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黄金色の走馬灯

先日よくわからない高熱が出ました。この歳になってからの38度というのは思っているより大ダメージのようで、ここ数年でも突出したしんどさでした。38度を超えてしまう怖さを朝鮮半島の人々と同じように味わっていました。そんなブラックジョークを堂々と言えてしまう節操のなさに、まだ熱が尾を引いている気がしてならないのですが、それでも次の季節は近づいてきます。

速度を落としてくれと頼んでみたところで、未来永劫時間の進み方は変わりません。先々の予定があれば夜眠ることが楽しみになるものですが、今のところ当然そんなものはありません。ただそれでも、いずれやってくる慌ただしい日々に備えてこのゆったり流れる時間こそ大切にしたいと思いますし、ふとしたときに空を流れる白い雲をただただ見つめるなど、時間に追われない過ごし方をしたいと思っています。焦らず急がず、です。

さて5月も半ばですが、ゴールデンウイークも無事(無残)に終わり、人によっては「超大型」連休なんて進撃の巨人でしか聞いたことのないワードも飛び交ってましたね。
今年もゴールデンウイークの奇声ラッシュが大変だったそうで。高速道路の自動車のみならず、新幹線やら飛行機やら、そこかしこで「ああああああああ」とか「うひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃ」と聞こえるなど世間はたいそうご陽気だったみたいです。あれだけ長かった休みが終わるとなると、普通の人間は奇声をあげるくらいしかできないわけですから、このラッシュは受け入れるしかありませんね。
私のゴールデンウイークはというと、そこそこのゴールデンワーク(Golden Work)でした。ずっと仕事をしていたわけではないけれど、世間様と同じだけ休めたかというとそんなことはありません。黄金とはもちろん言えませんが、何かしらの金属的なサビた香りはあったような、そんな1週間でした。

同じゴールデンウイークでも、1週間かけて旅行を楽しんだ皆様はあっという間だったと感じ、ただただ仕事に邁進した私は早く終わってくれと考えていたわけです。そうしてまたいつもの日々が戻ってきたところで冒頭の高熱ですから、生きていくのはなんと難しいことかと改めて実感しております。
仕事を休んでいる間は熱にうなされながら、「もっと寝ておけばよかった」「栄養のあるもの食べておけばよかった」とゴールデンウイークの過ごし方についての後悔が止まりませんでした。病気になるために働いているわけではないのに。死ぬ間際にもきっとこの後悔を思い出すのかもしれません。

ちなみに次の祝日は7月だそうです。もっと早く近づいてこい、ちんたらすんな。急げ、焦れ。

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