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誰も教えてくれない! 「税理士」のしごとの話

「税経センター」は税理士事務所を母体とした柏の総合事務所です!この説明を聞くと、税金に関わる仕事をしているというイメージは湧くけれど、具体的にどんな仕事をしているかわからない、という方も多いかも。

そこで今回より、税経センターの仕事をより深く理解してもらうため、新企画「誰も教えてくれない! 〇〇のしごとの話」をスタートすることになりました。

税経センターの業務をひとつずつ、わかりやすく紹介していきます。記念すべき第一弾で紹介するのは『税理士』のお仕事についてです。

今回は、税経センター・つくばオフィスの岡田税理士に詳しく教えてもらいました!

税理士という職業に興味がある方、税経センターがどんなところか知りたい!という方の参考になれば幸いです。

そもそも「税理士」はどんな仕事?

ーー 岡田税理士、本日はよろしくお願いします!今回は学生の方に、さまざまな視点からわかりやすく税理士という仕事についてお伝えしていければと思います。

こちらこそよろしくお願いします!

ーー さっそくですが、「税理士」は具体的にどんな仕事をしているのか教えてください。

はい、税理士は大きく分けて次の3つの仕事を行っています。

税経センター記事 画像5枚 (1)

ーー それぞれどのような業務を行うのでしょうか?

まずこの3つの業務は、税理士の国家資格を取得していないとできない独占業務と呼ばれています。

税務代理は、個人事業主や企業に代わって決算報告や確定申告など、税務署に税金の申告を行う業務です。もし、税務署の決定に不服がある場合は、僕たちが代わりに申し立ての申請を行う場合もあります。

税務書類の作成は、確定申告書や相続税申告書などの、税務署に提出する書類をクライアントに代わって行う業務です。一つ目の税務代理とセットで行うことが大半ですね。

そして、税金に関する疑問や不安について、アドバイスをする税務相談も僕たちの仕事です。

ーー「税金」全般の申請対応やアドバイスを行うのが、税理士の主な仕事なんですね。ちなみに「公認会計士」という職業もありますが、税理士とは何が違うのでしょうか?

どちらもお金にまつわる仕事ですが、顧客や仕事内容が大きく異なります。

見出し①:税理士と公認会計士の違い

公認会計士の顧客は、主に上場企業。企業の財務諸表などが記された「有価証券報告書」など、決算書の内容に不備がないかを第3者の視点から確かめるのが主な仕事です。

対して税理士の顧客は、個人事業主や企業がメイン。税金を正しく納められるように、調整・アドバイスをしつつ、脱税にならないようにサポートする役目を担っています。

ーー 同じお金にまつわる仕事でも、顧客や仕事内容が大きくことなるんですね。ちなみに岡田税理士は、どのような方に税理士という仕事が向いていると思いますか?

一概に「こんな人が税理士に向いている!」という答えはありませんが、税理士としての知識を活かしつつ、自分の強みを掛け合わせられる人が向いているかと思います。

税理士の仕事は、相談や資料の作成代行など多岐にわたるからこそ、さまざまなタイプの人が活躍できる場所があります。

たとえば、法人をメインに担当する場合は「クライアントが何に困っているのか?」を会話の中から引き出して、悩みを察してあげる力が求められます。

また中には、過去にシステムエンジニアとして働いていた経験を活かして、会計や給与などのクラウドシステムの構築に特化することも可能です。

知識を身につけたうえで、自分の得意なことや経験を掛け合わせていけば、自分らしいスタイルで税理士として活動していけると思います。

税理士になる方法は?試験内容について

ーー ここからは、税理士になる方法について教えてください。税理士になるためには、どのような資格が必要になるのでしょうか?

基本的に、国家試験に合格すると税理士として働く資格を取得できます。試験は毎年8月に行われます。国家試験では、指定された試験科目5科目に合格することが条件です。

見出し②:税理士試験科目

※参考:日本税理士会連合会

ーー 科目名だけ見ると、どの科目も難しそうで合格までの道のりはかなり大変なのだなと感じました。いま税理士として活躍している人は、みなさん試験に合格されているんですね。

実は、税理士になる方法は、国家試験に合格する以外にもいくつかあります。

指定の資格を取得している、学位を取得しているなどの条件を満たすと試験が免除されるんです。

見出し②:試験科目免除要件

※参考:日本税理士会連合会

弁護士もしくは公認会計士の国家資格を取得している場合は、全科目免除。

また、大学で会計学など指定の学位を取得している場合や所定の税務関係の仕事についていた場合は、一部の科目が免除されます。

ーー 税理士になる方法は、多数あるんですね。
では、実際に受験して税理士を目指す場合、合格するためのコツがありましたらぜひ教えてください!

何よりもモチベーションの維持が大切だと僕は思います。

個人差はありますが、税理士試験は合格するまでに長いと10年以上、働かずに税理士試験のためだけに時間を割いたとしても、合格までに2年から3年を要する場合がほとんど。高校受験や大学受験より、長期間に渡って勉強することになります。

そのため、なぜ自分は税理士を目指すのか?という理由をはっきりさせておくことをおすすめします。理由が明確なら、つらいときも頑張る原動力になりますからね。

また、自分が集中して勉強できる時間帯や場所を見つけておくことも大切です。

僕の場合は、社会人として働きながら税理士試験の勉強をしていたので、出社前に1~2時間勉強するように心掛けていました。また、飽きずに勉強を続けるために、カフェやファミレスなど場所を変えていました。

集中できる時間帯や場所は人それぞれです。これから試験勉強に励む方は、ぜひ自分にとってベストな時間帯や場所を見つけて頑張ってほしいですね。

税理士の1年間はどんな流れ?忙しい時期は冬と春?

ーー ここからは、税理士の仕事の流れについて教えてください。1年の中でどの時期が忙しいのでしょうか?

個人事業主と法人どちらをメインに担当するかで流れは少し異なりますが、税経センター全体としては、基本的に1月から5月が繁忙期と呼ばれています。

見出し③税理士の年間スケジュール

顧客が個人事業主の場合は、確定申告期間である1月から3月が特に忙しいです。

また日本の多くの企業は3月決算。決算月から2カ月後の5月までに法人税の申告を終わらせる必要があるので、法人担当の場合は3月から5月に業務が集中しやすいです。

そのため税経センター全体としては、1月から5月まで慌ただしい日々が続きます。


ーー 逆に6月~11月頃は閑散期でしょうか?

そうですね。6月~11月頃は閑散期で、比較的落ち着ています。

ただ、8月に行われる税理士試験を受験する場合は、繁忙期が過ぎたら試験までラストスパートをかけて勉強する必要があります。そのため、試験が終わるまでは気が抜けないですね。

一般の方からの税理士に関する質問にお答えします

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ーここでは、一般の方から寄せられた税理士に関する質問させてください。さっそく1つ目の質問です。「税理士はお金を扱う仕事なので、固くて真面目な方が多そうなイメージがあります。実際はどのような方が多いのでしょうか?」と質問をいただきました。

税理士がみんな固くて真面目なタイプの人だとは思いません(笑) 税経センターでは、真面目な人もいれば、明るいムードメーカータイプの人もいます。

僕たちの仕事は「正しく税金を納めるサポート」をすることが仕事なので、必要に応じてこれはいけません!と伝えなければならない場面もあります。

そういった時に物事をはっきり伝えなければいけない部分が、固くて真面目人が多いイメージにつながっているのかもしれませんね。


ーー もう一つ質問です。一般の方から「上下関係が厳しそう」という声が多数ありましたが、いかがでしょうか?

これも正直、事務所ごとにカラーがあるので、一概にどの税理士事務所も上下関係が厳しいというわけではないかなと思います。

けれども、僕が勤務する税経センターは、上司と部下がプライベートの話も結構します。

お互いの雰囲気を知れるように、定期的にランチミーティングを行い、ご飯を取りながらコミュニケーションを取って、親交を深める場を設けていますよ。

ーー 以前、税経センターの若手社員である久野さんにお話を伺った際も、困ったときは上司に相談出来る環境と仰っていました!

若手社員からそういった声が上がるのは、とても嬉しいです。プライベートなどのお話を通して、お互いの人柄を知れているからこそ、いざという時に相談できる関係が築けているのだと思います。

「税理士」という仕事に興味がある方へ

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ーー 最後に「税理士」という仕事に興味を持っている学生へメッセージをいただければと思います。岡田税理士にとって、あらためて「税理士」という仕事はどんな部分が魅力だと感じていますか?

少し照れくさいですが僕自身は、税理士という仕事は人生の可能性を広げてくれる職業だと思います。


ーー よろしければ、具体的にどんな部分が可能性を広げてくれると感じているか教えていただけませんか。

例えば、税理士は資格を取得することで、私生活ではなかなかお話ができない企業や個人事業主の方など幅広い方と一緒に仕事ができます。

また、世の中のお金の動きがわかるようになるので、自分の知見を広げやすいです。

そして、経営者の方と密接に関わるので、自分の中でさまざまな経営手法が蓄積されます。そのため、いまは興味がなくても将来「起業したい」と思った時に税理士として働いた知識や経験は自分の糧になります。

資格取得までの道のりは困難ですが、人生の可能性や選択肢を広げてくれる職業だと思うので、興味がある方はぜひ頑張ってほしいです。応援しております。

ーー 岡田税理士、本日は詳しく教えてくださりありがとうございました!


【広報部編集後記】

岡田税理士による「税理士」の仕事の紹介はいかがでしたか?
税理士という仕事は、税に関する知識を活かしつつ書類作成をしたり、自分の専門分野と掛け合わせてサポートしたりするなど幅広い業務に携われる仕事です。
またお金に関する知識も身に付くので、自分の知見を広げられる、世の中の流れがよくわかるようになるなどのメリットもあります。
この記事を通して、ここまで読んでくださった方が少しでも「税理士」についての知識を深められた!と思っていただけたら嬉しいです。

次回はどんな職業を深堀していくのか! ぜひお楽しみに!

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