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【受験生支援プロジェクト】未来の就活生のために私たちができること

こんにちは。
ZENKIGENの坂本と申します。
私は2019年12月にZENKIGENへジョインした後、現在は営業として、法人の皆様に当社サービス「harutaka」を提供させていただいております。

以下素敵なプロフィールページを作ってもらえたので、前職でやってきたことなど、もしご興味持っていただける方がいれば、合わせて読んでいただけると嬉しいです。

今日はこの場をお借りして、私がこの8ヶ月全力で取り組んできた「受験生支援プロジェクト」についてお話しようと思います。

受験生支援プロジェクトとは

という話をする前に、少しだけ当社の紹介をさせていただきます。

当社は、採用特化型WEB面接サービス「harutaka」を運営しており、大手企業を中心に現在400社を超える企業様に導入をいただいております。

当社のビジョンは
「テクノロジーを通じて人と企業が全機現できる社会の創出に貢献する」

『全機現(ゼンキゲン )』という言葉は、「人の持つ能力の全てを発揮する」という禅の言葉です。

採用のオンライン化を通じて、場所や時間を問わない面接や選考を可能にすることで求職者の皆様の可能性を最大化するべく、日々奮闘しています。

前置きが長くなりました・・・。

そんな当社が現在取り組んでいる「受験生支援プロジェクト」は、喫緊のCOVID-19感染拡大を受けて、発足いたしました。名の通り、当社サービス「harutaka」で入試面接をオンライン化し、受験生が安全を担保した形での試験実施を可能とするためのプロジェクトです。

プロジェクト発足の背景

きっかけは、去年の5月に見つけた以下の日経記事です。


その記事には、文科省から全国の大学へ「受験生の身の安全を考慮した上でICTなど活用した入試方法への変更を求める」といった内容が記載されていました。

その頃より、当社には大学からの問い合わせをちらほら頂いている状況でしたが、その頃はまだ事態の大きさに気付いておらず、一般企業様と同様の対応を行っておりました。
しかし、そこから数日と経たないうちに、多くの大学から連日問い合わせが入るようになったんです。

もちろん、お問い合わせを頂けること自体は、ビジネス的な観点だけで見るととても有難いお話です。一方、大学の皆様とお話をする中で、大学入試特有の検討項目や懸念点が多く上がりました。

課題の粒度は様々ですが、例えば以下のような項目です。

・受験生はスマホやPCを持っていない方も多い。デバイス準備はどうするの?
・公平性や公正性の担保はどうするの?
・口頭試問で出題された問題が流出するリスクを加味し、入試は当日中に全員終えることがマスト。通信トラブル等で面接が実施できなかった場合、どうやって対応するの?
・とにかくオンライン入試自体、初めてのことで何から手をつけて良いか分からない…
etc....

また当時、当社にインターンで参画をしてくれていた18歳の女の子に「周りの受験生の様子はどう?」とヒアリングしてみたところ、「LINE以外のビデオ通話ツールをあまり使ったことがなく、試験で実力を発揮し切れるかが不安…」という受験生のリアルな声が上がっておりました。

ここで気付いたんです。

「一般企業と同様の方法で利用していただいても、大学入試のオンライン化は実現しないのでは?」

こういった状況に際し、当社内でも「本当に大学からのご要望に応えることができるのか?リスクが大き過ぎるのでは?」という意見が各方面から上がりました。

当然の意見だと思います。当社はまだまだ従業員も少ないスタートアップの会社ですし、加えて、コロナ禍において既存の採用ビジネスだけでも手一杯。そんな状況で、解像度の低い新しい市場に進出するのは、ものすごく勇気のいる決断でした。

しかしながら、当時の私は諦めることができませんでした。

私も○年前は一人の受験生でした。母校には学校推薦型の入試で入学したので、遠方からはるばる志望する大学の入試面接を受けにいった当事者でもあります。

加えて、『全機現』というビジョンを掲げている(何ならそれを社名にもしちゃっている)会社が、この未曾有の事態において、人生の選択肢が狭まる危機にさらされている受験生に対し、何のアクションもしない。

こんなことがあって良いのか?・・・・いや、絶対に良いわけがない。

そんなことを思い、社長に直談判し(半ば強引にw)たった一人でスタートしたのが今回のプロジェクトになります。

(あの時を振り返ると、色々と心配してくれた社内のメンバーにも強く当たってしまったり、本当に迷惑をかけたなぁ…と。すみませんでした笑)

よくよく考えてみると、入試を迎えようとしている受験生の多くは、数年後に就職活動という新たなライフイベントへ臨むことになります。
そう考えると、現在の大学受験生は我々にとっての未来のエンドユーザーとなる可能性もあります。

将来的に再びお会いすることになるかもしれない<未来の就活生>に対して、我々が向き合うことは大いに意味がある、いやむしろZENKIGENだからこそやる意味がある、とさえ思いました。

一筋縄ではいかなかった大学入試のオンライン化

予想はしていましたが、本当に様々な壁にぶち当たりました。
今だから言えますが・・・本当に大変でした(笑)

何が大変かというと、まず私自身が大学入試の現状を全く把握していなかったんです。大学からのご要望に応える為には、まずは大学入試課の担当者様と同等の目線で語れなくてはお話になりません。

そこで、最初は入試課の担当者様に「企画を叩いてください!」ということでアポイントをいただき、ひたすらヒアリングするところから始まりました。(当時、当社から直接依頼できる大学がなく、日々お世話になっているパートナーさんに協力をいただき、複数大学をご紹介いただきました。本当に感謝しても仕切れません)

一般企業の受け入れノウハウも集約しながら、思いつく限りの懸念点と考えうる解決方法をスライドに落とし込み、大学と打ち合わせをさせていただく日々。(あの数週間だけは、大学の入試担当者様と同じくらい「入試」というシーンに本気で向き合っていた自信があります。)

※当時作成したスライドの一部

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何度か打ち合わせを重ねる中で、ようやく突破口が見えてきたので、大学との協業をさせていただく覚悟を決め、本格的にプロジェクトを進めていきました。

今思うことは、大学入試のオンライン化という課題に対して、事態を重く受け止め準備を進めておいて本当に良かったということです。
一般企業と同様の対応で受け入れてしまっていたら、受験生の大事なライフイベントを我々が台無しにしてしまうことも、十分にあり得ました。

入試担当者と共に創るスタンダード

その後、様々な大学とお話をさせていただく中で、「ZENKIGENさんに懸けてみますよ」とご決断いただく大学が増えていきました。

想いだけは一丁前、でも大学入試における実績もノウハウもゼロ。

こんな状況の当社に、大切なイベントを預けていただけた瞬間は、震えるくらい嬉しかったことを今でも覚えています。

それと同時に、受け入れてからがこのプロジェクトの本番ということも、思い知らされました。具体的な運用のお話になってくると、「あれも考えなきゃ、これも考えなきゃ」と次々に課題とぶち当たる日々。(2時間に1回くらい叫びたくなりました。笑)

一つ一つの課題に対して、各大学の入試担当者様と二人三脚で突破していきました。(時には「ここが分かりません!助けてください!」と頼らせてもらったりもして…)

そして、ふと気づいた時には、各大学からかき集めたノウハウが一つのマニュアルとして纏まる段階まで進んでいました。
以下は今回のプロジェクトを通して、当社が作成したドキュメントのほんの一部です。これらを一式お渡しすることで、短期間のオンライン入試立ち上げが可能となったのです。

まさに入試のオンライン化における、型(スタンダード)が出来上がった瞬間でした。

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そして・・・準備を重ね、ドキドキで迎えた入試当日。

結果、ほとんどの大学が大きなトラブルもなく入試は大成功したんです。

毎週、大学の皆様から「本日もトラブルなく入試終了しました!」とご連絡をいただく度に、ほっと一安心すると同時に涙が出るくらい嬉しかったです。

念入りな準備を重ね、入試当日100%のライブ完了率を実現した国際教養大学様へインタビューに行ってまいりましたので、よろしければこちらも是非合わせてご覧ください。

オンライン面接は、大学の未来を変えるかもしれない

素人が大学の未来を語るなー!というツッコミが聞こえてきそうですが(笑)

本プロジェクトを通じて、大学入試のことを本気で考え抜いたからこそ見えてきたことが多くあるので、僭越ながら少しだけ語らせてください。

入試のオンライン化では、まだまだ公正性の観点等多く課題は残ります。
しかしながら、オンラインでしか得られないメリットもたくさんあると考えています。

メリットその1 受験生の移動費/時間の大幅削減

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大学の入試面接って大体が15〜20分・・。
その一瞬のために、遠方から移動費や時間をかけて大学に行くことって本当に必要なんでしょうか?(と、勝手なことを申してすみません)
もちろん大学に実際に訪問することでそこに通う方々の雰囲気や、周辺の環境の確認、素敵なキャンパスを見てモチベーションを上げて…と対面には対面の良さがあると思っています。

ただ、自宅から受験が可能になれば、受験生の移動費や時間が浮く為、その浮いたコストで、例えば他の大学の入試にチャレンジしてみたり、追加で教材を購入するお金に充てることもできるかもしれません。

それは結果的に、受験生のキャリアの選択肢を最大化することへの貢献になると思っています。

そしてこれは、決して受験生だけのメリットではないと思います。

オンライン化が進み、受験生一人当たりの大学受験数が増える可能性があるということは、各大学もそれだけ学生獲得のチャンスが増えるということ。年々激化する大学間の学生獲得競争も、少しばかり緩和の方向に進むのではないでしょうか。

メリットその2 ブラックボックス化していた面接が可視化できる

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従来であれば、面接は当然リアルで実施され、受験生が語った志望動機や専攻したい分野は面接官以外知ることはありませんでした。(もちろん評価シートという形で、追って面接官から入試課に伝達されていますが、それもほんの一部の情報になってしまうケースがほとんどです)

それがオンライン面接になると、全ての面接データを録画という形で残すことができるのです。つまり、録画を通じて面接官以外の入試課や学生募集課の方々が、後から面接の内容を閲覧することが可能となります。

ここからは少し未来の話かもしれませんが、このデータを蓄積すれば新しいチャレンジができると思っています。

例えば各大学と情報交換をする中で、年々在学生の退学率が上がってきているというお話を聞きました。多くの学生が「経済的理由」で退学を余儀なくされるそうですが、中には「成績不振」や「専攻分野のミスマッチ」を感じている学生もいるそうです。

そのため、在学生のケアに一層力を入れている大学も多いわけですが、
そういったシーンで入試当初の録画データを活用し、ゼミの教員等にも共有をすることができれば、その方に合わせた早期フォローが可能となるかもしれません。

また当社では現在、録画データから人の印象値を可視化するAI技術の研究にも取り組んでいます。例えば受験生の録画データをAIが解析し、特徴をラベリングすることができるようになれば、当該年度の受験者データと入学を決めてくれた在学生データを比較して、その大学にマッチする受験生の傾向値を導けるかもしれません。

そういったことが可能になれば、学生を募集する際によりデータドリブンなマーケティング施策が打てるでしょうし、在宅中の学習カリキュラムも学生に合わせたOne to Oneな設計が可能となるかもしれません。

少し長くなりましたが、受験生にとって安全を担保した形での面接実施はもちろんのこと、あらゆることがデジタル化した今、受験生にとってのキャンパスライフがより輝かしいものとなるよう、できることはまだまだあるのではないかと思います。

最後に

受験生支援プロジェクト第二期、始動いたします!
2021年年明け早々、首都圏を中心に緊急事態宣言が再び発令されました。

この状況に際し、当社では2022年度入試においても大学の受入枠を準備しharutakaの提供を実施していきたいと考えております。

今年はこのプロジェクトに共感し、手伝ってくれる仲間がたくさん増えました!!メンバー一同、入試の実現に向け尽力してまいります。

この記事がより多くの大学関係者様に届き、一人でも多くの受験生が安全を担保した形で受験を実施できますよう、心から願っております。

最後まで読んでいただき、本当にありがとうございました。


〜WEB面接サービス「harutaka」について〜

■harutakaサービスサイト
https://harutaka.jp/

■問い合わせはこちら
https://harutaka.jp/inquiry


〜大学関連情報〜

■大学入試オンライン化お役立ち資料ダウンロード
https://harutaka.jp/contact-onlineexamination

■プレスリリース:
Z E N K I G E N 大学入試のオンライン化支援のためWEB面接サービス「harutaka」の初期費用無償化プラン提供開始

受験生の選択肢を狭めないために 入試のオンライン化を支援WEB面接サービス「harutaka」 大学入試面接での導入を加速

■国際教養大学様導入事例
https://harutaka.jp/case/11729




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