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「私なんて、会社のぶら下がりだからさ」という、誰かの言葉。

いよいよ辞令発表があり、私が現在の勤務先から去ることが公に。

この度、無事に今の勤め先を退職し、新たな場所で働くことになった。
タイミング的に定年退職者も多く、大量の辞令リストの中に埋もれた私の名前。それでも、過去に共に働いた人から「どうしたの!?何があったの!?」という驚きの声や、「あなたのことだから色々考えてのことだよね。心配してないから、頑張って!」という応援の声。あれ、そんなふうに私のこと思ってくれてたの・・?という人たちからも、「飲みにいこう、連絡先教えて!」と言ってもらえたり。改めて私は周囲に支えられて生きてきたもんだなぁと感謝の気持ち、そしていよいよ私はこの人たちから離れるんだなといった寂しさみたいなものが、沸々と込み上げてきた。

ただ、その中で気になることがあった。

「私なんてぶら下がりだからさ〜。その行動力すごいと思う!」

といった、女性社員の声のそれなりの多さ。
みんな優秀で頑張っているはずなのに、どうして「ぶら下がり」なんて言葉が出てしまうんだろう・・?とモヤモヤしてしまった。
彼女たちの共通点といえば・・・下記くらい。
(ただし、これはあくまで私の目に見えている周囲において言える単なる事実を並べているだけであり、それ以上の何物でもないことをご理解いただきたい)

  • 既婚、子持ち

  • 30代

彼女たちは、立派に家族を養い、職務を全うしている。なのに自分のことを「ぶら下がり」と言わせてしまう要因って一体なんなのだろう?
パッと思いつく私の仮説は下記だ。

  • 頑張っているのに数字に現れないから、自分に矢印を向けて「私なんてこんなもんだ」と思い込んでしまっている。本当は、会社の戦略不足やプロダクトの弱さが要因かもしれないのに。

  • 仕事を単にライスワークと割り切っているだけなのに、それに対して何か後ろめたさを感じている。

  • 会社の制度が整い過ぎていて、尚且つ給料が評価にきちんと紐づいていないため、頑張っても頑張らなくても得られるものが変わらないから、モチベーションを失ったというか、高いレベルで持つ必要性がなくなった。だったら制度だけめっちゃ使い倒してしまえばいい、みたいな。

そもそも、彼女たちの言葉が本心かどうかは彼女たちにしかわからないという前提はある。が、彼女たちにそういった言葉を吐き出させてしまう会社は、このことについてどう捉えるべきなのだろう?
私が経営者であれば、極めて重要で緊急度の高い問題と捉え、対策を考えなきゃと思う。さもなくば、そういったどちらかというとネガティブな傾向は会社の文化として定着し、最終的には顧客への価値提供のレベルがどんどん下がっていってしまう恐れを孕んでいると思うから。

自分はどうなのか?そして今後どうするべきか?

私は少なくとも自分をぶら下がりとは表現するつもりがない。そりゃ、優秀ではないさ。でも、自らを起点にたくさんの変化を起こしてきたつもりだし。何より、「会社からの評価」が全てではなく、「自分を評価するのは自分」でもあるわけだし。だから、上記の仮説にはあまり自分は当てはまらないのである。

次の会社でも、私は自分をぶら下がりと表現することはないだろう。
また、次の会社からそう評価されないようにしなければならないと、自分個人としては思うのである。

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