それは当然発注側にも責任がすごくあるので、そういうトラブルがあってしんどかったです。結構きつかったですね、その時は。だからあまり寝れず電車の中で貧血で倒れてしまったりとかですね。
三木:総責任者みたいな感じでしょ?
新谷:そうですね。むしろすごく任せてくれる社風だったんですよ。「お前頑張れ。あとは任せた」みたいな感じで。組み込みのエンジニアに業務システムを開発させるっておかしいじゃないですか。
三木:それないですよね。たぶん発注ロットも何千万みたいな感じ。
新谷:そうですね。今思うとすごい腹括ってるんだと思って。任せる側が。
三木:一人で悩みながら?
新谷:そうですね。色々相談すればよかったんですけど、相談もせずに自分で悩みながらやっちゃったんで良くなくて。
三木:部下みたいな一緒の仲間はいたんですか?一緒に考えてくれる人。
新谷:一応チームメンバーみたいなのがいたんですけどみんな兼任なので、私が専任で基本的には私が責任を持ってやっていて、一人ではまり込み過ぎてプロジェクトが頓挫し、ちゃんとサポーターをつけてくれて「もう一回やるか?」って言ってもらって、リベンジでもう一回やらせてもらってシステムができたっていうのが最初です。
三木:良かったですね。そこで捨てられなくて。
新谷:そうなんですよ。だから失敗に対して許容もありますし、それで「この会社、この社長すごい人だな」と思って。それでそのシステム開発が終わったら「ISOのコンサルやってみないか?」って言われて、セキュリティのほうに…
三木:全然関係ない(笑)
新谷:おもしろかったですよ。要求事項っていう定義があって、その後解釈があって、実際どうやって実装しているのか、どうやったら会社の役に立つ状態になるのか。ISOの仕組みがお荷物なケースが多いので。本当に役に立つにはどうしたらいいかっていうところをすごい一生懸命考える組織だったので、それがおもしろくてそっちにはまって。
三木:それは何かはまりそうですね。
新谷:そうです。本当すごかったです。ほとんど寝ずに。
三木:結構何社もあって
新谷:結構みんなハードに働いてたので、夜中の2時ぐらいに「ちょっと明日の準備が終わってないのでちょっと手伝ってもらっていい?」ってやったりとか(笑)周りにいた人もおもしろくて、私のおもしろい基準は、“議論が大好き”っていう。エンジニアとかに議論を仕掛けると「何だこいつ?」みたいな感じになるんですけど、そこに行くとみんな受けて立ってくれるんですよ。
三木:「でもさ~」みたいな?
新谷:そうです。で、やられると。
一同:(笑)
新谷:「何だこの楽しい環境は」いうところがあったので、そういう議論をしながら「じゃあこの解釈は何だ?」「いや、でもこう書いてあるじゃないか」「これは整合性が悪い」とか議論をするのがすごい楽しくて。
宇都宮:でもほとんど寝る時間がなかった。
三木:2時に一回終わって帰って3時にシャワー浴びて。
新谷:そうですね。3時間ぐらい寝て次に行くみたいなのをずっと続けてて。
三木:どれぐらい?
新谷: 5年ぐらい続けたんですかね。
三木:良く体が持ちましたね。でも若いからね、その時30手前です?
新谷:30過ぎぐらいまでそんな感じで。その時に経営とか興味を持ち始めたり、それまでは技術書しか読んでなかったんですけど、「とにかく本を読め」っていう文化だったので、本を取りあえず読んでみたら結構おもしろいなっていうのにどんどん…
三木:経営自体に興味を持ち始めた?
新谷:どんどんはまり込んでいった感じですね。
●トーマツでの事業転換と定額制の研修サービスについて
三木:それでその環境コンサルの会社からまた移動したんですか?
新谷:その会社が実はISOのコンサルって、マーケットがボーンと立ち上がってライフサイクルは短いんです。当時はかなり先駆者でちょっと変わったポジショニングで、ISOってやっぱり分厚いマニュアルを作って「このフォーマットを社内に入れます」みたいなコンサルが多かったんですけど、「うちこんなん(薄い)でいいですから」みたいな。「そういうマニュアルを作るのは意味ないですよね。コンサルはこういうことですよね」みたいな違ったポジショニングでやってたので、結構コンペとかで勝ってうちのコンサル結構シェアを取ってたんですけど、結局マーケットが出来上がってくると参入するコンサルが増えてきて価格が落ちてくるんですよ。社長はもう最初から分かっていて、「ISOのビジネスは数年で終わるから次のビジネス立ち上げないとね」って言って、私が入社した時にはもう新規事業の立ち上げの準備をたくさんしてて、20個ぐらいアイデアを実践してたんですよ。
三木:すごい社長ですね。
新谷:そうです。そのISOで儲かってたのでそれを全部ぶち込んだんですね。その中で一つ定額制の研修サービスっていうのがもしかすると中小企業ではすごい役に立つんじゃないかと、そういうことを気づき始めて、社長が腹括って「それに集中するぞ、そっちにもうシフトするぞ」と。「ISOはなくなるから」と。残存需要、最後の需要を取りながら、新しいビジネスのほうにぶち込んで本当に投資して。
三木:何かベンチャーですね。
新谷:本当ベンチャー気質で、そこで思いっきり事業転換をした。それはすごい社内にいて、「あ、こういうことが起こるんだ」っていうのがすごい勉強になりましたね。
三木:その転換した時の社員数って何人ぐらい?
新谷:社員数40人から50人ぐらいいたと思うんですけど、やっぱり半分ぐらい入れ替わっちゃいましたしね。
三木:ちょっとこれは合わないみたいな感じですか?
新谷:そうです。1日20万とか30万とかもらってるコンサルタントが年間20万とか30万の仕事をやるんですよ。何か「あほか」みたいな感じになるんですね。
三木:やってられないみたいな?
新谷:そうです。でもそういうコンサルのプライドみたいなところと、本当にこれが役に立ったり新しい事業を立ち上げていくっていうことのおもしろさに共感できる人と分かれて、「やっぱり新規事業をやるとか事業転換をやるってこういうことが起こるんだな」って中にいてすごい勉強になって、でもそれをすごい勢いで成長させて、定額制の研修サービスっていうのを初めて業界でやって、それを一気に数年で数千社中小企業を開拓して。
三木:何年ぐらいで?
新谷:4、5年でも1,000社を超えてたので。今さっきホームページを見たら9,500社って書いてあったので。
三木:すごいですね。月額4万とか?
新谷:今は4万5千でやってますね。値段は徐々に上げていったんですよ。最初8,000円でやってたんですよ。
三木:それでコンセプトは月何回か受けられるみたいな?
新谷:何回でも何度でも受けられる。定額です。
三木:登録したら一人だけなんですか?
新谷:社員誰でも行けます。定額なので時間さえOKであればみんな出れるわけです。その使いやすさが中小企業さんにはまったっていうのと、あと1回数万円払うってなかなか払える額じゃないので、年間月額数万円で何回でも出れるっていうフォーマットがすごく中小企業さんの買いやすいフォーマットになっていて、それが響いてブワーっと広まっていったんですね。
三木:その事業は新谷さんどういうポジションで?立ち上げメンバーで?
新谷:私は隣で見てたわけです(笑)IT業向けに新規事業をいくつかやってたので、その中の他の新規事業をいただいて、IT業向けにプロジェクト管理を支援するサービスを立ち上げていこうみたいな。
三木:Webサービスみたいな?
新谷:コンサルとか研修とかですね。そういった部署にいてその新規事業の立ち上げを必死にガリガリやってたと。そのアイデアはイノベーションクラブが…
三木:イノベーションクラブ?
新谷:そうです。今はBiz CAMPUS(ビズキャンバス)っていうんですが、当時イノベーションクラブって言ってそれがウワーっと伸びていって、すごい新しい営業の方が色々たくさん入って来て社風が変わって。
●enmonoとの出会いについて
三木:それがご縁で初めてお会いしたんですよね?そのプログラムディレクターというかそのプログラムの担当をされている方として新谷さんがいらしたと。
新谷:その先です。その後に色々あって、イノベーションクラブの営業のマネージャーをやったりとか、その後に経営企画をやったりとか管理本部入ったりとか色々やって、最後新規事業の事業開発部っていうところに行って、そこでイノベーションクラブ市場がすごい取れました。元々経営者を元気にしようというところがうちの会社のその当時の理念で、ただ経営者の方とあまり接点が…イノベーションクラブって社員研修なので。経営者の方ともう少し接点を取ったりとか何かお役に立てることがないのかなという事業の開発等を色々やってる時に、経営者のための実践・実務の勉強を提供するような場を企画して、その事業がOKをもらって私が責任者で立ち上げて。
三木:経営者向けの?
新谷:そうです。経営者向けの会を立ち上げてそこで出会ったということですね。
三木:なるほど。そのプログラムの名前っていうのは?
新谷:クラウドコラボレーションというプログラムをやって、その時に色んな事例を調べている時にニットーの藤澤社長にお会いしたんですよ。
三木:zenschoolの卒業生。
新谷:登壇いただいたんですよ。めちゃくちゃおもしろかったわけですよ。iPhoneのヌンチャクケースの話が。100%下請けで町工場でやってたんですけど、このままではいけないと、下請け体質を脱却したいということで商品開発をしたと。そのプロセスが非常におもしろくて、その中にクラウドファンディングの話があって、「こういう風にやったら中小企業でも商品開発できますよ」という話をしていただいて、すごく盛況の勉強会になったわけです。
三木:おもしろいもんね。藤澤さんはね。
新谷:その後お礼に行った時に「知ってるか?」って言われたんです。マイクロモノづくりの本を渡されて、「すごい良い本だよ」って読んだら藤澤社長がやられてることそのものだと。
これを考えた人たちがいるんだと思って連絡させていただいたと。
三木:それでご連絡いただいたんですね。その後2回ぐらい講演をやらせていただいたんですが、短い時間だったので十分に伝えきれずっていう…(笑)
新谷:私がzenschoolの本質をあの当時は理解していなかったですね。要はモノづくりのプロセスとかモノづくりはこうやったらいけるよっていうそっちのほうを…特にクラウドファンディングっていうものが広まってなかったので、クラウドファンディングをちゃんと理解して使えるようになってほしいので教えていただきたいとお願いしちゃったので、ちょっとズレてるじゃないですか。zenschoolの本質は。当時はそこがあまりちゃんと理解できてなくて。
三木:こちらもあまり説明しやすいコンテンツじゃなかった。ワクワクとか言っちゃってね。
宇都宮:2013、4年ぐらいですよね?
三木:そうです。その時の肌に突き刺さる経営者の目線が楽しくて。
一同:(笑)
三木:そんなところが最初の出会いでしたね。
●トーマツ独立の経緯
宇都宮:その後フリーというか卒業されて。
新谷:そうですね。
三木:それでこのお肉の?
新谷:そうですね。肉は全然つながらないですけどね。
三木:お肉はあれですけども。
宇都宮:お肉の前に経営参謀さんですもんね?
新谷:要は実践勉強会みたいなことをトーマツという枠の中でやっていて、200社ぐらいの経営者の方に入っていただいた会にはできたんですけども、どうも自分の「こうしたらもっと役に立つのにな」というのが色んな制約でいくつかできないことがあって。バーもその一つなんですけど。
三木:色々やりたいことがあったんだけどその中ではちょっとできないところがあったんですね。
新谷:他にも理由はあったんですけど。
三木:知り合って半年ぐらいに退職されて?
新谷:1年後ぐらいだったと思いますね。
三木:そっか。「新谷さん、退職されるんだ」と思って。
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●株式会社参謀でのコミュニティづくり
三木:新谷さん今実は新しいサービスを立ち上げておりまして、ちょっとご紹介いただけますか?
新谷:経営者の会をトーマツイノベーションでやっていて、それに準じたものを立ち上げたいなという思いがあって、経営者のコミュニティをやってますので参謀とタイトルはついてるんですけども、私が参謀になるということではなくて、経営者同士がお互いがお互いの参謀になったらすごくいいんじゃないかなと。すごくトーマツの時に勉強会やって飲み会やって、飲み会をやってるとお互い色々情報交換をしてるんですよ。「うち入札案件やったことないんですけど、入札案件とかってどうやってやってるんですか?」「社内でどうやってその案件を見つけるような体制を作ってるんですか?」みたいな話を飲み会で話していて、参謀になってるわけですよ。
三木:もう話し合いでね。
新谷:「今日はめちゃくちゃ良い話聞けたわ」って言ってその飲み会の話を持って帰って、満足して帰って行ったみたいなことが起こったりするわけですよ。真面目に勉強したい方が集まって、その後の懇親会に行ってその方々が交流するとすごく価値がある場になるんだなっていうことに気づいたんですよ。実例勉強会で例えば私が三木社長を連れて来て講演してもらってその方に出会えて良かった、私が選定してきたそこに価値を感じてくれる人が多いはずだって私は思い込んでたんですけど、実はそんなことなくて、懇親会に一番価値を感じるそうです。
enmono:(笑)
三木:それがきっかけでもあったんですか?
新谷:そうですね。そういったコミュニティづくりっていうところがやり切れない状態になってしまったので、独立してみてやろうと。ある程度経営をしっかり真面目にやってらして、今後伸ばしていきたい、何かしら学びたいという方々がコミュニケーションを取るような場を立ち上げて、リアルに勉強会をやっていくということをやったわけです。その中で今参謀というコミュニティになってるわけですけれども、具体的に言うと「うちの会社コンサル使ったらすごい業績上がったよ」「何でそんな思い切ってコンサル使ったんですか?いったい何が起こったんですか?」とそういう話をしていただいたりとか、「新しいWantedly(ウォンテッドリー)っていう媒体を使ったら採用単価3万円で役員まで採用できたよ」と。この会社その後1年で100人採用してます。使い方が結構難しいのでそのノウハウも色々。
三木:そういうテクニックというかネタが入ってるんですね。
新谷:そうですね。要は実務を経営者に登壇してもらって経営者と話してもらうと。
三木:これは動画で入ってるんですか?
新谷:動画ありっていうのは過去の動画も入っていて。ここに資料もあってあとで振り返れるようになってる。実例を学んでいくという…
宇都宮:これは会員さん向けの?オープンにはしていない?
新谷:そうです。この一覧は見れますけれども動画は見れなかったりとか参加はできなかったり。
宇都宮:どうすればこの会員になれるんですか?このサイトから申し込めばいいんですか?
新谷:私に連絡をいただければいつでも
宇都宮:新谷さんにコンタクトすれば?
三木:ここに入って来て申し込みっていうのもあるんでしょ?
新谷:そうですね。
宇都宮:新谷さんの面接が必要とかそういう感じなんですか?
新谷:面接というか一度来ていただいてます。ここに。
宇都宮:見に来ていただいて?
新谷:それで「この雰囲気とこの感じで合いますか?」ということを確認させていただいていて、コミュニティにこの人ちょっと営業しちゃいそうだなという目的が違う方がいらっしゃったらお断りする。
宇都宮:コミュニティをちゃんと維持する?
新谷:そうです。あと年会費を50万円にしているのでそんなに気軽に入れる感じじゃないんですね。そういうところでハードルを作ってコミュニティの質を担保するっていうところをすごく気をつけてやってます。
●新しいサービス(レビューサイト、参謀バー)について
三木:年間50万円会員はこのサービスを使えるプラス何かありますか?
新谷:これは私が目利きをして集めてきた情報なんですけど、他にも皆さんすごい良い情報を持っているので、それをどうやったら共有できるかなっていうのを色々考えていて、「お互いプロフィールを共有しましょう」とか、「利用してるサービスを共有しましょう」と。「このサービスどうだったのかっていうレビューも共有しましょう」と。
宇都宮:使い勝手が良かったか悪かったとか?
新谷:そうです。皆さんがダメって言ったらダメなんですよ。
宇都宮:経営者目線でってことですね?
新谷:そうです。みんなダメって言ってればダメだよなと。みんな良いって言ったらみんなに紹介したり、「これすごく良いよ」って紹介すればいい。逆に意見が分かれていたら、「これは一体何なんだ?」と。これは使い方なのか単純に会社の雰囲気に合ってないのか、それを見てこのノウハウがあるところにノウハウを移転すればうまくいくとそういうのを共有してますね。このプロフィールとかコミット、レビューを共有することでお互いがお互いの参謀になるっていうのをネット上で少し再現できないかなと。
三木:お互いの参謀になるというね。
新谷:ただ、これってお互い顔を知ってるので、知らない経営者が何を使っても別に何の興味もないですけど、「あの人これやってるの?」みたいな話になるんですよ。リアルの勉強会に来ていただいた時に、誰が来るかっていうのを共有してるんですね、こんな感じで、「あの人来るから今度懇親会の時話してみよう」とかこういうようなことをできる仕組みを作ってます。あくまでもネット上の話で全て完結するのは無理なので、リアルのところがすごい大事だなと思ってます。
三木:懇親会はどこでやってるんですか?
新谷:懇親会はセミナールームの近くの居酒屋に移動してやっています。セミナーに参加しないと懇親会に行けないというフォーマットは良かったんですけど、登壇してもらえないけどすごく良い人がいたりとか。
三木:知られざるというか?
新谷:でも人前ではあんまり話さないとか、みんなでコミュニケーションを取るような場を作りたかったりすることがあったので、「じゃあ作ろうか」と。それは実はトーマツにいる頃からコンセプトがあったんですね。うちの定款では元々飲食店って入ってるんですよ。それをコミュニティの場をバーとして作って、そこに例えば登壇はしないんだけれども、ちょっとおもしろい人がいたら連れて来るので、「この人に合いそうだ」っていったらマッチングをして、その場でバーで飲んでいただいて意見交換をしてもらったりとか。
三木:ちょっと小規模な感じ?シークレットなバーがあるんですね。それが参謀バー。
新谷:参謀バーです。単純なバーとして実際立ち上げたんですよ。それでそういったような場として使ってたんですけども、当たり前なんですけど飲食店として収益が合わなかったんですよ。毎回マッチングすれば来ていただけるんですけど、来る理由がそんなにないのでこれはちょっと大変だなと。
●参謀バー×焼かない焼肉屋29ON
三木:それで肉が?
新谷:さらに、来ていただいた時に出前を取ってたんですね。厨房がないので料理が作れないので、本当にちょっとしたつまみしかなかったので。
三木:厨房がないんですか?
新谷:ないんです。厨房というか火力がないんです。
三木:焼いたりするっていうのがね。
新谷:そうです。ダクトもないので、単なる換気扇がちょっと付いてるだけとか、居抜きで借りてたので。それで出前を取って食べてたんですけど、「何とかしたいな、何か出したいな」ってなった時に、知り合いのfavyっていう会社が29ON (ニクオン)っていう業態をべらぼうにやってたんですよ。これを見ればびっくりしますので。1,400万円、1,000人。
三木:すごいですね。
新谷:飲食店ですよ?
三木:クラウドファンディングで1,400万円ってすごいですね。
新谷:飲食店が出店する前に1,400万集めてすでにお客さんが1,000人いる状態で始められるんですよ。
三木:すごい。すごい。すごい。
新谷:やばいじゃないですか。これ。この焼かない焼肉屋29ONっていうコンセプトを私知っていて、低温の調理器具(ANOVA社水温制御クッカー)を使ってるんですよ。
0.1℃単位で温度を設定できて、水が回って循環するような仕組みがあって、それを鍋とかにぶすっと刺して水を入れておくと一定の温度になる。これを使ったらもしかしたらお肉をおいしくできるんじゃないかと。60℃ぐらいで殺菌できて63℃くらいで肉が固まるんですね。その間で肉を焼けばめちゃめちゃおいしい肉ができるんじゃないかっていうのにfavyが気づいてこの業態が当たったと。そうするとこれ焼いてないんですよ。お湯なんですよ。
三木:なるほど。お肉をラップで包むんですね?ラップで包んでこれにずっと漬ける。
新谷:そうです。ローストビーフみたいな感じですね。それをお湯に漬けるだけでできて、しかもおいしい。
三木:この間いただきまして。
宇都宮:おいしかったです。
三木:めちゃめちゃとろける肉でして。
宇都宮:色んな肉の部位によってたぶん調整は必要なんですよね?
新谷:レシピがあるので。
宇都宮:それがノウハウですね。
新谷:研究はいろいろやったみたいですね。色んな部位を何時間もやったりとか温度を変えてみたりとか時間変えてみて、ここが最適だなっていうのを見つけて。
宇都宮:レアなんですよね。レアでちゃんと温度が通ってるっていう。肉好きの人はぜひ。
新谷:これだったらバーでも出せるじゃないですか。焼かなくていい。
宇都宮:電気だけですもんね。換気扇も必要ないですよね。
新谷:「これうちで出させてもらえませんか?」ってお願いして、「いいよ。でもちょっと改装してね」と。「肉を出すためにはこの辺を白くしないといけないし、この辺はもっときれいにしないと、お酒だけじゃなくて料理を出すと色んな問題があるので、そこはちゃんとやってくれたらいいよ」って言われたので、クラウドファンディングにチャレンジしてそれでこれをやったんですよ。
三木:「参謀バー×29ON」ですね。
新谷:そうです。29ONさんとタイアップをして、バー会員っていう形で集めてその方々に肉を食べていただく、かつバーで交流していただくということをやれば、売りが一つあってもう一つ本当のやりたいことが安定的にできるなと。心豊かに(笑)
三木:コミュニティとこれがうまく連携しているわけですね。
新谷:そうです。そういうコンセプトで今会員を集めて肉&バーをやってるんですね。
三木:肉会員っていくらなんですか?
新谷:肉会員は年会費2万円です。
三木:年会費2万円でどういう特典が?
新谷:ただバーに来れるっていう。
三木:そこで肉をオーダーする時は別料金ですね?
新谷:そうです。
宇都宮:バーの住所が分からないんです。
新谷:バーでそういった経営者の方々が集まるので、時々イベントをやったりとか「こういう方がいらっしゃるので行きたい方は来てください」とか、あとこのCAMPFIREをどうやったのかという裏側を全部話す、これがコンテンツなんですよ。色々分かりました。でもこれ1日で100万目標を達成したんです。
三木:すごい。
●経営者は肉が好き
三木:もう一個何か分かったことがあるとか?経営者は肉が好きっていう。
新谷:そうですね。でもMakuakeでやったのと比べて集まりが悪いじゃないですか。
三木:CAMPFIREのほうね。
新谷:そうです。これはCAMPFIREとMakuakeの差っていうよりも経営者に限定したら集まりづらいなっていうのがあったんですけども、これはCAMPFIREで永年会員を募集したんですね。これが終わった後、普通に年会費の会員を募集するサイトを作ったんですよ。こういう「お肉おいしいよ」っていうランディングページを作って、「会費2万円です」というページと本来のコンセプトである業績が上がるバー(笑)
三木:ちょっとあやしい。
宇都宮:肉推しですね。
三木:肉を食いながら業績が上がる。
新谷:これは業績が上がりますよと。なぜならば経営者限定で、アイデアをみんなで意見交換できるような場を作りますよと、肉おいしいですよみたいな、これで2つ作ったんですよ。ほぼこっちです。コンバージョン。肉。
三木:何でかね?
新谷:分からないです。これは。
三木:どっちかっていうとこっちのほうが良さそうな感じじゃないですか。
新谷:感じしますよね。でもこれ全然コンバージョンしてないんですよ。こっちはコンバージョンしまくって、Facebook広告で経営者ターゲティングにこれを配信したらすごい勢いで3月107件申し込みがあったんです。
三木:すごい(笑)それだけでも200万円。
新谷:経営者属性だけです。これは経営者限定って書いてあるので、役職も入れて申し込んでもらうんですけど、107人中経営者じゃなかった方3、4人しかいなかったんですよ。
宇都宮:経営者はよっぽど肉が好きなんですね(笑)肉の持つ力?
新谷:衣食住。根本です。我々としては経営者とお知り合いになれれば、さらにお酒を飲みながら距離がすごく近くなるというのがあるので。
三木:ちなみにお肉セットって料金は決まってるんですか?
新谷:肉はコースが2つあって、おつまみ程度は3,000円でフルコースは6,000円プラス飲み放題ということです。
三木:フルコースで6,000円ですか?
新谷:6,000円です。飲み放題はアルコールで4,000円にしているので1万円です。
三木:それがこの間いただいたやつですね。
●参謀バーの今の課題について
新谷:逆に今の課題は、もう本当肉屋さんだと思って皆さんいらっしゃるんですよ。
一同:(笑)
新谷:「何ですか、あなたたちは?」みたいな感じになって、参謀というものが経営者のコミュニティをやって経営者の役に立つためにどうしたらいいかを考え抜いている会社だっていうところが伝わりづらくなっちゃって、それはこれから色々と試行錯誤していこうかなと。
三木:段々と考えていくっていう。その肉を導入した後何かコミュニティは変わりました?
新谷:肉屋になってしまったので、コミュニティは仕掛けないとコミュニティにならないということが分かったので、これから色々仕掛けていこうかなと思ってます。お肉料理を食べに来ると交流するっていう感じじゃなくなるんですよ。
三木:ガツガツ食うみたいな?
新谷:隣のテーブルのお肉を一緒に食べてる方と話したいという感じにならない、なんとなく分かります?
宇都宮:肉に集中しちゃうという?
新谷:この前いらっしゃった時に食べていて、隣に他の方々がいますよ、その方々と交流をしようみたいな感じにならないですよね。
三木:それはならない。
宇都宮:腰が落ち着いちゃうっていうか。
新谷:そうなんです。交流をしたいとか何かビジネス的なメリットも持って帰っていただけるような場にしたいな、でも皆さん肉を食べに来てるから余計なお世話にしないほうがいいな、その辺の線引きがすごく難しいなと思うんです。
三木:肉会員はお友達を連れて来ることができるんですか?
新谷:できます。経営者の方しか会員になれないんですけど、経営者の方は社員のご褒美に使ったりとかそういうことができるように。
三木:そういう意味でいいですね。
●zenschool受講について
三木:実は新谷さんはzenschool卒業生なんですが、その経緯もちょっと。ご参加いただきましたけど、どういう意図でご参加いただけたんでしょうか?
新谷:私はzenschoolを小野さんが出られて、その後色々とお話を伺って、
「やっぱりzenschoolの本質はワクワクの取り出しだな」と。これはすごい。しかも皆さんその後商品開発に成功されている方がたくさんいるので、「これは何なんだろう」と思って体験したいっていう純粋な気持ちと…
宇都宮:好奇心?
新谷:好奇心と、あとは私メーカーの方のネットワークがあまりないので、そういう方々と話をしたいしネットワークを作りたいなっていう思いもちょっとあって、それで参加させていただきました。
宇都宮:この1月に受講されましたよね。3日間連続で、缶詰で。
三木:いかがでしたか?取り出せましたか?
新谷:普段全然考えないことを考えて。
三木:ワクワクは取り出せましたか?
新谷:私根本的に今ワクワクしてるんですけど、ワクワクの源泉が分かったという感じですね。
三木:何だったんですか?ちなみに。
新谷:議論。議論で勝つ。
三木:議論で人を打ち負かすみたいな?
新谷:そうです。本当嫌なやつでしたね。本当に議論が好きみたいですね。
三木:それは今はちょっと封印していると?
新谷:議論好きだったのでずっと議論してたんですけど、過去を振り返ると議論で自分が勝って気持ちよくなって終わってたなと。これはすごい友達失ってたし、大変なことをしてたんだなということにようやく自覚的になれて、「これダメだ」と思ったんですね。それで自分が勝つ優越感を得るための議論というのは封印して、健全な何かを生み出すための議論とか何か価値を出せる議論というものに集中できるようにはなりました。飲み会で楽しくよく分かんない議論をするのはいまだに好きですけどね。
●zenschool受講で得られたこと
三木:zenschoolで参加して、この今の事業体って何か多少の変容はありますか?
新谷:先ほど2つねらいがあるっていう話をして、ネットワークはすごく本当にすばらしい方が集まって。
三木:製造業のね。
新谷:そうですね。あと西村さんのデザイン。早速私に相談しにバーに来た方が「今度商品開発したくて、全部B to Bの商品しか作ったことがなくて、デザインとか売り方とか全然分かんないんですけど」っていう話をされて、「そうなんですね。ちなみにこの前こういう方に出会って、プロ意識があってこういうすばらしい方なんで一度お会いしてみませんか?」って言って西村さんにつなげたらもうプロジェクトがスタートしたりして。
三木:モノづくりをスタートした。すばらしい。
新谷:そうです。そういう風にこのバーに来た人に対して価値提供がプラスになった。あとはモヤモヤして何をしたらいいんだろうって悩んでる方がいらっしゃったら「こういうzenschoolがありますよ」って。
一同:(笑)
新谷:やっぱり新規事業私も前職でやっていて、苦しみがあるじゃないですか、絶対どこかで。それって自分の中のモチベーションで乗り越えるしかないので、みんな止まっちゃうんですね。それを乗り越えるのは本当自分のワクワクだったりとか自分の原体験だったりとかしかないので、そういう新規事業がなかなかうまくいかなくて何をやりたいのかよく分からないという状態になっている方がいらっしゃったら、これはzenschoolがぴったりはまるなっていうのは今すごく体感したので。実際成果出てるじゃないですか。
三木:何かよく分からないけど(笑)何か意識が変わるんでしょうね。
新谷:私は元々ワクワクしていてワクワクしたものがこれで良かったんだってすごい…
三木:自分がやってることはこれで良かったっていう風ですね。
新谷:それに対して私が提案できる解決策が増えたので。
三木:打ち手が増えたっていうことですね。
新谷:それは私がやりたいことのすごく今プラスになってます。
三木:それはありがたいですね。
新谷:良いモノはどんどん紹介したいんですよ。他の方に。
三木:基本的に何か紹介して、そこでマッチング費用もらうとかそういうことはないんですか?
新谷:もらってないです。間に入るとややこしくなりますし、そうするとやっぱり「こいつもらってるな」っていう(笑)
enmono:(笑)
三木:それに気づいたのはいつ頃なんですか?単に紹介するぐらいがいいよっていう。
新谷:それは独立する前からそういうスタンスでやってたんですよね。その時は手数料をもらうっていうビジネスを前職の業態だとやりづらくてやってなかったんですよ。そうしたら情報が集まってきたりとかスイスイマッチングが進んだりとかするんですよね。なので「このスタイルいいな」と思ってたのと、もう一つ独立してよく分かったのがマッチングフィーで売り上げが立ちました、そうしたらその売り上げに対して組織が大きくなると、マッチングの売り上げが下がってきたらマッチングを売りつけるだろうなという気がするんですね。
三木:無理やりね。
新谷:そうすると本当は私は経営者の役に立ちたいと思ってやってるのに、売りつけるような組織を作っちゃうだろうな、おそらくと。会社を潰すわけにいかないのでそうなるだろうなっていうのがすごく予想が付くので、もうもらわないと腹を括って、私は経営者の役立つことをやって会費をいただいている方に良いと思うものだけを紹介したい。そういうスタンスでやっていくと情報も集まってきますし、お互い良い関係が続くので、手数料とかもらわずに紹介する方も勝手にやって、私も手数料もらってないので何の利害もないので、「良くないと思ったら別に使わなくてもいいですよ」っていう。
三木:逆に新谷さんに選んでもらえるようにみんな頑張るわけですね。
新谷:そうです。そういうスタンスでできるようなビジネスモデルにしたいです。
三木:すばらしいですね。
新谷:なのでさっきのようなレビューを集めて「これが良い悪いよ」っていうのはみんなの声を聞くようにしてるし、それを皆さんにフィードバックすればそれぞれ皆さんの価値になるので、そういう風にしていきたいなと。
●経営参謀の今後について
三木:コミュニティもできつつある。盛況ですと。次のステップは?
新谷:これを広げていきたいなと。最初このビジネスを一人でやってたら合うんですよ。ただ、そうするとすぐ硬直化するだろうなと。さらに付き合ってる方皆さん経営者なので、発展しないやつと付き合いたくないじゃないですか。そうした時に皆さん組織の悩みとか色々悩まれてる中で、自分が一人でやってて一瞬で数年でつまんないやつになっちゃうだろうなと。成長と拡大っていうところを皆さん狙ってやってるので、なので本当に役に立つためにはうちもチャレンジしていかなきゃいけないなっていう思いがあって、組織を大きくしたいと思ってるんですね。会員さんもたくさん増えていくと、今までは皆さんに共通の話題しか出せなかったんですけども、たくさんいらっしゃると色んな切り方ができて色んなコミュニケーションの取り方ができて色んな勉強会が作れて、そういう風なコミュニティにしていきたいなと思って今拡大を狙ってます。その拡大の仕組みづくりに今段々これから頑張って仕込んでるところです。
三木:システムのほうでもやるしリアルのほうでも拡大していくと。
新谷:そうですね。要は会員さんを増やしたいんです。
三木:エリアを他のエリアに展開するみたいな感じですか?
新谷:今はまだ東京だけでやってます。
三木:取りあえず東京で固めて。
新谷:ここで仕組みがちゃんとできたら地方に行こうかなと思ってます。地方でも何回かこういう話をさせていただいたことがあるんですけど、「それ東京の話だよね」みたいな感じになるんですよ。そうするとこれと全く同じ方法だとたぶんうまくいかないだろうなと。その現地で成功した人を見つけないとたぶんうまくいかないんですよ。コミュニティでこの人が良いって言ったから導入する人がいたりとか、それって東京の人が言っててもダメなんだなっていうのを地方に何回か行って肌で感じて。そうするとこれは単にこのフォーマットを持って行くだけじゃダメだなと。そちらにコミュニティマネージャーみたいな人がいて、その中から事例を見つけて登壇するみたいな仕組みを作っていかないといけないだろうなと。そうすると中途半端にやれないぞと思ってます。だから東京でしっかり固めて事業が収益化できたら次の地方に行きたいなと思ってます。
三木:意外とこれ都市型のサービスのような気がするから、いきなり日本じゃなくて例えばシンガポールとかあるいはニューヨークとかそういう展開もあるんじゃないかなと。
新谷:今は全く私が海外に疎いので、そういうところは色々海外に出て行って情報収集したり、今選択肢の中に全然入ってないので、検討したほうがいいかなとは思いますね。
●新谷様の考える「日本の○○の未来」に対する想い
三木:皆さんに最後にしている質問がございまして、「日本の○○の未来」についての想いがあれば。
新谷:私今自宅が静岡県で二重生活をしていて、平日は東京、休日は田舎。やっぱり田舎にいると東京って特殊な場所なんだろうなと。田舎に行くと本当に高齢化率がすごかったりとか色んな課題が噴出しているんですね。それを見た時に逆に私はポジティブな思いになって「これ本当世界の最先端だ、ここ」と。どの国もたぶんこういう状態が今後来るだろうと。そこに対してみんなが日本を注目している状態ができてるので、この中で持続可能な状態を作るっていうのがたぶん我々が今後やっていかなきゃいけないこと。そこにチャレンジするっていうことは世界最先端なので、めちゃくちゃおもしろいんじゃないかな。こういう状態はどこの国でも来るはずだから、我々が先駆者となってそういう状態をどういう風に打破していくかを考えていくっていうのは実はワクワクすることなんじゃないかなと。
三木:まさに鎌倉はそうなんですよ。めっちゃ高齢化してるんだけど、若い人も流入してきていて、カマコンっていう団体があったりとかしてITと宗教とお年寄りと若者がぐちゃぐちゃになってやってるっていう…
新谷:そういうところを肌で触れるために、例えば娘が入ってた保育園の保護者会の役員をやってみたりとか、地方の保育園の経営ってどういうことをやってるのかなみたいなのを話してみたりとか、あるいは私の知り合いがたまたま私の田舎にさてライトオフィスを出したので、そこにちょっと余計なおせっかいを入れるようになって、役場の人とか事業政策課の方と色々話をしながら、どうやったらこの地域は盛り上がっていくのか。
三木:地域貢献とかも興味があるんですね。
新谷:そうです。とにかく経営者の役に立ちたいという思いがあるので、これって地方に経営者が出ていくっていうことが、果たしてビジネス上メリットがあるのかないのか、そういうことも肌で感じたかったので、そういうところを首を突っ込んでたりとか。
三木:地方はかなり熱いイノベーターが集まってます。
新谷:そうです。徳島県の話とか、神山町でしたっけ?
三木:神山町とか、あとは宮崎、福井…Facebookに上げておられましたね。本川根のほうの何か…
新谷:そうです。あそこがまさに本川根に川根高校ってあるんですけども、私の父親がそこで教師をやってるんですよ。
宇都宮:静岡のど田舎の山奥なんですよ。
新谷:子供の頃行ったことがあって。ただ人口が今減っていて7千人ぐらいになってしまって、町の人口が減ってきて、高齢化率も40数%、仕事もそんな新しい仕事がないという状況の中で、そういう動きをされてる私の会員さんがいらっしゃったので、ちょっと何か力になりたいなと。
三木:意外ですね。そういうことにも関心があるっていうのは。
新谷:そうですね。そういう感覚をちゃんと持っとかないといけないだろうなと。経営者のコミュニティをやってるので自分が勉強し続けないといけないし、人と違う体験をしていくことが価値だと思うので、そういうことで色々やってるんだと思ってます。
三木:どうもありがとうございます。今日は非常に貴重なストーリーを色々聞かせていただきました。
新谷:ありがとうございます。
対談動画
新谷健司さん
経営参謀WEBSITE
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