天空のオアシスへGOKYO LAKE〜エピソード0〜
エピソード0
昨今のコロナ禍によって我々の旅の機会は奪われ、悶々とした日々を過ごしているのは私だけではないはずだ。
そんな日常の中で私は過去の旅に思いを馳せている。
2016年春、大学に入学した私は山の魅力に取り憑かれた。
そこからの4年間、趣味としてはもちろんのこと、何か思い詰めたりしたときには必ず山に足を運んだ。
屈強な精神力を持ち合わせていない私には都会の雑踏や雑音が堪えた。
大学生特有のカーストは肌に合わず、街を歩けば常に誰かの目線を感じずにはいられなかった。
そんな私が唯一無心になれる場所こそが"山"という雑音から隔離されたフィールドだったのだ。
4年間の大学生活が終わりに差し掛かっていた頃、卒業論文という使命が当然の如く私の目の前に降りかかった。
H政大学S会学部に在学していた私は、社会学という広義的な学問に自分自身の自己満行為を無理矢理当てはめる事で楽をして卒論単位:8を取得しようと画策した。
そこで私は大学生活集大成の山行を紀行文にすることにした。
私は集大成として初の海外登山に挑戦しようと意気込んで候補地を探した。
同級生たちがヨーロッパやアメリカといったメジャーな国々を旅するのを横目に私はヒマラヤ山脈に狙いを定めた。
2019年秋、私は一人ネパールの山奥・標高5000mに位置する、ある氷河湖を目指していた。
・・・続く。
このnoteでは前述の旅の紀行文を1日分ごとに公開する。
この紀行文が読者たちの次の旅への活力になることを祈っている。
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