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ついに終わりの始まりを迎えてしまったホロライブ


先日某タレントの卒業が発表された。私個人としては半分は驚いたものの、半分は「今の運営をみると、まあそうだよね。」というのが正直な気持ちだ。

この出来事でホロライブに対して疑念を抱く人も増えたと思うので、今回はホロライブの現状を振り返りつつ今後憂慮すべきことを述べていく。




かつての面影はほとんどない

ホロライブといえば魅力あるタレントを多数抱えたトップレベルのVtuber事務所であり、他社が中々真似できない路線とタレント同士が織りなす繋がりが魅力的なコンテンツであった。

しかしここ数年徐々に雲行きが怪しくなり、運営としての路線はすっかり変わってしまった。現在もそれまでと変わらないように見えるのは、主にタレント達の頑張りによるものである。

具体的に何があったかを掘り下げるときりがないので割愛するが、今回の出来事で興味を持った人たちはぜひ調べてみてほしい。

一応これまで私が書いてきた記事でその一端には触れているので、よければ見てもらいたい。


すっかり変わってしまったとはいえ良いコンテンツが全くなくなったわけではない。

私が直近で素晴らしいと思ったのはEN3期生だ。タレントはもちろん売り出し方も良く、「かつてのホロライブ」を彷彿とさせるものだった。

それをみてENは復活していくのかなと思ったのだが残念ながらそれは一時的なものであり、結局EN運営自体が良くなることはなかった。

個人的にかなりショックな出来事であり「やはりホロライブはもう後戻りできないのではないか」と思っていたのだが、今回の卒業発表がそれを証明するものになってしまった。



賽は投げられた

今回の卒業発表はそれまでのタレントやスタッフがやめてきたのとは意味合いが異なってくる。

卒業発表の配信ではやめる理由について「方向性の違い」と語っており、その中で自分が苦悩していたことを吐露した。

彼女は「かつてのホロライブ」の方向性を歩んできたタレントであり、その中でも先駆者といえる。タレントの中でもベテランであり、黎明期のホロライブを支えてきた人物だ。

その彼女が方向性の違いでやめるということは、運営が「かつてのホロライブ」とは決別し「今のホロライブ」を堅持していくことが明示されたことになる。

これまでは運営の変化をみて「変わってしまったのではないか」くらいに思われていたことが、今回彼女がはっきりと明言したことにより決定的なものになった。

もはや後戻りができないところまで来ており、ここから運営の方向性が元に戻ることは考えにくい。



憧れて入ったはずなのに

今の状況で最もかわいそうなのは「かつてのホロライブ」に憧れて入ったタレント達である。

狭き門をくぐり抜けてようやく念願のホロライブに入れたのは良かったものの、すでにそこには憧れていた「かつてのホロライブ」は無くなっていた。

やりたいことをある程度成し遂げたり一定の到達点まで上り詰めたりした先輩たちと比べて、ここ最近デビューした人たちはまだまだ地力をつけなければならないし達成したいこともたくさんあるはずだ。

しかしそれが「今のホロライブ」で達成できるかはとても怪しいものになってくる。
運営の方向性が強固なものというのが露呈したので、「かつてのホロライブ」に憧れて入ったタレントが先輩たちのような活動をしていくのは今後ますます難しくなるだろう。



覚悟をしなければならない

今回卒業する彼女以外にも「かつてのホロライブ」を貫いているタレントはたくさんいる。
その人達は彼女同様に今の運営体制と自分との間で多かれ少なかれ葛藤していると考えてもおかしくはないだろう。

「かつてのホロライブ」の先駆者である彼女が口火を切ったことの影響力は決して低くはない。今後何が起きてもおかしくはないことを覚悟しておく必要がある。

もっともこの局面が最悪なのは、どちらを選んでも不幸になるという点だ。降りても進んでもファンにとっては手放しで喜べるものではないし、タレントにとっても苦渋の決断を強いられることになる。

こういった事態に陥った運営には責任があると思うのだが、果たしてどこまでその重大さを把握しているのだろうか。



おわりに

今年に入って何人かのタレントがホロライブが変化していることを述べていたり、運営のやる事なす事が相変わらずしょうもなかったりするのをみて、運営に対する疑念が確信に変わりつつあった中で今回の卒業発表があった。

彼女のここ数年の活動内容は賛否を分けるものも少なくなく、また休みがちであることも度々指摘されていた。
「彼女は変わってしまった」などと言われることもあったが、今回の配信で明らかになったのは変わったのは彼女ではなく運営だったということだ。

賛否を呼んだ活動が自身と運営とで擦り合わせをした結果のものだと考えれば合点がいくし、活動方針の葛藤に悩んで休みがちになってしまったのも納得できる。

そして擦り合わせにも限界がみえ、卒業という道を選ぶことになった。
彼女はホロライブの中でも類まれなるキャラクター性を持っていてタレントとしてもベテランなので、このまま残って活動を続けてもそれなりの収入を得られるし生活に困ることはなかっただろう。

しかし彼女はそれまで培ってきたキャラクターを守るためと、ファンをこれ以上裏切りたくないという気持ちを優先し、ホロライブを去ることにした。
彼女の配信を今後見れなくなるのはこれまで応援してきたファンからすればとても辛いものではあるが、彼女の意志を理解すれば新たな門出を祝うことができるのではないか。

私が普段よく見るタレント達も正直言って「今のホロライブ」とは相性が良いとはいえないので、覚悟したほうがいいのだろう。
気概あるタレントが頑張っている姿を見つつ、あとどれだけ続くかわからない楽しい時間を噛み締めながら過ごしていこうと思う。



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