Zazaza

やさぐれ女の、気ままな徒然草。

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やさぐれ女の、気ままな徒然草。

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懺悔の夜、或いはただの嘘吐き

真夏の真昼の海を散々眺めた後で見る夜の海の漆黒は、本当にただただ黒く、暗い。波の音は日中のそれと同じはずなのに、全くの別の顔をしてこちらを見返してくる。満月と満点の星空でも広がっていればまだ安心感があるが、この日に限っては台風前ということもあり、雲が多く朧な半月が見え隠れする程度の弱い光だけが、墨汁のようなさざ波をうっすらと照らすのみで、不穏以外の何物も感じられない。私は、過去観た映画「アングスト」のジャケットを思い出し、少しだけ震えた。 ホテルの部屋の大きな窓辺のチェアに

    • 恋文

      初めて、他人が書いた文章に恋をしました。経験したことのない感覚に、今も戸惑いを隠せない状況が続いています。 人間としてのあなたの見た目に、興味は微塵もありません。性格も正直よく知りません。 認識できているのは、あなたがそうとうに変態的に頭脳が優れていること、そうとうに変態的な学歴・経歴をお持ちということ、そうとうに変態的な多趣味でいらっしゃること。 それらに対し、多少の憧憬の念はございましても、恋に落ちるほどのものでは、ずばりありません。どちらかといえば劣等感の方が強く、敬

      • 贅沢ビュッフェと女友達

        数年ぶりに高校の同級生と会うことになった。場所は某高級ホテル、時は平日のランチビュッフェ。当日はあいにくの雨だった。 皆都内にいて仲が良いのに、何故数年ぶりなのかというと、概ねのところは自分のせいで。 私以外の2人は家庭持ち(子供あり)で、当時子供も小さかったためいつも子供同伴だった。心が侘しかった私は、愛する友人の子供は可愛いが長時間子供らの相手するのは辛く、「ここで時間を消費して私に何かメリットあるんか?話したいことも話しづらいし」と思ってしまうことが度々あった。結果

      懺悔の夜、或いはただの嘘吐き