【#コロナに負けるな千葉ロッテ】ファンの夢を乗せてカモメは飛ぶ
子供の頃からプロ野球が好きで、TVだけでなくラジオも常に聴いていた。
いつも巨人戦ばかりだったけど。ジャイアンツと戦うチーム側を応援していた。
僕は当時から、あまのじゃくで主役よりも人に注目されない側を応援する。
自分を重ねて、チームに重ねて応援していた。
中学校に進学して日陰組を相変わらず続けていた私は、同じような雰囲気な友達と仲良くなって強者より相変わらず弱者側を応援していた。
そんな日陰組の1人がある時に言った。
「川崎から千葉に移転したチームがあるんだけど、凄く弱いんだ。
凄く弱いチームだから、マジで球場はガラガラ。球団も貧乏で弱いけど。
だけど、それが今の僕たちみたいじゃない。応援しに行こうよ。」
その球団の名前を聞いたら「千葉ロッテマリーンズ」というチームだった。
プロ野球の珍プレー好プレーで、みのもんたさんがアララとかアチャーとか言いながら
珍プレーを紹介するあのチームだった。
その球団は、本当に弱くてダサいチームだった。
まずチームカラーがピンク。
思春期の中学生男子がグッズとして身に着けにくい船のデザインとカラーである。
だけど、僕にはそれが良かった。
弱いチームで応援する子供がほとんどいなかったので
ファンサービスが奇跡的にすごかった。
年間でのキッズパスポートが3000円で販売されていて
ホームゲームの外野自由席は無料で見れたし、
アウェーのゲームでも500円を払えば外野席でみることができた。
パリーグは人気のある西武ライオンズ以外はガラガラで同じ関東チームの
日本ハムとの試合なんて、無料の入場チケットが本屋さんとかに普通に置いてあった。
しかも年間のキッズパスポートに申し込みをするとユニフォームやメガホンなどの
応援グッズも無料でもらえた。至れり尽くせりである。
負けてしまうのがあたりまえのチームだったので、
試合を見に行って勝つことがとても嬉しかった。
中学校では在籍は「卓球部」だったのだが
ほとんど帰宅部で、「千葉ロッテマリーンズ部」だった。
僕が応援したはじめての年とその次の年ぐらいまでは
チームカラーがピンクで、本当にガラガラなチームだったので
外野席に子供がいる事が珍しく、色々な人や選手とかにも話しかけて貰えてうれしかった。
僕たちは出待ちをしたり、試合前にウォーミングアップする場所や球場入りする前の通用口などで選手に声をかけ続けて、プロ野球カードやユニフォームなどに選手からサインをもらうことを競いはじめた。
選手と近い人にも仲良くなってプロ野球への見方や考え方が変わってきた。
試合後にいつも最後まで素振りや特打ちをする選手。
ヘビースモーカーだった選手がタバコを辞めた話。
(※たしかに話しかけた時にタバコ臭くなかった)
バリバリのメジャーリーガーを連れてメジャーリーグの監督がやってきて
よりチーム全体の雰囲気が変わっていった。
チームがAクラスになって球場に人が多くなってきた頃
高校生になった私は大人料金になった事もあって
だんだんと球場に足を運ぶ回数が減っていってしまった。
それでもやっぱりロッテが好きなのは変わらない。
そして1998年にロッテは引き分けを挟んで、プロ野球史上最長の18連敗をした。
皮肉にもプロ野球史上最長のこの連敗をしてから球場により人が増えた気がする。
突然のクイズだけど、セリーグ、パリーグの全12球団の中で(前身球団も含めて)
年間成績(勝率シーズン1位)が一番古い記録になってしまっているチームはどこであろうか。
答えは「千葉ロッテマリーンズ」である。
1974年のロッテオリオンズ時代の年間成績での『勝率シーズン1位』が最後である。
2005年と2010年の日本一はプレーオフを勝ち上がってのもので
『勝率シーズン1位』だったわけではない。
千葉ロッテマリーンズを応援するファンにとって『勝率シーズン1位』での優勝は悲願でもあるかと思う。
2020年の千葉ロッテマリーンズは相変わらずのチーム事情だ。
カネで優勝は買えない…年俸調査が映し出す悲しき現実 『平均年俸MAXシーズン』に優勝できたのは過去1例だけ
中日スポーツさんのこの記事によれば『12球団で平均年俸は最下位の12位』
1位のソフトバンクが「7131万円」
12位のロッテは「3035万円」
そしてこの2チームが今、パリーグでは優勝争いをしている。
お金がかけられないチーム事情だから知恵を絞って
「勝つためのチーム作り」を行ってきた。
2020年10月6日午後11時現在
全12球団でのロッテは「打率最下位タイの12位」
得点と失点の差「得失点差は-6」
本塁打は74本で「パリーグ5位(全12球団中では10位)」
それでも勝利数と敗戦数の差の貯金が「11」もあって
パリーグ2位の好成績である。個別データから考えると本当に凄いことである。
しかも2020年の今シーズンはビックリするほど
試練続きのシーズンだ。
開幕時の1番打者 福田選手がデッドボールによる怪我で途中離脱となった。
開幕時の3番打者 荻野選手が試合中の怪我で途中離脱となり
開幕時の4番打者 レアード選手が怪我で治療の為に帰国をしてしまい
開幕時の8番打者で重要な正捕手の田村選手もデッドボールによる怪我で途中離脱した。
開幕時のレギュラーのうち4人が怪我でシーズンを離れた。
投手においても「勝利の方程式」で活躍していた
広島カープでも活躍した「ジャクソン投手」が逮捕をされる前日に途中退団。(後に不起訴となりました。)
楽天イーグルスで活躍した「ハーマン投手」も手の怪我で離脱をしてしまう。
それでも、2軍から若き才能溢れる4番打者の「安田選手」がシーズン途中から4番を任されて
荻野選手の広い守備範囲と走力は2軍から「和田選手」が昇格して穴を埋める活躍をした。
「勝利の方程式」では「ジャクソン」や「ハーマン」の代わりに
ロッテ一筋で頑張り続けた「唐川選手」が先発から中継ぎにまわり
またトレードで巨人から「澤村投手」を獲得して活躍してくれている。
誰かが倒れても、誰かが代わりに立ち上がる。
まさにヒーロー漫画のそれではないか。
12球団で一番の選手の平均年俸が低いチームが様々なトラブルに巻き込まれても
あきらめずに悲願の『勝率シーズン1位』に向けて頑張っている。
2020年10月6日 チームに激震が走った。
ここまで5勝をあげた重要な先発投手の岩下投手が新型コロナに感染してしまう。
岩下投手の感染を受けてチームスタッフと1軍2軍の全選手に検査を行ったところ
1軍の登録選手25名のうち、新型コロナウイルスに陽性反応を示したのは荻野外野手、角中外野手、清田外野手、菅野外野手、鳥谷内野手、藤岡内野手、三木内野手の7人。
更に保健所の指導などにより岩下投手の濃厚接触者として、小野投手、東妻投手、山本投手、和田外野手の4選手が判定されて岩下投手を含めて合計12人がチームを離れることになった。
それでもSNSには、あたたかいチームへの声援に溢れた。
【 #コロナに負けるな千葉ロッテ 】はツイッターのトレンド1位にもなった。
プロ野球を愛する全ての人が、ロッテへの声援を投稿してくれている。
誰もが病気に望んでなる人はいない。
誰もがプロ野球選手であれば結果を出したくて
誰もがプロ野球選手であれば活躍をしたくて
前を向いて勝利を目指して頑張っている。
「頑張れ!」
本当に頑張っている人には暴力的な一言でもある。
「神様は乗り越えられない試練は与えない」
こんな一言も、それが本当ならば神様も暴力的だなと思うことがある。
だから、僕は心の中で
今、この状況を2020年の今の自分と重ね合わせて。
様々なことを受け入れるしかなくて。
でもそんな時に応援してくれる人はきっといて。
悲願を夢を望んで一緒になって応援してくれる人はきっといて。
誰かのために。そしてそれがまわりまわって自分のために。
プロ野球の全ての選手にリスペクトとありがとうを。
僕は日々の千葉ロッテマリーンズの試合に本当に励まされています。
ありがとう。本当にありがとう。
ファンの夢を乗せてカモメは飛ぶ。
悲願を乗せてカモメは飛ぶ。
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