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難しい立ち位置にあるReGLOSS

DEV_IS(以下「デバイス」)ができてそろそろ三ヶ月が経つが、いまだにどこを目指しているのかよくわからないという人も少なくないだろう。
今回はそんな不明瞭なデバイスについてと、所属タレントが難しい舵取りを迫られている現状を書いておく。



ホロライブ傘下に属するデバイス

ホロライブデバイスは既存のホロライブとは異なる価値観を提供するために設立され、その第一弾がReGLOSS(以下「リグロス」)である。

しかし新しい価値を提供すると言っているものの、リグロスの現状はかなり既存のホロライブ寄りと言える。
リグロスが所属しているデバイスはホロライブ傘下に入っているので今のところはJPやEN同様「ホロライブ」の一員として扱われている。

左下がデバイス。


ホロライブ傘下になるメリットは「ホロライブ」という圧倒的なネームバリューに頼れる点だ。
「デバイス」や「リグロス」だけでは傍から見れば何なのかよくわからないが、「ホロライブ」とつけば「あー、あのホロライブなのね」となり箔がつく。

またデビューしてからも積極的に「ホロライブ」として宣伝ができる。
実際にデビュー時には多くのホロライブ所属のタレントがリグロスをプッシュしていたし、その後もholoXとコラボしたりホロ鯖などのホロライブのコンテンツに介入したりしていた。


数字や顔売りはある程度成功したものの…

結果として今までの新人加入時に比べるとやや数字的に劣るものの、それなりに登録者を得られたし顔自体も覚えられたと見られる。

しかし、ホロライブ傘下に入ったことは大きなデメリットもある。それは異なる価値観を求めているファンを集めにくいという点だ。

リグロスはそれまでのホロライブとは違ったものを提供するはずだったのに、今のところ集めているファンは既存のホロライブファンである。
数字的にはそっちで売る方が集まりやすいのだが、一方で独自性が見えてこない。これならばリグロス、ひいてはデバイスの存在価値は?7期生で良かったのでは?と思われても仕方がない。

初めはおんぶに抱っこ期間でこれから独自性を出していくのかもしれないが、その場合は最初に集めたファンを反故にしていくことになる。
またホロライブ傘下である以上ファンが求めるのは既存のホロライブなので、その中で独自性を発揮していくと存在自体が摩擦になる可能性がある。

リグロスとして、デバイスの第一弾として独自性を出すならばホロライブ傘下にするのではなくホロライブ、ホロスターズに並ぶ第三のセクションとして出すべきではなかったのかと個人的には思う。

もちろんそうするとセクションが異なるホロライブに頼るわけにはいかないので、今ほどの数字は見込めず苦しい道を歩むことになるかもしれない。
しかし新しいお客さんを集めるというのはそういうことだと私は思っているので、本当に新たな価値観を提供する気があるならそこは運営に胆力をみせてほしかったというのが正直な感想だ。


どちらの方向を選んでも角が立つ

現在のリグロスは既存のホロライブに寄せれば存在意義がなくなり、独自性を出せばホロライブ内で浮いた存在になるという針のむしろ状態になっている。

これで一番困るのがリグロスのメンバーだ。ファンからはホロライブ寄りを求められる一方運営からはデバイス寄り(独自性)を求められる。
そしてどちらに寄っても批判が起きてしまい、まだ定まっていない方向性を決めるのに非常に難しい状況になっている。

最近きな臭くなっているのはこれが要因なのだろうが、新人としてはあまりにもかわいそうな立ち位置だ。
せっかく倍率の高い大手事務所に入れたのに運営の方針に安定感がなく、いきなり困難な道のりを挑まされるとは思いもしなかっただろう。

上でも述べたがデバイスがホロライブ、ホロスターズに並ぶ第三セクションとして出ていたらこのような問題はなかったのではないか。
独自の方向へ進んでもホロライブ傘下でないので摩擦は起きにくいし、タレントも方向性でここまで難しい選択を迫られることはなかったと考えられる。


おわりに

今回はリグロスの抱えているジレンマに焦点を当てたが、このような問題が起きてしまうのは運営側にしっかりとした軸がないのが原因だ。

前回の投稿では運営が迷走している旨を書いたが、上場した辺りからは「挑戦」と称して様々な新しい企画を乱立している。ちゃんとした指針があってやっているというよりは手当り次第出している印象だ。

ホロライブデバイスもその一つとしか思えない。三ヶ月が経ってわかっていることは「歌とダンス」ということだけで、既存のホロライブとの違いもイマイチわからない。

そしてそのような立ち振舞に翻弄されるのはタレント側である。運営の安直な企画に振り回されるだけでなく、それに困惑するファンをタレントがなだめなければならない事態になっている。

私としては、運営には今一度初心に戻りしっかりとした主軸を持って舵をとってほしいと切に願うばかりだ。


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