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空ノ彼方
2022年1月22日 21:23
「 深夜、ベッド。」布団に入ると、修学旅行を思い出す。深夜にも関わらず車が通り続ける東京の夜を友達と眺めた6年生。弾力性のあるベッドに仰向けになって小さな明かりの下で恋愛話をした3年生。ホテル特有のさらりと落ち着いた匂いと、友達と過ごす夜、そして早朝。窓から見える眩しい新しい景色。全てが新鮮で、そして初めてだらけ。あの日のベッドの弾力を、私はまだ覚えている。あの日の友達との会話を、
2022年1月7日 14:45
「 亭午、本を読みおわった。」朝読み始めた本を読み終わり、何となく脳内で感想を思い描く。何処に吐き出すわけでもない感想文を頭の中で纏めて、誰かに言いたくて堪らない結末を飲み込む。SNSで検索をかけて、顔も名前もアイコンさえも知らない人の感想を読む。少し読んで閉じる。スマホの画面に触れる代わりに、読み終わった物語の表紙を撫でた。ザラザラの厚紙は余韻を受け入れ、昂った感情を平行に戻してい