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「クラブで夜遊び」と私の関係性について、振り返って考察する。

先日、「クラブに行くのが初めてで、どんなものか体験してみたい」という友人達とベルリンのクラブに行ってきた。爆音で流れる無機質な音楽に戸惑いを隠せない彼らのクラブデビューの感想を聞きながら、自分のクラブとの関係性についてちょっと思いを馳せてみた。

私は「毎週末1人でもクラブに通う」とか、「音がないと死ぬ」というタイプの人間でもないし、今まで自分が取り立てて自分がクラブ好きだと思ったことはない。ただ、その時々や自分の心理状況によって「あ〜夜遊びしたい」「何か刺激が欲しい」という欲求は、時折顔を出しクラブへの欲求が顔を出す。

特にベルリンに来てから、クラブに行く目的が前と変わったような気がしている。自分の思考の整理も兼ねて、自分の夜遊びの歴史を振り返り、分析してみようと思う。

大学時代///スリルと出会い、背伸びして大人の仲間入り❤️期      「20歳になったしクラブ行ってみよ〜よ」と、友達と足を踏み入れたは渋谷のAsia。(まだあるのかな?)最初はドキドキしながらも背伸びして、未知の世界を知るのが楽しかった。クラブ行ってるっていうのがちょっとカッコいい、とか思っていたかわいい時期。踊り方もちょっとカッコつけてみたり、周りの目を気にしたり。音楽を純粋に楽しみに行くというより、化粧ばっちりして出会いとちょっとしたスリルを求めてクラブに行く感じ。六本木のFlower(無くなる前)とか、西麻布のA-Lifeとか行ってた。ウズベキスタン人やクルド人と出会ったのを覚えてる。(彼らとはのちトルコ料理食べに行ったり、カラオケでロシア語でカラオケしたりした)昼間の世界では普段出会わない様な人と触れ合うのが楽しかった。普段の恋愛は不器用だったりうまく行かなかったけど、クラブだと逆に大胆になれてその場を楽しめるっていうのも楽しかった。

卒業旅行///思い出作り、3大欲求すべて満たされる快楽の島…の巻📜

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いつもつるんでたグループみんなで、タイのパンガン島のパーティに行った。バケツでちゃんぽんにした酒飲見ながら開放感しかないビーチで、ガンガン踊り狂ったり、ジャングルの中でのパーティとか、色々衝撃的で楽しすぎて、こんな世界があるのかーというカルチャーショック。この世の快楽を全て詰め込んだような島での滞在。あー当時会ったイギリス人とか結構好きだったな。楽しすぎて日本帰ってからもしばらく楽しさがフラッシュバックするくらいだった。

社会人①///日々のストレス発散、出会いあればいいな〜👱‍♀️期
頻度は少なくなったけど、時々クラブ行ってた。ゲイ友と二丁目のイベントとかも行ってたな。仕事のストレス解消で踊りまくったり、非日常感を楽しむ為だったり、ちょっといい感じの人がいたら近くで踊ってみたり〜、みたいな出会いも探してたと思う。かかっている音楽も流行りのEDMとか懐メロだったし、知ってる曲でみんなで盛り上がってウォーってなるのが楽しかった。音がどうとかあんま考えてなかったな。

フィリピン///平和すぎる日々のスパイス…バイクで祭りへ走り出す期🛵

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フィリピンの田舎の島で夜9時には眠るホストファミリーと暮らし、私の夜遊び欲がふつふつと湧いてくる。この溢れ出すエナジーをどこへぶつければ良いのか…踊るしかない!
田舎の島にはクラブなんてあるはずもなく、「村の祭り=各村に必ずある野外バスケットボールコートに馬鹿でかいスピーカー何個も積んで、夜な夜な爆音で流行りのUSヒットチャート流す、時々チークタイム」って感じだった。入場料10円くらいで、ひたすら朝まで踊る。ヤシの木見ながら外で踊るってのがすごい気持ち良かった。このフィリピンのど田舎に出会いなぞあるわけも無く、周りの目も気にせずTシャツと柄パンツで純粋に音楽に身を任せて踊る事と空間を楽しんでた。もう周りも気にせず自分の動きたい様に動いてたと思う。ホームステイ先のお年頃ティーンエイジャー娘と一緒に、よくバイクで1時間くらいかけて行っていた。

社会人②///日々忙しくてクラブ欲起こらずまったりモード…♨️期
日本に帰ってきて、クラブはほぼ行かなかった。渋谷とか六本木とか昔行ってた様な所は若者ばっかりだし、面白みを感じられなくなっていた。仕事自体で営業やらセミナーやらで外へ向かうエネルギーを大分使ってたし、休みがあったら「クラブいこー」ってよりは「スパ銭とマッサージいこー」っていう完全まったりアラサーモードに突入。クラブはキューバで洞窟クラブに行ったり、ロンドンやイビザのクラブ行ってみたりとか、旅行先くらい。その時はテクノの良さがそこまで分からず、「おー激しいなー」っていうくらいだった。

ベルリン///テクノの良さにハマる…ひたすら音と対決🎧期

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ベルリン来た当初クラブ行ってもテクノは全然良いと思わなかったし、そんな好きでは無かった。けど周りのクラバー達とクラブに行くうちに、音と空間に身を投げ出して入り込む感じが病みつきに。音の重圧を全身で感じて、空間に制圧されそうなのにひたすら踊って抗う、みたいな。日本と違って出会い目的でクラブ来てる人ほぼ居ないし、パンツとスニーカーで周りを気にせず一心不乱にガチで踊りに行くスタイル。今までは皆と共にワチャワチャする事自体を楽しんでいたけれど、テクノだと自分と向き合っていく感じ。多分今までで1番本当の意味で「クラブ」と「音そのもの」を楽しんでると思う。特に今外へ向かうエネルギーが有り余っているので、週末は踊って発散したいなーと思うのかもしれない。

<まとめ>
・自分のその時々のライフステージによって、クラブとか夜遊びに繰り出す意義、モチベーションが変わっていることがわかった。普段の日々が忙しすぎると、休みの日までワチャワチャしたくないなーと思うし、普段平和なまったりの日々を送っていると、休日にエネルギーを発散したくなる。

・気のおけない仲間達とクラブやパーティで過ごした時間って、たとえ10年前でも体験として鮮明に思い出したり、今でも一緒に行った友達と「あれは楽しかったね〜」と、共通体験として話せたりもする。そういう場合、楽しかったかそうで無かったかの違いって、自分がその空間に入り込めて、存分に楽しめたかどうか、そして一緒に行った仲間達とその瞬間を共に感じられたか、ということだと思う。

・また仲間と体験を「共有」するだけでなく、自分の内面に入り込むという楽しみ方もある。これはいわゆるマラソンみたいな感じで、メディテーションみたいに音と自分が一体となる感覚。テクノとかだとそうなる。

日本だとクラブってナンパ箱が多かったり、若者しかいなかったりと閉ざされたカルチャーな気がするけれど、ベルリンだと様々な箱があって、それこそ50代のおじさんやら年齢人種関わらず様々な人が自分にあったパーティを気ままに楽しんでいる気がする。(日本と違ってそれしか娯楽がないのかもしれないけど)「大人の社交場」の様なパーティもあるし、「テクノでひたすら自分の内面に入り込む」パーティもあるし。

どんなパーティであれ、共通しているのはそこには昼間にはない「非日常」があるってこと。そして「何かが起こるかもしれない」というドキドキ感。元来刺激を求めてしまいがちな私は、またその「非日常」に魅せられて夜の街へと誘われてしまうのだ。

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