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読書感想文「お金2.0 新しい経済のルールと生き方」

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お金の「優秀さ」と「危険性」について考えることができる。
そして、「危険性」からの脱却を促してくれる。

1-1.お金の最大の長所は「目的の集中」にあり、お金の最大の短所は「目的の集中」にある
これ名言になりそう。

1-2.お金の役割「保存」「尺度」「交換」
よく言われるお金の役割はこれだ。本書でも紹介されている。
初めて、この言語化された考え方を知ったとき、とても腹落ち感があり、強い衝撃があったのを覚えている。
超優れた"ツール"であるってこと。

1-3.お金の最大の長所は「目的の集中」
「尺度」としての役割により、人それぞれの価値観や、なんとなくになっていた価値観を、明確にして、共通化することができた。物々交換していた時は、同じモノとモノの交換でも、その人たちの組合せごとで交換の量は大きく変わっていたと推測する。
「保存」ができると、時間的な制約がなくなるということだろう。過去、未来の誰かと価値を共有することができる。
そして「交換」の役割により、持っているものや文化が違う人、もしくは、過去・未来の人、そんなすべての人たちの「交換」の中心になることができた。
これにより『お金』を中心に物事を考えることができるようになった。表現するならば「目的の集中」である。いろんな目的を達成するために、いろんなものが必要であるが、まずは「お金」に集中するだけで良くなった。最強の効率化ツールであるわけだ。

1-4.お金の最大の短所は「目的の集中」
資本主義ってものが、お金主義、お金中心って、意味に近しいとすれば、これは間違っている。本書でも書かれていたが、手段の目的化がされてしまっている。お金が優秀すぎて、陥ってしまっている事象なんだろう。
本書では、これからは「資本主義」ではなく「価値主義」となっていくと言っているが、ただのツールである「お金」に価値の保存という役割がある以上、「価値主義」という考えは「資本主義」と変わらない気がする。
「目的主義」という表現が適していると思う。そこから交換をしない、そこで消化をする「目的」。これを中心に考える「目的主義」。
目的を与えること、目的を得ること。これを人生・物事の中心に考える方である。本書で紹介されたザッカーバーグのスピーチに通じる考え方になろう。

1-5.お金は「最大公約数」、目的は「素数」
名言ふうのが思いついた。

2-1.経済とは「価値の受渡し」。ただの現象の名前。
話はかわって、本書では経済は「創るもの」と表現されていたが、少し違和感を感じる。
情報の受渡しを、"コミュニケーション"という言葉で表現するのと同じようなレベルで、価値の受渡しを"経済"という言葉で表現しているだけと思う。いろんな種類、規模があるが、至る所にあるものである。
そう考えると、経済というものを「創るもの」と捉えるのは、ちょっと飛躍しすぎかな。と。

2-2.迷惑系YouTuber=フォロワーを稼ぐ「詐欺師」
お金では測れない新しい価値として、SNSのいいね!やフォロワーがあるとのこと。仮に、これをお金と並列に並べて語るとしても、あくまでツールであり、それが目的になってしまっては、手段の目的化である。
最近目にする迷惑系のYouTuberや攻撃的な発言で注目を集める人は、人を騙してお金を得る「詐欺師」と一緒に思える。

2-3.良い経済とは「価値の受渡し」により全体でより大きい価値を生み出す
「価値の受渡し」が経済であれば、良い経済とは、「価値の受渡し」により、より良い価値を生み出すことであろう。
誰かに渡された価値に、「付加価値」をつけて、また別の人に渡す。「価値の受渡し」が行われている世界において必要とされている「付加価値」をつけることで、全体としての価値が向上する。

2-4.「フラット」に物事を見る
「付加価値」をつけるには、正しく世界を捉え、物事の「価値」を把握する必要があるだろう。自分としては、新しい物事も受け入れているつもりであったが、本書の中で「新しいものを既存の知識にあてはめて理解しようとする」「35歳以降に発明されたテクノロジーは自然に反するものと感じてしまう」というメッセージがあり、まだまだバイアスがかかったまま、新しい物事を見ている気がした。

3-1.結論「スキルを磨いて社会に貢献する」
純粋にこれを思う。そこそこ裕福な生活ができている?からかもしれないけど、もうお金は必要ないし。
お金やフォロワーを獲得するのも悪くはないし、むしろ、とても良いことと思うが、獲得したそのツールを使って、より社会に対して「付加価値」をつけれるようになりたいものだ。
正直、まだ「自分の目的」は見つかっていないが、社会の役に立てそうなスキルはある。それを磨いて、社会に貢献しながら、「自分の目的」を探す。

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