見出し画像

嫁は、葬式で嗤った。自殺に追い込まれた従兄弟の遺書には、謝罪の言葉だけがあった。

■40
 私が小学二年生のころだった。
はじめて結婚式というものに参列したのが、その従兄弟の祝言だった。きれいなお嫁さん、気のいい田舎の人たち、親族の面々。
幸せの光景は、三十年の時を経て変貌していた。
 従兄弟は嫁からだけでなく、嫁に洗脳された実の娘からもいじめを受けていた。

ここから先は

1,261字

¥ 100

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?