恩の感度を高めたい

つくづく自分は恩知らずだなぁと反省させられる。

いや、何がという具体的な案件があるわけではないのだけど、

恩に敏感で人間的に素晴らしい人に触れると、すごいなぁ、こういう人になりたいなぁと思う。

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「恩」とは「因を知る心」という意味で

今自分がこのように存在している原因は何か?

それを知る心が「恩」といわれる。

今の自分という結果を生み出している原因をたどっていくと、

30代の自分を支えてくれている友人や知人がいて、

20代を支えてくれた友人や知人がいて、

子どもの頃支えてくれた友人や知人がいて、

常に支えてくれている家族や親戚がいて、

もっとさかのぼれば、自分を産んでくれた両親がいて、その両親を産んでくれた先祖の人たちがいて、

地球でいえば、今自分が生きることができている自然環境・動植物があり、さかのぼれば38億年前に生命が誕生し、46億年前に地球が誕生し、

宇宙規模でいえば、地球などの惑星を構成している太陽系があり、天の川銀河があり、大宇宙があり、

135億年前にビッグバンが起こり、この宇宙が誕生している。

ひょんなことで何かひとつの要素がかけてしまっていたならば、今の自分は存在しえなかったわけで、

そのように、時間的、空間的に原因をたどっていくと、自分のルーツは果てしなく、

自分を成り立たせてくれている要因は無限といってもいいかもしれない。

そのような壮大なスケールのストーリーに思いを馳せてみると、

しみじみと感謝の心が芽生えてくる。

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世界一恩を忘れやすい自分だからこそ、身のまわりの人たちから受けている恩に想像力を働かせて、より一層感謝をして、色々な方への恩返しの人生を送っていきたいと思う。

「恩を知るは大悲の本なり、善業を開く初門なり。

恩を知らざるものは畜生よりも甚だし」

―――仏教思想家・龍樹『大智度論』より

恩を知ることが幸せへの始まりであり、恩を知らない人は犬や猫の動物にも劣る不幸な人である。

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