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小説、のようなもの

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物語になりきれない物語たち
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#短編小説

さよならの5分前

恋人と別れる時って、中々気が滅入るものだ。 振る時も、振られる時も。 そんなことを考えな…

oil
3か月前
24

言えなかった気持ちは、ため息に変わって消えた。

「何飲む?」 僕がそう聞くと、彼女は食い気味に答えた。 「ビール!」 その勢いに、思わず…

oil
10か月前
113

君のいない毎日

仕事帰り、よくコンビニに立ち寄る。 ここで雑誌を立ち読みして、明日の朝食を買って帰る。そ…

oil
1年前
37

僕と君はカタラーナとブリュレのようで

「カタラーナとブリュレって、何が違うか知ってる?」 彼女にそう聞かれた時、僕は少し考える…

oil
1年前
52

【短編小説】さよなら純真

「こんなことなら、最初から好きにならなきゃ良かった」 「それ言うの、今日だけで何回目よ」…

oil
1年前
25

【短編小説風】ミニマリスト

最近、ミニマリストという言葉を知った。 大量生産・大量消費の現代社会において、必要最低限…

oil
1年前
36

【短編小説】友達に追加しました

僕には、一人も友達がいない。 通っている高校でも同級生とほとんど話したことがない。 昔から人と関わるのが苦手だった。 それが悪いこととも思っていない。 誰も僕を理解しようとしないから、僕も誰かを理解しようとしない。 そう考えてこれまで生きてきた。 ただ、世の中それではまかり通らないこともある。 「お前、学校に友達がいないそうだな」 ある日、父親が僕に言った。 親というものは、時に非常にややこしい。 自分の子供を、世間の”普通”に嵌め込みたがるのだ。 「友達ならいる

【短編小説】人生ログアウト

友達との会話に詰まると、インスタを開く。 ここ数年はそれが当たり前になってきた。 このカ…

oil
1年前
48

【短編小説】3月20日

ずるずるずる。 朝のラーメンは沁みる。 隣を見ると、海斗のラーメンはもう残り半分ほどにな…

oil
2年前
19

どうせなら命張って生きないとな

24歳の頃、中学と高校が一緒だった同級生が亡くなった。 今からもう7年前の出来事だ。 彼は高…

oil
2年前
41

ストーリー・オブ・ファーストキス

「まだ着かないの?海」 こういう時は、大体言い出しっぺが一番最初にボヤき始めるものだ。 …

oil
2年前
31

笛の音が聞こえたら、どこでも飛んでいくから

実家の僕の部屋には、木で出来た笛が置いてある。 吹くと、フクロウの鳴き声に似た音を奏でる…

oil
2年前
60

【短編小説風】追いコンって、追い出したくないからやるんだろ

「誠二、来るの遅い!」 扉を開けると、いつもの2人が待っていた。 健人と亮太。僕が大学で…

oil
2年前
28

【短編小説風】まだ恋は始まらない

仕事で疲れた体を、引きずるようにしてアパートの3階までたどり着いた。 僕は、好きでもない仕事を毎日続けている。 もう26歳。 変わりたいと思いながらも、何も変えられない。 今日も、昨日と同じ日だった。 ------------------------------------------------ 今の給料じゃ一人暮らしは厳しいので、26歳になる今年も私はまだ実家暮らしだ。 明日は怒られずに済むだろうか。 同じような日々の繰り返し。 私の毎日は、何も変わらない