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2023.7~8月東北旅行-4日目
2日目、3日目はこちら
不忘閣
やっぱりキャンプから4日目位に旅館に泊まれるのいいよねって思う。
この後長いキャンプ生活が始まって、青森に入ってからはすごい酷暑でおまけにアブとブヨとの戦いになっていくので、この時は嵐の前の静けさというか、つかの間のオアシスというか、まあ、この時はこの後の状況がわかるはずもないのだけど。。。
湯元 不忘閣のある青根温泉は、前日までキャンプしていた坊平野営場から県道12号を宮城側に下ってR457を左折、前が見えないほどの土砂降りの中から古い建物がぼおっと浮かんだ。
夢にまで見た相方がどうしても泊まりたいと願った宿。「日本秘湯を守る会」の会員宿である。
代々の伊達の殿様が浴した同じ湯に浸かれるという贅沢は、今の時代に生まれ働いてきたご褒美。
フロントで受付後、女将に部屋まで案内される。相方が膝が悪いので1階の部屋に配慮していただいた。
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すでに歴史の只中にいる感覚になってくる。
おいしい料理を食べ、すばらしいお湯に浸かる、それ以上に歴史的風格のある宿に泊まるということが、とてつもない意味があると感じる。
大湯金泉堂、蔵湯浴司、亥之輔の湯は貸し切り。
御殿湯(男女別)には唯一洗い場があるので、まず御殿湯で体を洗う。
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次は空いていた亥之輔の湯へ
ここは自分で鍵を掛け、にじり口の様な入口からかがんで入る。
狭さの中に一定の様式のある、まるで茶室のような空間。
少しだけ屋外を感じられるこじんまりとした湯舟。どのお風呂にも感じられるのだけど、光と影。陰と陽。静寂と湯音。
谷崎潤一郎の陰翳礼讃の世界というか、日本人が長い間培ってきた美意識をここでは思い出させてくれる。
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続いて大湯金泉堂へ
札を置いて入る形式で、数段の階段を下った所に、脱衣かごと湯舟が一体となった広い空間が現れる。元々は青根温泉の共同浴場だったものが、老朽化でじゃっぽの湯として別の場所に建築された。
再建にあたっては元々の建築様式を踏襲したようで、木の柱に土の壁、石組みだけで作った湯舟とここはタイムスリップ空間。人が沈むとそのボッチ感と湯舟の広さが益々際立つ。
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最後は蔵湯浴司へ
石畳を歩く所から舞台はもう始まっている。
すぐに軒を連ねた大きななまこ壁の蔵が続き、一番奥に蔵湯はある。
なんと贅沢な造りでしょう。広い蔵の中にポツンと檜の湯舟、その木の香がすばらしい。ここを一人で使うお姫様気分を想像してほしい。
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今回は木曜日の宿泊だったので、さして待つこともなくそれぞれのお風呂を独泉でいただくことができた。お湯はやさしい単純泉で熱くもなく温くもなく自然に肌になじむ良泉だった。
風呂上りにはお休み処で冷水やコーヒー、冷酒。。。え、冷酒!!!
などを頂くことができます。
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館内も各所に趣があってとてもいい。どこを切り取っても絵になります。
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食事は品数が多くてお腹いっぱい。美味しかったです。
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朝食、夕食もだけど、ひとめぼれが優しい味で美味しい。
地のお米は旅先の楽しみで美味しいお米にあたるとそれだけで幸せ!
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翌朝9時から、青根御殿(トップ画像)のツアーです。
今の青根御殿は桃山様式そのままに昭和7年に再建されたもの。
伊達家ゆかりの文化財が展示されている。著名な昭和の作家たちもここに泊まったようで、山本周五郎の「もみの木は残った」はあまりにも有名。
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中身の濃い宿で、いろいろと楽しめた。
7月20日(木) 雨
つづく
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