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詩/phenomenon.

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別名義での詩を、こちらに。
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記事一覧

【code=240618_ひとり・ふたり】

朝起きると
隣に君はいない

昨日見た景色が
夢だったように

『おはよう』の声だけ
頭の中に反響して

その表情だけ
頭の中で微笑むんだ

今日も僕は支度をして
ひとりの日常に飲み込まれる

今日のそちらのお天気は
こちらと同じように雨だろうか

朝起きた時に
君が笑う日常が
どんなにか幸せであるかが
いつもこの瞬間に痛むんだ

頑張らないとね

君の笑顔が僕に言う
『頑張ってね』

いつも、あ

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【code=230911_雨上がり】

【code=230911_雨上がり】

今宵の星空が
貴方に素敵な夢を
降らせてくれますように…

雲の切れ間から
貴方に優しい光が
降り注ぎますように…

忙しい日々のなかで
空を見上げることもできずに
追い立てられる時間のなか
ココロも カラダも
疲れてしまう貴方が心配です…

今宵の星空が
貴方の穏やかな眠りを
守ってくれますように…

微笑んで眠る
貴方を優しい朝日が
目覚めさせてくれますように…

『おやすみ』『おはよう』を

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【code=230901_17】

灼熱の業火の燃ゆる我が心
凍てついた絶対零度の我が心
折り合いのつかずにぶつかるその境
眼前を覆い隠して白い靄

『いっそなら全て燃やせ』と声がする
『心を凍らせれば楽だ』と声がする
どちらも僕の声だとは分かってる
紛糾する会議の行方は知らず

朝靄の海を行く小舟のようだ
揺られては行きつ戻りつ『ここはどこ』
掌の方位磁針の回る針
右も左も分からずに漂うは

全てがあり全てがない水平線

業火と氷

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【code=230704_ねこかわいい/cp】

ねこかわいい
ねこかわいい
どうして君は
そんな可愛い
すこし遠くで
あくびをする

【code=230620_CLOSE OUT】

沈黙していよう
僕の言葉は人を傷つける
閉ざしていよう
僕の心などに重さはない

誰一人として悪くはないんだ
そう、僕以外は。
誰一人として間違っていないんだ
そう、僕以外は。

全ては自らのせい
全ては自らの招いたこと
全ては僕の至らなさが原因

そうだよね?そういうことなんだ多分。

沈黙していよう
僕の言葉は常に言い訳
閉ざしていよう
誰にも分からないように

誰一人として分からないから

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【code=230512_dance with ...】

舞うイチゴ
踊る足並は
笑顔のタンゴ

つまんで放り込む
甘く酸っぱい記憶

少し汗ばむ
ビニールハウスで
キラキラするのは
君の瞳

僕は専ら撮影係
その表情を逃さぬように
この目にしっかり焼きつける

舞うイチゴ
踊る心に
至福のワルツ

つまんだ記憶の裾を
僕はそっと戻した

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phenomenon.

【code=230503_No title】

写真を見返せば
色鮮やかな記憶

その瞬間の笑顔
輝いていた時間

君を想うと涙が
溢れそうになる

笑っていたいね
いつまでも、ね
君の側で一緒に

旅した記憶が増えるたびに
切ない気持ちも増えるのは
いったいなぜなのだろう…

戻れない時の中
僕らは生きてる

歩んでゆこうよ
どこまでも行こう

僕らの旅路はまだ
終わっちゃいない

【code=230429_涼しげな温もりを】

凍った星をグラスに。
溶けない夜に、融けてゆく。

かき集めた小さな光を、
ため息混じりに飲み干した。

全てを照らす大きな星が、
静寂を喧騒に変えるまで。

僕はただ思いを馳せて、
その向こうにいる君を描く。

明日もよき日になりますよう。
凍った星はまだ、優しく輝く。

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phenomenon.

【code=230427_1mm】

1mmの隙間が
君と僕の繋いだ手に空く

その隙間を埋めたくて
僕は手を握り直す

1mmの隙間が
君とのKissの唇に空く

その隙間を埋めたくて
僕はまたKissをする

1mmの隙間が
君と僕の心に空く

その隙間を埋めたくて
僕は君ともっと話したくなる

1mmの隙間
小さいようで
大きいようで

今日も君とぴったりと
一緒になりたいと願う

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phenomenon.

【code=230411_無題】

なぜだろう
景色が 視界が
色を失っていく

寂しくて
寂しくて
寂しくて

痛くて
痛くて
痛くて

苦しくて
苦しくて
苦しくて

頑張らなきゃ・って
自分を鼓舞しても
どこか力が足りなくて

君のメッセージが 言葉が
君の手触りが 体温が 声が
にっこり笑う表情が

欲しくて
欲しくて
欲しくて

愛しくて
愛しくて
愛しくて

泣きたくて
泣きたくて
泣きたくて

でも 約束したからさ

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【code=190406_永久(とわ)の桜】

あれほど冷たく鋭かった風は
暖かく柔らかな息吹に変わり
いくつかの花の香りを纏って
心に温もりを届けてくれる

街のあちこちで桜が咲き誇り
華やぐ世界は楽しげに移ろう
笑顔が伝わり みんなが笑う
あの瞬間(とき)がもし
今も続いていたなら…

あの日君と見た桜が
今でも鮮やかに蘇る
君の肩にそっと乗った花びらは
今でも僕のお守りになっている

いくつもの日々と季節を越えて
離してしまった君の温かい

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【code=201122_扉のむこう】

いつも夜になると
戻ってくる白い大きなモノ
あなたはいつもその中から
ゆっくりとおりてくる

手にしたなにかをおうちの扉のむこうに置き
出てくると笑顔で私に話しかける
“ちゃんとご飯食べたかい?”

少し冷える倉庫のなかで二人
私がご飯をもらって食べていて
あなたはそんな私の傍らで
にっこり微笑んで座っている

あなたの手は 土の香り
時々 苦い煙の香り
ちょっとしょっぱいあなたのその手が
いつも

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